b-mobile(ビーモバイル)のメリットとデメリットは?iPhoneでも使える画期的なSIM

「b-mobile(ビーモバイル)」は日本通信が運営しているMVNOで、日本では本格的なMVNOの普及が始まる以前から展開されている老舗の格安SIMです。
現在、ドコモ回線では5段階定額の「おかわりSIM」、大容量の高速データ通信が使える「25GB定額」、ソフトバンク回線では最大30GBのデータ通信専用プラン「b-mobile S 開幕SIM」、音声通話+SMS+データ通信が使える「b-mobile S スマホ電話SIM」、格安から使い始められる従量課金制の「990ジャストフィットSIM」、iPadが最安190円/月で使える「190PadSIM」と豊富なプランが揃っています。
今回はそんなb-mobileのメリットとデメリットを、これから契約を考えている方にお伝えします。
目次:
最大のメリット iPhoneでも使うことができる!

b-mobileの最大のメリットとして挙げられるのは、Androidスマートフォンやモバイルルーターなどだけではなく、iPhoneでも利用できることです。
SIMフリー版やSIMロック解除されたiPhone、あるいはドコモのSIMロックがかかったiPhoneを利用できるMVNOは少なくないのですが、b-mobileには比較的珍しいソフトバンクのネットワークを使ったプランがあります。
こちらであればソフトバンクのSIMロックがかかったiPhoneも使えるので、ソフトバンクから格安SIMへの乗り換えを検討している方に適しているほか、iPhone本体を中古購入して格安SIMで使おうと考えている場合にもより選択肢が広がるでしょう。
最新のiPhone 8 / iPhone 8 Plusまで対応しているほか、iPadに対応しているデータSIMも用意されています。
参考までに、ソフトバンクでiPhone 8の64GBに機種変更した場合と、SIMフリー版の同じiPhone 8、64GBを購入してb-mobileの「スマホ電話SIM」で利用した場合の2年間の料金を比較すると以下のようになります。
内訳 | 2年間の合計 | |
---|---|---|
ソフトバンク | 7,560円×24+ 1,120円×24 | 208,320円 |
b-mobile | 4,158円×24 +85,104円 | 184,896円 |
※表中の価格は税込表記です。ソフトバンクはスマ放題ライト+データ定額5GB・分割24回で計算、b-mobileはスマホ電話SIMを5GB使用した場合で計算しています。
同じ機種を購入してそれぞれ毎月5GBの通信量で2年間使った場合を比較すると、2年間で23,424円もb-mobileのほうがお得という結果になりました。
これはSIMフリー版iPhoneの本体代金を含めての結果なので、もしまだ使えるiPhone本体を持っていて、ソフトバンクで使い続けるかb-mobileに乗り換えるかという比較であれば更に差は開きます。
上の表と同じ毎月5GB使ったとすると、毎月3,402円もb-mobileのほうが安く使うことが可能です。
補足としては、ここでは公平に5GB同士で比較しましたが、ソフトバンクでは今回の例にした5分以内通話し放題の「スマ放題ライト」を選んだ場合、5GBの下は1GBしか選択肢がありません。
さらにそちらを選んだ場合は「月月割」という割引が無くなるので、本体代金の負担が大幅に増してしまいます。
毎月5GBも使わないよ、という方の場合はよりb-mobileのほうがお得と言えるでしょう。
ソフトバンクの iPhoneが利用できるb-mobile のメリット
ドコモやソフトバンクのSIMロックがかかっている端末も含めたiPhoneが利用できるということの他にも、b-mobileのメリットはまだまだあります。
中でも魅力的な、用途に合わせて選べる豊富なプランと、通話料が半額になる「b-mobile電話」について解説します。
豊富なプラン

b-mobileのプランは格安SIMの中でもバリエーションが豊富で、お持ちの端末や使い方に合わせて選びやすいのが魅力です。
まず、大きく分けるとb-mobileにはドコモのネットワークを使うプランとソフトバンクのネットワークを使うプランがあります。
前の章でご紹介したようにiPhoneにも対応しており、特にソフトバンク系のプランに関してはiPhone・iPadの利用に特化したプランで、ソフトバンクのSIMロックがかかっている端末でもそのまま利用できる点が乗り換えの場合などには便利でしょう。

機種に合わせたプランとしては他にも、「携帯電話SIM」というプランが用意されています。
こちらはドコモのFOMA端末で使うのに特化したプランで、電話とSMSのみに対応しており1,290円から利用できます。
格安SIMの多くがスマートフォンでの利用を見据えている中、フィーチャーフォンで使うためのプランというのは珍しいと思います。
以前使っていた携帯電話をお子様やあまり携帯電話を使わないご家族用として復活させたり、通話専用としてスマートフォンとは別に持っておきたいという場合などには適したプランです。

毎月25GBものデータ通信が可能な大容量プランも用意されているので、利用頻度の高い方も安心です。
データ通信専用SIMなら2,380円、音声通話機能付きでも3,180円~と、大容量プランとしては低価格なのが嬉しいですね。

自分が毎月どのくらいデータ通信しているか分からない方、あるいは月によって大きく変わるという方におすすめなのが、「おかわりSIM」という少々ユニークな名前のプランです。
1GBから5GBまでの5段階定額制を採用したプランで、その月に使った量に応じて自動的に料金が決まるので、最適なプランを考える必要もなしに無駄なく使えます。
b-mobile電話で通話料が半額に

b-mobileの国内通話料は通常20円 / 30秒ですが、「b-mobile電話」という専用アプリから発信することでより安く電話をかけられます。なお、専用アプリはAndroid版とiOS版の両方が用意されています。
まず、対象の音声通話機能付きプランを契約している方なら「b-mobile電話」アプリを使って電話するだけで通話料が半額の10円 / 30秒となります。
さらに、月額500円の「通話定額オプション」に加入した上で同じく「b-mobile電話」アプリから発信すれば一定時間の無料通話も利用できます。
こちらはプランによって内容が異なり、ドコモプランの場合は1回3分以内の通話が1日50回まで無料、ソフトバンクプランの場合は1回5分以内の通話が何回でも無料となります。
b-mobileのデメリット
ここまではb-mobileのメリットをチェックしてきましたが、ではデメリットとしてはどのようなことがあるのでしょうか。

1つは、端末とのセット販売が限られていることです。MVNOでもSIMと端末をセットで入手でき、分割購入や保証などの利便性が高いところが増えてきているので、この点では見劣りするかもしれません。
b-mobileで現在セット販売されている端末は、スマートフォンですと2015年発売の「VAIO Phone (VA-10J)」のみで、その他にはモバイルルーターの「WiFi3」があります。

最近は「OCNモバイルONE」などのように無料でWi-Fiスポットを利用できたり、あるいは「楽天モバイル」のようにオプションサービスとして用意している格安SIMも多いです。
b-mobileでは、2013年まで公衆無線LANサービス「bスポット」が提供されていましたが、現在は標準サービス・オプションサービスともに無料Wi-Fiスポットの提供はありません。
外でもWi-Fiを活用することで通信量を抑えている方にとってはデメリットと言えるでしょう。
また、b-mobileでは動画再生や連続したデータ通信が発生した時を対象に、トラフィック制御を行っています。
簡単に言えばネットの交通整理のようなもので、速度制限がかかっていない時でも回線への負荷が大きいと思われる通信をした場合には一時的な制限を受ける可能性があるというものです。利用シーンによってはこちらもデメリットとなる可能性があります。
b-mobileのおすすめポイント

豊富なプランも魅力ですが、一番のメリットはドコモ・ソフトバンクのSIMロックがかかったiPhoneでも利用できることです。
特にソフトバンク版については他のMVNOでそのまま使えるところは少なく、b-mobileならではのメリットと言えます。
また、b-mobileにはソフトバンクのiPhoneで使える「スマホ電話SIM」契約者専用のコールセンターがあります。
スマホ電話SIMに関することはなんでも相談できるので、初めて格安SIMを使う方でも安心できるサービスではないでしょうか。
まとめ
b-mobileのメリットとデメリットについて振り返ると、ソフトバンクのSIMロックがかかったiPhoneでも利用できる「スマホ電話SIM」は、ドコモ回線のプランより通話定額がお得に使えることや「専用のサポートセンター」があることなど様々な面でおすすめのサービスです。
また、これは日々変化するものではありますが、b-mobileのソフトバンク系のプランは速度測定でも良い結果が出ています。快適に通信できる格安SIMをお求めの方にも良いでしょう。
他にも、最適な料金を自動で決定する「おかわりSIM」やフィーチャーフォンにも便利な「携帯電話SIM」などユニークなプランが揃っているので、ぜひご自身の使い方に合ったb-mobileのSIMを検討してみてください。