より使いやすく、より自分好みに選べる。Sony「wena wrist pro」の特徴・魅力を紹介

書いた人: まきはら とよかず

カテゴリ: レビュー ,

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より使いやすく、より自分好みに選べる。Sony「wena wrist pro」の特徴・魅力を紹介

現行のスマートウォッチはその多くが「時計“に近い”デザイン」「バッテリーはもって2日ほど」という製品。見た目と機能の両方で腕時計から置き換えるためには、まだ課題を抱えています。

そんな中で他の製品とは異なるコンセプトで設計され、注目を集めるのがSony「wena wrist(ウェナリスト)」シリーズ。2017年12月には新作「wena wrist pro(ウェナリスト プロ)」が発表されました。

そこで今回はwena wrist proの特徴や魅力、使ってみての印象を紹介します。

初代モデルからのコンセプト「持ち物を減らす」「生活をよりシンプルにする」はそのまま。加えて“満足して選べ、より使いやすい製品”という進化が感じられる製品です。

目次:

wena wrist proとMechanical headのデザインを写真で確認

2017年12月にSonyが発表したwena wrist(バンド部分)は「wena wrist pro」「wena wrist acitve」の2種類。後者がスポーツユーザー志向の強い内容であることを考えれば、wena wrist proが初代「wena wrist」の正当な後継モデルと位置付けできます。

今回レビューに用いるのはwena wrist pro(本体色:シルバー)と機械式ヘッドwena wrist Mechanical head(文字盤色:ホワイト)の組み合わせ。

wena wrist pro+wena wrist Mechanical head
wena wrist pro+wena wrist Mechanical head
ミニマルデザインの文字盤。シンプルさと精巧さを感じる
ミニマルデザインの文字盤。シンプルさと精巧さを感じる
ケース(外装)は耐食性に優れるステンレス(SUS316L)製
ケース(外装)は耐食性に優れるステンレス(SUS316L)製
wenaシリーズ初の機械式ムーブメントは裏型から覗くことが可能
wenaシリーズ初の機械式ムーブメントは裏型から覗くことが可能

wena wrist Mechanical headはwenaシリーズ初の機械式ムーブメント採用モデル。身につけて使う中で、時計の動力となるゼンマイが巻き上げ。電池なしで時を刻み続けます。

文字盤はフォーマルにもカジュアルにも合わせられる3針タイプ。ケースは耐食性に優れるステンレススチール316L製、風防も硬度(傷つきにくさ)に優れる球面サファイアガラスを用い、長期間の使用に耐えるタフさも魅力です。(wena wrist proも含め)初代モデルより高機能の5気圧防水にも対応します。

機械式時計ならではの魅力といえば、なんといっても眺め続けても飽きることのないムーブメント部。wena wrist Mechanical headも裏面をシースルーデザインとすることで、ムーブメントの姿・動きを覗き見ることができます。

時計としての精度は日差で-10秒~+30秒。(wena wrist proとセットにした場合の合計額と)同価格帯前後である国産機械式腕時計とくらべても遜色ない性能です。

LEDランプから有機ELディスプレイに変更
LEDランプから有機ELディスプレイに変更
FeliCaチップ内蔵のバックル(左下)とモジュール・バッテリー内蔵のバンド(右上)
FeliCaチップ内蔵のバックル(左下)とモジュール・バッテリー内蔵のバンド(右上)

wena wrist pro(バンド部分)も外装材質にはステンレスチール316Lを使用。ヘッド部と材質を統一することでデザインはシンプルに。機械式で重厚さのあるwena wrist Mechanical headとあわせても、見た目と質感ともに自然です。

初代モデルとの違いとして忘れていけないのが、有機ELディスプレイを搭載したこと。初代モデルでは通知をランプの点灯でシンプルに伝えていましたが、wena wrist proでは文字でより多くの情報をユーザーに伝えられるようになりました。

バンドのサイズ調整は一般的な腕時計同様、専用器具を用いてコマを外す・足すことでおこないます。FeliCa(フェリカ)チップを搭載するバックル部、モジュールやwena wrist proの動力となるバッテリーを内蔵したコマだけは個別に取り外すことができません。

充電は同梱される専用充電クリップを使う
充電は同梱される専用充電クリップを使う

充電は専用のクリップで。Micro USBケーブルをつなぎwena wrist proを挟むと充電が始まります。

クリップにデザインされた模様とwena wrist proの有機ELディスプレイを合わせると正しい位置・向きで挟むことができることのほか、そもそも誤った位置・向きではクリップがきちんと装着できないなど、形状面でも誤使用を避ける工夫が施されています。

初期設定はスマホアプリで

wena wristのヘッド部は完全独立設計。時刻の調整も竜頭を回す“アナログ操作”でおこないます。

一方でwena wrist proを使うためにはwenaアプリをインストールしたスマホが必要です。

wenaアプリの初期設定画面ではポイントとなる扱い方のイラスト付き解説もwenaアプリの初期設定画面ではポイントとなる扱い方のイラスト付き解説も
wenaアプリの初期設定画面ではポイントとなる扱い方のイラスト付き解説も
wena wrist proで記録したい内容に合わせ、ユーザー情報登録・機器設定をおこなうwena wrist proで記録したい内容に合わせ、ユーザー情報登録・機器設定をおこなう
wena wrist proで記録したい内容に合わせ、ユーザー情報登録・機器設定をおこなうwena wrist proで記録したい内容に合わせ、ユーザー情報登録・機器設定をおこなう
wena wrist proで記録したい内容に合わせ、ユーザー情報登録・機器設定をおこなうwena wrist proで記録したい内容に合わせ、ユーザー情報登録・機器設定をおこなう
wena wrist proで記録したい内容に合わせ、ユーザー情報登録・機器設定をおこなう

スマホとのBluetooth接続(ペアリング)はアプリ起動後、アプリ内でおこないます。ですので初期設定の流れは次のとおりに。

  1. スマホにwenaアプリをインストールする
  2. アプリを起動する
  3. 画面の指示に従い、wenaの電源をオン。設定を進めていく

文字盤自体がディスプレイではないwena wrist proの場合、接続設定や現在の状況はすべてスマホの画面上で確認することに。

大きな画面を活用し、wena wrist pro使用時に最低限知っておきたい「充電方法」「電源ボタンの操作方法」がイラスト付きで解説される点はわかりやすくよいですね。「説明書を読まない派」でもストレスなく使い始められます。

wena wrist proのログ機能で取得できる情報は「活動内容(歩数・消費カロリー・活動時間)」「睡眠内容」「通知内容」の3つ。これらをより正確に記録するための設定も、画面の説明に沿って進めば簡単におこなえます。一度設定した内容はもちろん、後から変更も可能です。

Let’s wena! 使って感じたアレコレ

初期設定を終えた後はiOSとAndroid OSの両方で、あわせて1週間ほど使ってみました。wena wrist proを実際に使って感じたポイントを5つピックアップしますね。

時計としての自然な見た目に満足

まず触れておきたいのがデザイン。「かっこいい」「おしゃれ」なだけでなく、そもそも「時計として自然」なことが生み出す満足感がとにかく素晴らしい。

手首が細い筆者にも違和感のないケースサイズ(43mm)
手首が細い筆者にも違和感のないケースサイズ(43mm)

ヘッド部は“時計らしいデバイス”でなく“時計そのもの”であり、時計として自然なことは当たり前。ですがログ機能や通知機能も使えてこのスタイルよい仕上がりとなっている製品はめずらしく、時刻を確認するたびに「イイモノだ」と満足感がこみ上げます。

モジュールやバッテリー内蔵を理由として装着前に心配していた重量感も、腕時計として気になるレベルではありませんでした。

「wena」は「wear electronics naturally」の略であり、名前には「人々にもっと自然に、違和感なく、ウェアラブルデバイスを身につけて欲しい」という思いが込められています。

まず見た目・つけ心地の点では、このコンセプトをしっかり感じることができました。

通知のログ取りで生活の見直しも

wena wrist proでは日々の歩数などに加え、通知もログ取りが可能。一週間ほど使うだけでも、生活の見直しに活かせるデータが集まります。

iOS版アプリのデザイン構成iOS版アプリのデザイン構成
iOS版アプリのデザイン構成
iOS版アプリのデザイン構成
Android OS版アプリのデザイン構成Android OS版アプリのデザイン構成
Android OS版アプリのデザイン構成
Android OS版アプリのデザイン構成

ここで注目してほしいのが通知(Notification)の項目。「どのアプリで」「どの時間帯に」「どのくらいの数の」通知を受けているのかが視覚的に把握できるものです。

見返して率直に感じたのが「こんなにたくさん、メールを受信していたか?」ということ。目を通した記憶も、そもそも受け取った(処理した)記憶もありませんでした。

そこでメールボックスを確認してみたところ、確かにメールはたくさん届いている……のですが、大部分は内容を読まずにアーカイブしていることに気が付きました。

例えば1画面に表示できたメール8通中、開封していたのは1通だけ
例えば1画面に表示できたメール8通中、開封していたのは1通だけ

大半は送信元や件名だけで「読む必要なし」と判断し、アーカイブしていた模様。

届いたメールは「その場ですぐ確認」「あとで読むから一旦通知だけ消す」「読まないから即アーカイブ」と都度さばいており、処理時間が細切れに。積み上げると相当な数(処理時間)になっていることを把握できていませんでした。

そこでこれを機に「読んでいないメールマガジンを解約」「重要度の低い内容ばかり届くアプリは思い切って通知をオフ」としてみることに。wena wrist proのログ機能は生活の中でのムダを減らし、時間の使い方をシンプルにすることにも役立ちます。

なおログ機能で通知に関するデータを取る場合には、各アプリに対して任意で色を割り当てておくことがオススメです。wenaアプリ内の設定画面から色を割り当てられます。

アプリ単位で通知に色を設定すると視覚的にわかりやすくなる
アプリ単位で通知に色を設定すると視覚的にわかりやすくなる

通知を一度絞り込んだ後については、基本手元に届いた通知だけ毎回確認すればOK。ここで活きてくるのが新搭載の有機ELディスプレイですね。送信元や通知の内容を文字で確認できます。

二行表示に設定。有機ELだが極端にまぶしいシーンを除けば視認性もまずまず
二行表示に設定。有機ELだが極端にまぶしいシーンを除けば視認性もまずまず
装着する手首(左右)にあわせ表示の向きも変えられる
装着する手首(左右)にあわせ表示の向きも変えられる
装着する手首(左右)にあわせ表示の向きも変えられる

もともと手元に流れてくる通知を必要最低限に絞る。その上で届いた通知を手元で確認し「今読む必要がある」「あとで読めばよい」を判断する。

二段構えでの、時間のムダを削減できるしくみが完成します。

画面で残額確認!確実に便利になったおサイフケータイ

ログ機能とともにwena wrist proの目玉となっている存在が電子マネー機能。いわゆる“おサイフケータイ”です。バックル内蔵のFeliCaチップにあらかじめ設定を済ませておけば、wena wrist proのバックルをかざし、単体で電子マネー決済が利用できます。

コンビニで楽天Edy決済にチャレンジ
コンビニで楽天Edy決済にチャレンジ

使い方はスマホやガラケーのおサイフケータイと変わりません。店員さんに決済方法(設定したサービス名。楽天EdyやQUICPayなど)を伝え、ICリーダーにタッチするだけ。

最近は背面(高い位置)にICリーダーを搭載するレジも多く、手首をかざす動作も自然におこないやすくなっています。気になるとすれば不思議そうに見つめるお店の方の視線ですが、これは慣れで解決できます。Apple WatchのApple Pay対応で、以前より視線を感じなくなった気もしますしね。

またここでも活きてくるのが新搭載の有機ELディスプレイ。wena wrist proの操作ボタンを数回押すと、ディスプレイ上で楽天Edyの残額も確認可能。スマホでアプリを開いて確認……という手間も不要になりました。

wena wrist pro単体での残額確認機能は地味ながらとても便利
wena wrist pro単体での残額確認機能は地味ながらとても便利

wena wrist proでおサイフケータイ使用にあたって注意したいのは「使える電子マネーの種類」「おサイフケータイ機能の初期設定にはiOSデバイスが必須」の2点。

まず2017年12月時点においてwena wrist proで利用できる電子マネーの種類は6種類に限られています。

wena wrist proが対応する電子マネー決済の種類
wena wrist proが対応する電子マネー決済の種類

たとえばSuicaなどの交通系電子マネーには非対応。どうしてもSuicaが使いたいといった場合には、これらのみスマホのおサイフケータイでカバーするなどの必要があります。

またおサイフケータイ機能の初期設定にはiOSデバイスが必須です。

FeliCaチップに電子マネー情報を書き込む初期設定はwenaアプリでなく、フェリカネットワークス(株)が提供するおサイフリンクアプリの機能を活用。しかし2017年12月現在このアプリはiOS向けにのみ配信されており、Androidスマホと接続して使いたい場合も、初期設定にはiOSデバイスが必要です。

Android OS機だけではおサイフケータイ機能の初期設定は不可
Android OS機だけではおサイフケータイ機能の初期設定は不可

ちなみにiOSが搭載されている(=iOSアプリがインストールできる)製品であればOKなので、iPadやiPod touchでの代用は可能ですよ

手首から外し置いておく場合には注意も

wena wrist proを試す中では多くの魅力を感じました。しかし中には「人によっては使い方に合わないかも」という点も。筆者の場合はそれがパソコン作業時の取り扱いでした。

パソコンで長時間作業する場合、腕時計を手首から外し、机の上に置いておく人も多いですよね。筆者がまさにそのひとりですが、この「机の上に置く」という使い方にはwena wrist pro(バンド部分)は向きません。

理由は2つ。まずはバンドにモジュールやバッテリーを内蔵しているため、バンド自体の柔軟性が低い(可動域が狭い)こと。一般的な腕時計と比べると、wena wrist proでは自立させる際にもバンドがたためない(たたみにくい)状態でした。

通常の腕時計(手前)では、置きやすく安定しやすい
通常の腕時計(手前)では、置きやすく安定しやすい
wena wrist pro(奥)でも置けないことはないが、バランスはやや不安定に
wena wrist pro(奥)でも置けないことはないが、バランスはやや不安定に

文字盤の12時方向と6時方向に取り付けるコマの数を調整すればバランスを調整できるかも……と考えたものの、モジュールとバッテリーが内蔵されたコマは連結されており、コマの足し取りができません。

また置くことに向かないもうひとつの理由が、バイブレーションの鋭さ。机に置いた状態で通知を受けると、鋭い振動が机に響きます。1人で使うタイプの机ならよいですが、カフェの長テーブルのように複数人が同時に使う場所だと、周囲への配慮という意味で気になりました。

ただこのバイブレーションには良さも。「振動時間が短い」「振動強度が強い」シャープな震え方をするため、手首に装着した状態でも、机に置いた状態でも、届いた通知を見落とす場面がありませんでした。

バンド(コマ)の部分は今後もさらなる改良を期待したいですね。より小型化され、さらに柔軟に使いやすい製品、また女性向けデザインを採用した製品の登場などを心待ちにしています。

※追記
「振動」については、ユーザーから多くフィードバックがあり、近日のファームウェアアップデートで、心地よい振動になりパターンも選べるようになるそうです。素早い対応も好感が持てますね。

付け替えや充電の「しやすさ」がうれしい

wena wrist proをはじめとするwena wristシリーズ最大の特徴といえば、自分好みのヘッド(文字盤)と組み合わせて使えること。極端な例かもしれませんが、ロレックス+wena wrist proなんて夢の組み合わせも可能です。

こうして「自分だけの夢の組み合わせ」を楽しむ際にうれしいのが、wena wrist proの装着部。ダブルレバーピン設計を採用しており、飛び出たピンを指でつまむだけで簡単に取り外しが可能です。専用器具を必要なし。

ダブルレバー品設計を採用した装着部
ダブルレバー品設計を採用した装着部

ちなみに標準対応のバンド幅(ラグ幅)は22mm。別売りのエンドピースに交換すると20mm・18mmの幅にも対応できます。

また取り扱いやすさという視点でもうひとつうれしく感じたのが充電クリップ。現行のスマートウォッチでは、そのほとんどが独自の充電端子を採用しています。そのため長期間の外出時にはそれ専用の充電ケーブル(場合によっては充電ドックごと)の持ち歩きが必須。

一方でwena wrist proではMicro USB端子に充電クリップを差し込めばOK。長期間の外出時にも、持ち歩く荷物は必要最低限にまとめやすくなっています。

Micro USBケーブルを持ち歩いていれば、追加で必要なのは小さなクリップひとつだけ
Micro USBケーブルを持ち歩いていれば、追加で必要なのは小さなクリップひとつだけ

ちなみにwena wrist proの充電はモバイルバッテリーでも可能でした。

給電元がモバイルバッテリーでも大丈夫だった
給電元がモバイルバッテリーでも大丈夫だった

wena wrist pro自体、公表値では1度の充電で約1週間の連続動作に対応。実際使っていても、1日でのバッテリー消費量は10数パーセントで確かに1週間は使い続けられる計算でした。

これだけでも十分安心ですが、万が一(億が一?)の場合にも、充電クリップが扱いやすいことは大きな魅力です。

まとめ:より使いやすく、好みも反映しやすくなったwena

時計」「活動量計」「通知」「財布」の機能をシンプルに集約したwena wrist pro。

基本機能は大きく変えず、でもディスプレイ搭載で使いやすさを向上。また今回紹介したwena wrist Mechanical headの以外にも、ソーラー式のwena wrist Solar headなどヘッドパーツのバリエーションも追加。デザインと機能(駆動方式)面でも、より自分の好みを反映しやすくなりました。

wena wrist Solar head
wena wrist Solar head

初代モデルからのコンセプト「持ち物を減らす」「生活をよりシンプルにする」からブレず、さらに“満足して選べ、より使いやすい製品”へと進化したwena wrist。

これまで「デザイン」「電池保ち」を理由にスマートウォッチを疎遠していた人にも、安心して手に取ることをオススメできる製品です。

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この記事を書いた人(編集:モバレコ編集部)

スマホをはじめとする「ガジェット」に関心があるフリーランスのブロガー/ライター。中でも特に関心が強いのは海外向けのSIMフリー製品。個人輸入なども楽しんでいます。ややマニアックなガジェット系ブログ「そうすけブログ.com」もほぼ毎日更新中。