建設機械メーカーが送り出す、サーマルカメラ搭載SIMフリータフネススマートフォン「CAT S60」レビュー!

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建設機械メーカーが送り出す、サーマルカメラ搭載SIMフリータフネススマートフォン「CAT S60」レビュー!

キャタピラーのSIMフリースマートフォン「CAT S60」が2017年10月に発売されました。海外では2016年6月に発売されているモデルで、日本では1年以上遅れての登場となりましたが、技適の取得だけでなく、国内で使いやすいバンドにも対応しています。

キャタピラーは建設機械で有名な企業で、同社のスマートフォンにはメーカーの特色が色濃く反映されているのが特徴です。今回レビューする「CAT S60」は、CATブランドの最上位モデルで、世界で初めてサーマルイメージングカメラを搭載しています。

目次:

個性的なデザインがカッコイイ

象徴的なイエローを前面に押し出したパッケージ
象徴的なイエローを前面に押し出したパッケージ
付属品はUSB ACアダプタ・画面保護フィルム・マニュアル類
付属品はUSB ACアダプタ・画面保護フィルム・マニュアル類
前面
前面
背面
背面
右側面にボリュームボタン
右側面にボリュームボタン
左側面に3.5mmイヤホンジャック・microUSB端子・SOSボタン・プログラマブルキー・電源ボタン
左側面に3.5mmイヤホンジャック・microUSB端子・SOSボタン・プログラマブルキー・電源ボタン
突起がある個性的な形状
突起がある個性的な形状

左右非対称で個性的な形状と、いかにも強そうなデザインが男心をくすぐります。ところどころに散りばめられた黄色いパーツが”キャタピラーらしさ”を醸し出しています。

背面の素材はカーボンファイバー
背面の素材はカーボンファイバー

背面パネルは、見た目も質感も良いカーボンファイバーです。指紋も目立ちませんし、手触りもグッド。さらに、強度に優れていて端末のコンセプトにマッチしています。

背面のSD/SIMドアはラッチを操作すると開く仕組み
背面のSD/SIMドアはラッチを操作すると開く仕組み

nanoSIMカードが2枚挿入できますが、片方がGSM専用となっています。したがって、4G+2Gの組み合わせしか利用できないため、DSDSには非対応です。

端子やボタンが側面に集約されている
端子やボタンが側面に集約されている

イヤホンジャックとUSBポートは、ほとんどのスマートフォンで上部か下部に搭載されています。CAT S60は左側面に集約された珍しい配置になっています。イヤホンで音楽を聴きながら、USBケーブをさして充電しながら使う時は持ちにくいです。

もうひとつ注意しておきたいのが、イヤホンジャックとUSBポートのキャプです。5mの防水性能を実現するためには必要なのかもしれませんが、少々煩わしく感じました。キャプレス防水が主流になってきているので、頑張ってほしかったところです。

ZenFone 3とサイズ比較
ZenFone 3とサイズ比較
手に持ったところ
手に持ったところ

一般的なスマートフォンと比較してみると、存在感がすごいです。手に持つと分厚い板を持っている感覚。持ちやすさを犠牲にして得られた圧倒的な耐久性が魅力のモデルです。

高性能ではないが不満なく使えるスペック

CAT S60 スペック情報
サイズ 高さ 約147.9 × 幅 約73.4 × 厚さ 約12.66mm
OS Android 6.0.1 Marshmallow
重量 約223g
SoC Qualcomm Snapdragon 617 Octa-core
(1.5GHz Quad-core+1.2GHz Quad-core)
RAM 3GB
ROM 32GB
外部メモリ microSDカード(最大128GB)
バッテリー容量 3,800mAh
ディスプレイ 約4.7インチ HD(720×1280)
カメラ アウトカメラ:約1,300万画素
インカメラ:約500万画素
対応Band LTE:Band 1/3/7/8/19/28
HSDPA/WCDMA:Band 800/850/900/2100MHz
GSM/GPRS/EDGE:Quad-Band 850/900/1800/1900MHz
Wi-Fi IEEE 802.11 b/g/n(2.4GHz)
Bluetooth Bluetooth 4.1
備考 IP68準拠・MIL SPEC 810G準拠・サーマルイメージング
AnTuTu Benchmark v6.2.7のスコアGeekbench 4のスコア
AnTuTu Benchmark v6.2.7とGeekbench 4のスコア

スペックはミドルレンジで、高負荷のゲームなどを除けばサクサクで快適に動作します。搭載しているSoCは少し古いですが、1年以上前に発売されたモデルであることを考慮すれば納得できます。また、バッテリーは3,800mAhの大容量で、長時間駆動します。

過酷な環境でも使えるタフネス性能

防水・防塵・堅牢なタフネススマートフォン
防水・防塵・堅牢なタフネススマートフォン

防水・防塵規格の「IP69」に準拠しており、水深5mに60分浸したり、粉塵が舞う現場でも使用できます。さらに、米国国防省の調達基準「MIL-STD-810G」に準拠し、1.8mからコンクリートに落下させる試験をクリアしています。

ロックダウンスイッチで防水性能を変更できる
ロックダウンスイッチで防水性能を変更できる

ロックダウンスイッチで防水の水深を変更可能で、5mにすると音がほとんど聞こえなくなります。日常生活では2mで十分ですから、普段は2mにしておいて、シチュエーションに応じて5mに切り替えるといいでしょう。

プリインストールアプリのSpeaker Dryを使ってスピーカーの乾燥を早めるプリインストールアプリのSpeaker Dryを使ってスピーカーの乾燥を早める
プリインストールアプリのSpeaker Dryを使ってスピーカーの乾燥を早める

スピーカーの振動板に水滴が付着すると、音が小さくなったりこもったりします。乾燥させれば元に戻りますが、数時間かかってしまいます。しかし、スピーカーを振動させるSpeaker Dryを使うことで、乾燥のスピードを早める効果が期待できます。

便利な機能をピックアップ

ヘルプアニメーション

視覚的に使い方がわかるヘルプアニメーション(リセットボタンの例)
視覚的に使い方がわかるヘルプアニメーション(リセットボタンの例)

スイッチやドア、ボタンなど何かと物理機構が多いので、扱いに慣れるまでは、設定にあるヘルプアニメーションを参考に使うのがおすすめ。選択したトピックのガイドが表示されます。

プログラマブルキー

本体左側面の黄色いボタンがプログラマブルキー
本体左側面の黄色いボタンがプログラマブルキー
動作は変更可能動作は変更可能
動作は変更可能

プログラマブルキーは設定から任意の機能を割り当てられるキーです。短押しと長押しに使用頻度の高いアプリを割り当てると、すぐに起動できて便利なのでおすすめです。

SOSボタン

キャップカバーを外すと赤いSOSキーが出現
キャップカバーを外すと赤いSOSキーが出現
Location Alertで連絡先とメッセージを設定しておくLocation Alertで連絡先とメッセージを設定しておく
Location Alertで連絡先とメッセージを設定しておく

SOSボタンはLocation Alertアプリであらかじめ設定しておいたEmargency ContactsにMessage Contentを送信します。筆者のような一般人にはまず使うことのないボタンだと思いますが、危険で特殊な環境に行くなら、あると安心なのかもしれません。

世界初、サーマルイメージングカメラを搭載

黄色のリングで囲われているのがサーマルイメージングカメラ
黄色のリングで囲われているのがサーマルイメージングカメラ

CAT S60はフリアーシズム社のMSXサーマルイメージングカメラを搭載しており、高コントラストで熱を可視化できます。スマートフォンとしては世界初となるサーマルイメージングカメラ搭載機です。

カメラ作例:新幹線
新幹線
カメラ作例:ビル群
ビル群
カメラ作例:アツアツのハヤシライス
アツアツのハヤシライス
カメラ作例:キンキンのビール
キンキンのビール

実際にサーマルイメージングカメラで撮影してみました。普通の写真ではわからない温度が視覚的にわかります。本来はビールが冷たいかを見るためではなくて、工事や建設の現場で温度を把握したい被写体に対して使います。

ボイラー搭載のエスプレッソマシンを撮影
ボイラー搭載のエスプレッソマシンを撮影ボイラー搭載のエスプレッソマシンを撮影
ボイラー搭載のエスプレッソマシンを撮影

1枚目はメインカメラのみ(明所)、2枚目はサーマルイメージングカメラ+メインカメラ(明所)、3枚目はサーマルイメージングカメラのみ(暗所)で撮影しました。

この3枚から、普通のカメラでは何も写らない暗所でも温度の分布で被写体を捉えられることがわかります。しかしながら、メインカメラの画像を合成しないと、ディテールが崩れてしまいました。

高価な専用品より精度や性能は劣るものの、スマートフォンに内蔵されているものと考えれば十分ではないでしょうか。少ないと思いますが、仕事や趣味でサーマルイメージングカメラを使うならオールインワンでオンリーワンなデバイスです。

カラーパレット選択画面
カラーパレット選択画面

温度表示のカラーパレットは9種類から選択できます。例えば高温の部分なら「Hottest」を選ぶと見やすいですよね。用途に合わせて切り替えると便利です。

カメラ性能をチェック

カメラ作例:花
カメラ作例:銅像
銅像
カメラ作例:展望台からの眺め
展望台からの眺め
カメラ作例:アイワナシーユー
アイワナシーユー

明るいところでは綺麗に撮影できました。メインカメラは1,300万画素で十分に解像感があり、色の表現も良好です。

カメラ作例:HDRオフ
HDRオフ
カメラ作例:HDRオン
HDRオン

逆光でオブジェを撮影しました。HDRの効果がよくわかると思います。明暗差が大きい時はHDRをオンにすると白飛びや黒潰れを軽減した写真を撮影できます。

カメラ作例:オートモード
オートモード
カメラ作例:夜景モード
夜景モード

イルミネーションを撮影しました。夜景モードにすると全体的に彩度が落ちてイルミネーションが強調されますが、綺麗とは言い難いですね。そもそも暗所は苦手なようで、ノイジーでブレた写真になってしまいました。

カメラ作例:かぼちゃのパテ
かぼちゃのパテ
カメラ作例:ポークソテー
ポークソテー

食べ物は可もなく不可もなくといったところでしょうか。正直、あまり美味しそうではないと思います。もう少し暖色寄りな色味になるとベターです。

カメラ作例:ピントが合わないこともしばしばカメラ作例:ピントが合わないこともしばしば
ピントが合わないこともしばしば

先程の2枚はよく撮れている方で、実はピントが迷子のミスショットが多かったです。カメラ性能は改善点が残る結果となりました。

まとめ

いかにもタフそうなデザイン、そして期待を裏切らない堅牢性を備えた「CAT S60」をレビューしました。国内においてライバルはauの「TORQUE G03」になるので、SIMフリーとサーマルイメージングカメラがポイントだと思います。

DSDS非対応で生体認証機能もなく、使い勝手ではもう一歩と感じましたが、サーマルイメージングカメラを通して熱を“見る”ことができるのは大きなアドバンテージです。無論、一般人は使いませんが、本機がターゲットとしている、特殊な現場やアウトドアで使うユーザーにとっては有力な選択肢となりそうです。

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この記事を書いた人(編集:モバレコ編集部)

マイナーなガジェットを追いかける変態端末愛好家。変わったものと新しいものはとりあえず買ってみるをモットーに活動中。