ガラケーとガラホの違いとは?

日本国内でまだまだ利用している方も多い、通称ガラケー。メーカー独自OSを搭載し日本国内向けに設計されている携帯電話ですが、日本国内の端末メーカー各社が、2017年以降ガラケーの生産を終了しAndroidOSに統一する、というニュースが発表されました。
今後は新たに「ガラホ」へとシフトしていく可能性が考えられます。

そこで今回はこの「ガラホ」について、どういったものなのか、また従来のガラケーとはどういった点が異なるのかをざっくりと整理してみることにします。

国内メーカーがガラケーの生産を終了。今後はガラホへシフト

4月24日、独自のOSを搭載した国内向け携帯電話(通称ガラケー)に関して、各端末メーカーが2017年以降その生産を終了していく旨が報道されました。
ですが、なじみのある”あの形”がなくなるというわけではなく、搭載するOSがGoogle社の「Android」に統一されるとのことです。つまり、AQUOS K SHF31のような通称ガラホが今後さらに登場していくことが考えられます。

元々ガラケーは日本国内での利用を前提として製造されており、また各社端末ごとに独自のOSを設計する必要があるため、その開発コストも高くなる傾向にありました。
そこで各社ガラホへシフトすることにより、独自OSの設計・開発にかかるコストを削減できるといったメリットがでてきます。

ガラホとはいったいどんなもの?

ここでは、ガラホとはどのようなものなのか?今いちど整理しておくことにします。

ガラホ
auのガラホ「AQUOS K SHF31

ガラホとは、その名の通りガラケーとスマホの特徴を組み合わせた携帯電話のことをさす造語です。ちょうど今年2月にauの2015年春モデルとして発売された「AQUOS K SHF31」がその代表例として挙げられます。

前述したとおり、OSにはGoogle社の「Android」をベースとして採用しつつ、操作性は従来のガラケーに近い形で使用できるようカスタマイズされたものとなっています。メーカー側は開発コストの削減、ユーザー側にとっても利用できる機能の幅が広がる、といったメリットがあります。

ただし注意点が1つ。Google社の「Android」を採用しているものの、あくまでガラホ用にカスタマイズされたOS。残念ながらAndroid用アプリストア「Google Play」などを利用することが出来ません(2015年4月時点)。
今のところ、ガラホの機能面に関しては「ガラケー+スマホの一部機能」と捉えるのが良さそうです。

ガラケーとガラホで出来る事の違い

では、ガラケーとガラホ、どういった点が違うのでしょうか?おおまかに触れておきたいと思います。

まずこれまでガラケーで使用できていた機能については、おおよそガラホでも利用できると考えておいてよいでしょう。
実際には各メーカー毎にどの機能を実装してくるかにもよるため断言は出来ませんが、従来のガラケーユーザーにとって特に需要の高かった「おサイフケータイ」「赤外線通信」「防水」といった機能については今後も搭載され続けるのではないでしょうか。

一方で、Androidを搭載し、CPUなどハードウェア面でもガラケーと比較すると高性能な機器を積んでいることから、LTEを使った高速通信やテザリングが利用できるといった点はガラホならではと言えるでしょう。なお、LINEについてはスマホと同じように使うことができます。

LINEスマホと同じように使える
LINEもスマートフォンを同じように使える

また、期待できるポイントのひとつとして、機能の拡張性の良さも挙げられるでしょう。
従来のガラケーの場合、例えば発売後に新たな機能を追加する場合にはアプリのインストールといった簡易的な手段がないため、端末のソフトウェア自体を更新(アップデート)、というやや大掛かりなことになっていました。

しかしベースがAndroidであれば、アプリの追加インストールだけで機能を追加することが可能となります。現在発売されているauの「AQUOS K SHF31」においてはGoogle Playを利用することが出来ませんが、Android SDKというツールと専用のドライバーソフトをインストールしたパソコンを用いれば、アプリのインストールを行なうことが可能です。

インストールした結果、実際にそれがきちんと動作するかはまた別の問題になってはきますが、今後日本国内におけるガラホの普及率が上がってくれば、アプリ開発者側としても対応せざるを得なくなってくると思われます。

まとめ

おおまかにガラケー、ガラホについてご紹介いたしました。
なお、料金体系に関しては、少なくともauの「AQUOS K SHF31」で見る限りでは既存のスマホと大きく変わりません。そのため従来のガラケーよりは割高で、人によっては「実質値上げ」となってしまいそうです。

ただ、ガラホは従来のガラケーユーザーの需要を取り込みつつ、端末メーカーにとってもメリットのある新しいジャンルの携帯電話と言うことが出来るでしょう。ガラケーの操作性に加えて、一部ながらスマホの機能が利用できるのは新たな選択肢になり得そうです。

ガラホは2015年4月現在、auの「AQUOS K SHF31」1機種のみ。しかし、docomoも今夏にはガラホの発売を予定しており、ソフトバンクを含め今後も種類の増加は十分に考えられます。従来のガラケーユーザーでも選択肢に困ることはなさそうですね。

というわけで、以上ガラホについてご紹介いたしました。もっと詳しく知りたい方は以下の記事もどうぞ。

この記事の編集者

モバレコ編集者:シーモ

モバレコ編集者:シーモ

格安SIM・スマホジャンルを3年以上担当。
モバレコ編集部に着任後、ドコモ→ahamo→mineoに乗り換えるなどフットワークが自慢。
実際に選ぶ・乗り換える経験で得た目線を大事にしています。
良い所はもちろん悪い面もわかる、読んでいて納得感のある記事作りを心がけています。
推しはmineoとIIJmio。

この記事を書いた人(編集:モバレコ編集部)

まきはら とよかず

まきはら とよかず

スマホをはじめとする「ガジェット」に関心があるフリーランスのブロガー/ライター。中でも特に関心が強いのは海外向けのSIMフリー製品。個人輸入なども楽しんでいます。ややマニアックなガジェット系ブログ「そうすけブログ.com」もほぼ毎日更新中。

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