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富士通「arrows M04」レビュー!欲しい機能がつまってる日本製の安心SIMフリースマホ
ドコモ・au・ソフトバンクといったキャリアが販売するスマートフォンではAppleのiPhoneやSamsungのGalaxyが高い人気を集めています。
では、格安スマホ・SIMフリースマートフォンではどうか。全国の主要家電量販店やネットショップの実売データを元に集計したBCNランキング(2017年5月時)によると、SIMフリースマートフォン部門ではASUSのZenFone、HUAWEIのPシリーズが上位を独占。こちらも海外メーカーの人気が高くなっています。
同ランキングにおいて上位10機種に日本メーカーのスマートフォンがランクインしたのはわずか2機種。うち1機種が富士通の日本国産スマートフォン「arrows M03」です。
海外メーカーのスマートフォンが人気を集める一方で「国産のSIMフリースマホを選ぶ人が多い」と語り、1年の中で最も売れる3月にarrows M03が一番売れたと答える格安スマホ事業者もいます。アフターサポートが充実していないため故障しにくい国産スマホを選ぶ人は多いのかもしれません。
今回は国産スマートフォンとしてarrows M03の後継機となる「arrows M04」のレビューをお届けします。
目次:
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arrows M04の特徴
「arrows M04」は富士通製のSIMフリースマートフォンarrows Mシリーズの4世代目にあたるモデル。

防水・防じん、ワンセグ、おサイフケータイ、堅牢・耐久性、電池持ちによる安心・安全が特徴のシリーズで過去3世代の総合満足度は約8割を誇ります(富士通独自調査)。
最新のarrows M04では、防じん、耐衝撃、高温動作、耐日射、耐衝撃、高温保管、雨滴、氷結など新たに9項目のMIL規格に準拠するなど耐久性が向上。ステンレスフレームの追加など、内部構造の改善や落下時の衝撃を分散させる、リジッドベゼルの採用で画面割れにもさらに強くなったことで高さ約1.5mからコンクリートに26方向から落下させる独自試験をクリアするほどの進化を遂げています。
防水性能は水だけでなく耐洗剤にも対応。トイレの便座よりも汚いとされているスマホの画面を洗って清潔に保つことが可能です。
arrows M04のスペック
arrows M04のスペックを前モデルと比較しながらチェックしていきます。
arrows M04 | arrows M03 | |
---|---|---|
OS | Android 7.1 | Android 6.0 |
サイズ(高さ×幅×厚さ) | 約144mm×約71mm×約8.0mm | 約144mm×約72mm×約7.8mm |
重さ | 約148g | 約141g |
ディスプレイ | 5.0インチ HD(720×1280) ゴリラガラス3 |
5.0インチ HD(720×1280) ゴリラガラス3 |
プロセッサ | Snapdragon 410 1.2GHz | Snapdragon 410 1.2GHz |
メモリ/ストレージ | 2GB/16GB | 2GB/16GB |
microSD | 最大256GB | 最大200GB |
メインカメラ | 1,310万画素 | 1,310万画素 |
フロントカメラ | 500万画素 | 500万画素 |
バッテリー | 2,580mAh microUSB |
2,580mAh microUSB |
連続通話時間 | LTE:約530分 3G:約660分 |
LTE:約770分 3G:約700分 |
連続待受時間 | LTE:約640時間 3G:約780時間 |
LTE:約640時間 3G:約780時間 |
充電時間 | 約2時間30分 | 約2時間30分 |
SIM | スロット数:1 スロット:nanoSIM |
スロット数:1 スロット:nanoSIM |
Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n | 802.11 a/b/g/n |
Bluetooth | 4.1 | 4.1 |
通信方式 | GSM:850/900/1800/1900MHz 3G:Band 1/5/6/8/19 4G:Band 1/3/8/19/26 |
GSM:850/900/1800/1900MHz 3G:Band 1/5/6/8/19 4G:Band 1/3/8/19/26 |
MIL規格 | 23項目 | 14項目 |
防水、防じん | IPX5/8、IP6X | IPX5/8、IP6X |
おサイフケータイ | ○ | ○ |
ワンセグ | ○ | ○ |
指紋認証 | × | × |
カラー | ブラック/ホワイト/ゴールド/グリーン/デニムブルー | ブラック/ホワイト/ピンク/シャンパンゴールド/グリーン |
大きな違いはやはり耐久性です。米軍MIL規格の氷結や熱衝撃などを追加、高温動作・高温保管など耐久性がさらに増したものなど9項目が追加されました。また、ボディの強度が増したことでサイズや重さも少し増量しています。
耐久性を除いた項目はほぼ同じ。プロセッサやメモリなど性能面にも変化はありません。ベンチマークアプリで性能を計測したところ描画処理のスコアが非常に低い結果に。
実際にゲームアプリをプレイしたところ「みんゴル」などアニメーションの変化に合わせて画面をタップするゲームは自分が意図したタイミングから大幅にズレたり、ポケモンGOでも動作が非常にモタつくといった動きになりました。Googleマップでも地図が表示されるまでに時間がかかるなど、ストレスを感じることも少なくありません。

バッテリー容量は2,580mAhで「余裕の電池3日持ち*」を実現しているとのこと。画面の明るさを最大にしてYouTubeの動画を再生したところ。約4時間で電池残量が0%になりました。またカメラ、マップ、ネット検索、SNS、ニュースアプリとややヘビーに使ってみたところ約12時間で電池残量が0%になりました。3日持ちはかなりライトな使い方になりそうですが、通常時はもちろん、旅行などいつもより電池を消費しやすいシーンでも安心して利用できると思います。
*一般に想定されるスマートフォンの利用があった場合の電池の持ち時間(富士通コネクテッドテクノロジーズ調べ)
arrows M04の外観、デザイン
arrows M04はデザインを一新し、画面が割れにくい信頼性と手にやさしい心地良さを感じるデザインコンセプト「50/50 lite」を採用しています。直線と曲面がほどよくミックスされていて見た目はスタイリッシュながら手になじみ、サラサラで夏でもベタつきにくい背面の質感も好印象。


右サイドには電源キーと音量キーを配置。前モデルで一体型となっていた音量キーはボリュームアップとダウンで分離されて円形に変更されています。音量キーの間が離れているためか、たまに発生する誤操作は少し気になります。

底面には落下防止に役立つストラップホールと充電・データ転送用のmicroUSBを搭載。

天面には収納型のワンセグアンテナを配置するため、イヤホンアダプタ型のアンテナがなくてもワンセグを視聴することができます。ワンセグのため画質はよくありませんが、災害時など緊急用には便利な機能です。
arrows M04のボディカラーは、標準カラーのブラックとホワイトの2色に、限定カラー*となるゴールド、デニムブルー、グリーンの3色を合わせた全5色展開。

標準カラーには富士通のロゴと小さくarrowsのロゴが刻印されるのに対して限定カラー*(ゴールド / グリーン)には左端に小さくarrowsロゴが刻印されます。
*ゴールド:楽天モバイル限定、グリーン:mineo限定、デニムブルー:ビックカメラ、コジマ、ソフマップ、IIJmio限定
arrows M04のカメラ性能をチェック

arrows M04のカメラ性能は前モデルのM03と同等ですが、ソフトウェア上で画質を調整したことでより鮮やかによりくっきり撮影できるようになり、シャッターボタンを押してから写真が撮影されるまでのタイムラグが軽減されるなどの改善が実施されています。
いくつかarrows M04のカメラで写真を撮影してみました。




画質調整されたメインカメラに対してインカメラは、4枚の写真を合成して暗いシーンで撮影した時に発生するノイズを低減する「暗所合成」や暗い場所で画面が光ることで明るく撮れる「インカメラフラッシュ」に新たに対応しています。


arrows M04を使いこなすための便利機能5つ
arrows M04には前モデル同様にスマートフォンをカンタンに使いこなせる機能が多数収録されています。継続搭載された機能だけではなく、今回のモデルで初めて搭載される機能もあるなど「使いやすさ」もarrows M04の特徴のひとつです。
スマホ初心者やシニアに嬉しい「かんたんセット」
arrows M04で新たに搭載されたのが、スマホを初めて使う人やシニアでもカンタンに使いこなせる「かんたんセット」です。
使いたい機能やアプリにカンタンにアクセスできるホームアプリに加えてシニアでも見やすいコントラスト、見やすく大きい文字とアイコンサイズ、ブラウザをインターネットなどわかりやすいアプリ名に置き換える機能などホームアプリにパッケージング。
ホームアプリを「かんたんセット」に切り替えるだけでカンタンに利用できます。


画面内の文字も画面外の文字も拡大できる便利機能
拡大操作が無効になっていて読みにくいニュース記事もボタンをワンタッチするだけでズームできる「いつでもズーム」、設定画面やホーム画面のアプリ名などの文字サイズを大きく、太く補正することで読みやすくなる「はっきり文字」。
スマホに表示される画面だけでなく、文字が小さい新聞を読む時にスマホをルーペ代わりに利用できる「拡大鏡」などシニアに特化した便利な機能も収録しています。


大画面を片手で使いこなせる「スライドディスプレイ」
5インチの大画面は片手での操作が難しく、持ち手と対角線上にあるボタンに指が届かなかったりします。そんな時に便利なのが「スライドディスプレイ」でディスプレイを下方向にスライドし、さらに左右に寄せることもできます。

よく使うアプリやショートカットをサクサク起動「スライドインランチャー」
よく使うアプリやショートカットをいちいち探すのがめんどう。そんな時に便利なのが「スライドインランチャー」です。画面端から中央に向かってスライドしてよく使うアプリやショートカットをそのままの動作で起動することができます。

読書が快適になる機能
arrows M04でニュースや電子書籍など長文を読む場合は目が疲れず、寝付きも悪くならない「ブルーライトカット」機能が便利。さらに、端末を持っている間は画面を消灯しない「持ってる間ON」との併用で長文を読んでいる時に画面が暗くなってしまう事象を防いで快適に読書が楽しめます。
arrows M04の価格と販売情報

「日常での使いやすさ」を重視した、富士通の国産SIMフリースマホ「arrows M04」の価格は29,433円(モバレコ バリューストア価格)です。arrows M04が購入できるところは、家電量販店、オンラインショップ、楽天モバイル・IIJmio・mineoなど各MVNOで2017年7/20より販売開始しています。
カラーは、ホワイト・ブラック・ゴールド・デニムブルー・グリーンと5色展開ですが、ゴールドは楽天モバイル限定カラー、デニムブルーはIIJmio・ビックカメラ・ソフマップ・コジマ限定カラー、グリーンはmineo限定カラーとなっています。

arrows M04は防水仕様でおサイフケータイにも対応、耐久性も向上し壊れにくい国産SIMフリースマホのポイントを押さえており、メーカーサポートも充実。扱いやすいarrowsシリーズの機能も搭載しているので、初めてのSIMフリースマホにもピッタリな1台となっています。
評価まとめ:日本国産ならではの優しい親切な機能。安心サポートも充実

格安スマホを利用しない理由として常に上位にランクインするのが「サポートが不安」というもの。ドコモ・au・ソフトバンクで購入したスマートフォンはキャリアショップに駆け込めば充実したサポートが受けられますが、ショップが少ない格安スマホではそうはいきません。
格安スマホ事業者によっては月額制のオプションで保証サービスを提供しているものの、せっかく月額が安いのに保証オプションに加入して結局料金が高くなってしまうため利用しづらい人も少なくないはず。
スマホの故障やアフターサポートのことまで考えると、落下などの衝撃や画面割れ、水没にも強く故障しにくいarrows M04は購入しやすい1台です。
カンタンに故障しない耐久性に加えて、arrows M04は“日本製ならではの安心サポート”として取扱説明書とは別に、初期設定から基本機能の操作方法まで紹介する「簡単操作ガイド」や日本国内にあるコールセンターでの日本語サポート、スマートフォンが故障した時に最短で交換端末を届ける「スピード交換サービス」(有償)、消えてしまった大切なデータを復旧する「データ復旧サービス」(有償)など充実したメーカーサポートが用意されているのも嬉しいポイントです。
また、冒頭で紹介した人気の海外メーカースマートフォンはおサイフケータイやワンセグ、防水といった国産のキャリアモデルなら当たり前にあるような機能がないことがほとんど。arrows M04ならほぼすべてが揃っています。
高性能ではなく、指紋認証がなくトレンドな機能も充実とは言えませんが、スマートフォンの料金を抑えたい、でもおサイフケータイなど今ある機能はないと困る人にオススメの1台です。
- 画面が割れにくい、防水対応、衝撃にも強いタフネス仕様
- 防水、おサイフケータイに対応した数少ないSIMフリースマートフォン
- メーカーサポートが充実した格安スマホ
- ゲームアプリで遊ばない。性能を気にしない人