au系格安SIMの“マルチSIM(au VoLTE SIM)”とは? nano SIMとの違いと契約時の注意事項を解説

カテゴリ: 格安SIM・格安スマホ
UQコミュニケーションズが2015年から提供しているMVNO「UQモバイル」は、KDDI回線を利用する代表的な格安SIMサービスです。元々UQコミュニケーションズはKDDIの傘下ということもあるため、安価な料金プランはもちろん、その回線の安定感にも定評があります。
UQモバイルは格安SIMということもあり、契約できるSIMのサイズもnanoSIM・microSIM・通常SIMの3サイズが用意されているのですが、さらにどのサイズのSIMスロットにも対応する「マルチSIM」というものがあります。このマルチSIMはau回線系の格安SIMで用意されているものになります。
一般的にSIMスロットのサイズは固定なのに、「どんなSIMサイズにも対応するマルチSIMって何?」と思っている方のために、今回はau回線系格安SIMの代表格「UQモバイル」を例にマルチSIMについて解説していきます。
目次:
マルチSIM(au VoLTE SIM)の基礎知識

UQモバイルのマルチSIMはその名の通りで、nanoSIM・microSIM・通常SIMのどのSIMスロットにも対応するSIMカードです。つまり対応する機種が多いということになります。
ただし、もちろんSIMスロットのサイズにSIMカードが合えば利用できるというわけではなく、対応する機種は限られます。
au VoLTE(高音質通話)に対応したSIM

au回線系の格安SIMで用意されているマルチSIMは、LTE網を利用する高音質通話規格の「VoLTE」をサポートするSIMで、逆に言えばVoLTE対応SIMしか用意されていません。そのため原則として、VoLTE対応の機種でないと利用することができません。
VoLTEはVoLTEでも、もちろんau VoLTE対応のものになります。そもそもKDDIが提供するSIMカードにはUQモバイルのマルチSIMのようなVoLTE対応SIMと、VoLTEに対応していないVoLTE非対応SIMの2種類があります。
NTTドコモやソフトバンクはVoLTE対応SIMとVoLTE非対応SIMという区分けはないのですが、KDDI系のSIMにはこういった区分けがあるんです。
「マルチSIM(au VoLTE SIM)」のサイズは? nanoSIMと何が違うの?

ではそもそもマルチSIMは通常のサイズ固定のSIMと何が違うのでしょうか。
それは、SIMカードの台紙から取り外す際に、任意のSIMサイズを選択できるという点です。通常のSIMカードはプラモデルのパーツのようにSIMが台紙に固定されていて、それを外して利用するものになります。マルチSIMの場合はnanoSIM・microSIM・通常SIMの3種類のサイズを選んで切り離すことができる切込みが入っているので、台紙から取り外す際に任意のサイズを選ぶことができます。
例えば、au回線系の格安SIMを選ぶ際に最近は「nanoSIM」サイズの対応端末が多いため、マルチSIMと混同してしまうことが多いですが、VoLTE対応・nanoSIMサイズ対応の端末の場合、マルチSIMを選びnanoSIMサイズに切り離して使用すれば大丈夫です。

マルチSIM(au VoLTE SIM)の3つの注意点

マルチSIMはVoLTE対応SIMです。そのためVoLTE非対応機種ではSIMを挿しても利用できないなどの注意点があります。
au VoLTEに非対応の端末では使えない
上でも述べましたが、原則としてVoLTE非対応機種のマルチSIMを挿して利用することはできません。
このあたりは、UQモバイルやmineoなどau回線系の格安SIMの公式サイトにて動作確認機種一覧が公開されているので、契約する前にSIMカード種別確認しておくといいでしょう。


公式サイト:
auのスマホでもSIMロック解除が必要

KDDIが発売するSIMロックが掛かっている機種にマルチSIMを挿して利用する場合、必ずSIMロックの解除が必要となります。マルチSIMは規格としてKDDI系のSIMなのですが、VoLTE対応SIMをKDDI機種に挿して利用する場合はSIMロックの解除が必要なんです。
これはSIMの規格上仕方のないことなので、KDDI系機種にUQモバイルのマルチSIMを挿して利用する場合は必ずSIMロックが必要、と覚えておきましょう。
データ通信専用でもマルチSIM(au VoLTE SIM)の選択が必須

マルチSIMにはVoLTEが利用できる音声通話SIMのほかに、データ通信SIMも用意されています。VoLTE対応端末の場合、データ通信専用でもVoLTEのSIMを選択しなければいけません。
また、マルチSIMをデータ通信のみで契約してKDDI系VoLTE対応機種に挿して利用する場合、SIMロックの解除が必要になります。
富士通製「arrows M03」などのように、KDDI系SIMの場合はVoLTE対応SIMしか使えない機種の場合も、例えデータ通信SIMで運用するとしてもVoLTE対応SIMである必要があります。つまりマルチSIMであれば対応します。
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マルチSIM(au VoLTE SIM)に対応している端末は?

マルチSIMに対応している機種はどんな機種があるのでしょうか?
各MVNOの公式ページで動作確認端末を確認しよう

例えば、UQモバイルのマルチSIMに対応している機種は、iPhone 5s以降のiPhoneや、ASUSやHuaweiなどの最近のSIMフリー機種などです。
ただしOSバージョンが古いと使えない場合もあったりしますので、必ずUQモバイルやmineo、各MVNOが公開している動作確認機種一覧を確認するようにしましょう。
参考:
マルチSIM(au VoLTE SIM)に対応しているiPhoneは?

マルチSIMはiPhone 5s以降のiPhoneで運用することができます。ただし機種によってはデータ通信SIMが利用できなかったり、データ通信SIMで利用できるとしてもテザリングが利用できなかったりするので注意が必要です。
例として、UQモバイルの早見表を作成しておくので参考にしてみてください。
音声通話SIM | データ通信SIM | テザリング | |
---|---|---|---|
iPhone 5s | ○ | × | ○ (音声通話SIMのみ) |
iPhone 6・iPhone 6 Plus | ○ | × | ○ (音声通話SIMのみ) |
iPhone 6s・iPhone 6s Plus | ○ | ○ | ○ (音声通話SIMのみ) |
iPhone 7・iPhone 7 Plus | ○ | ○ | ○ (音声通話SIMのみ) |
iPhone 8・iPhone 8 Plus | ○ | ○ | ○ (音声通話SIMのみ) |
iPhone X | ○ | ○ | ○ (音声通話SIMのみ) |
iPhone SE | ○ | ○ | ○ (音声通話SIMのみ) |
UQモバイルでは、音声通話SIMはテザリング対応していますがmineoではテザリングには対応していません。iPhoneを使う場合必ず契約前には、公式サイトの動作確認端末一覧を確認しておきましょう。
参考:
マルチSIM(au VoLTE SIM)の同時待ち受けに対応した端末は?

数年前より、2つのSIMスロットを搭載するデュアルSIM対応SIMフリースマートフォンが日本でも展開されてきています。
しかしそのデュアルSIMスマートフォンも進化していて、当初は国内では実質1つのSIMスロットしか機能しなかった機種からはじまり、4G LTE+3Gの同時待ち受け「Dual SIM, Dual Standby(DSDS)」に対応する機種から、ごく最近では2つのSIMスロット共に4G LTEの同時待ち受け「Dual SIM, Dual VoLTE(DSDV)」が可能な機種まで登場しています。
特にモバレコ一押しのASUS製デュアルSIM対応SIMフリースマートフォンの「ZenFone 5」と「ZenFone 5Z」はDSDV対応。しかもKDDI系VoLTE SIMにも対応しているので、au回線のマルチSIM+NTTドコモ系SIMを挿して同時運用することなども可能なんです。
1年前まではDSDS対応でも希少だったのですが、ついにDSDVまで時代が進みました。次は何が来るのか楽しみですね。
ASUS ZenFone 5
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AIを駆使した最先端の機能を多数搭載
コンパクトボディに6.2インチの大画面ディスプレイを搭載
最大15%も性能がアップするAIブースト搭載
ZenFone 5Z
ZenFone 5Z
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AI性能に長けた最新SoC「Snapdragon 845」を搭載
画面占有率90%のオールスクリーンディスプレイ
まとめ
マルチSIMのポイント
・マルチSIMはnanoSIM・microSIM・通常SIMの3サイズに対応したSIMカード
・VoLTE対応SIM
・KDDI系SIMロック有りの機種に挿して運用する場合はSIMロックの解除が必須
・データ通信SIMでもau VoLTE対応機種でないと運用できない
・iPhoneに挿して運用する場合はテザリングが利用に注意
au回線系の格安SIMで用意されている、マルチSIMはNTTドコモやソフトバンク系格安SIMでは見られない特殊な形状でその機能も特殊です。
ただこの点をしっかりと覚えておけば、KDDIの強固な回線を賢く安価に運用することが可能です。覚えてしまえばそこまでややこしくはないので、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。
モバレコでも初期費用を安くau回線に対応した格安SIMを販売中です。こちらもぜひこの機会にチェックしてみてください。
UQ mobile

★モバレコ編集部おすすめ
ポイントはここ!
・容量無制限の使い放題プランが選べる
・iPhoneでテザリングが利用できる ※iPhone 7は不可
・SMS、テザリング機能が無料で利用できる
・データ容量の翌月繰越ができるのでよく使う月・使わない月がある場合に便利
・「Try UQ mobile」というSIMカードやスマホのお試しレンタルサービスが使える
・「Wi2 300 for UQ mobile」の公衆無線LANサービスが無料で利用でき、外出時でも高速データ通信が可能
-
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mineo

ここがポイント!
・mineoユーザー同士なら、誰とでもパケットを分け合える(パケットシェア/パケットギフト)
・「マイネ王」というコミュニティサイトで気軽に質問できる
・マイネ王と連携すると1GBのデータ容量がもらえる
・アプリで高速・低速の切り替えができる
・複数回線割、家族割でお得に使える
・プリペイドパックから試せる
・IP電話アプリ「LaLa Call」が基本料無料で使える
mineoの料金プラン
【500MB】Wi-Fi環境以外でほとんど使うことが無い人
【3GB】メールやネットなどがメインで、大きなダウンロードや動画視聴はしない人
【6GB】一般的な使い方でたまに動画や大きなデータのやり取りがあるような人
【10GB】外で動画視聴をする人。テザリングで大きなデータをやりとりする人
● データ通信専用プラン(Aプラン:au回線) (インターネットやメールやLINEなどのデータ通信のみ)
容量 | 月額料金 | |
---|---|---|
シングルタイプ 500MB | 500MB | 700円 |
シングルタイプ 3GB | 3GB | 900円 |
シングルタイプ 6GB | 6GB | 1,580円 |
シングルタイプ 10GB | 10GB | 2,520円 |
● 音声通話対応プラン(Aプラン:au回線) (データ通信と通話ができるプラン)
容量 | 月額料金 | |
---|---|---|
デュアルタイプ 500MB | 500MB | 1,310円 |
デュアルタイプ 3GB | 3GB | 1,510円 |
デュアルタイプ 6GB | 6GB | 2,190円 |
デュアルタイプ 10GB | 10GB | 3,130円 |
※シングルタイプ(データ専用)デュアルタイプ(音声通話付き)
※解約金はないが、利用開始翌月から12ヶ月以内にMNP転出する場合は手数料が11,500円がかかります
mineo × mobareco
契約事務手数料3,300円無料キャンペーン中!
※お試し200MBコース、マイそくスーパーライトは対象外
IIJmio

ここがポイント!
・通信速度、品質に定評がある
・高速通信・低速通信の切り替えが可能
・6GBプランでSIM枚数が2枚持てるので、2台目利用にもおすすめ
※2枚目の追加SIMには+400円/月がかかります
・低速時でもはじめの一定量だけ高速通信で読み込みができる「バースト転送機能」がある
IIJmioの料金プラン
【3GB】メールやネットなどがメインで、大きなダウンロードや動画視聴はしない人
【6GB】一般的な使い方でたまに動画や大きなデータのやり取りがあるような人
【10GB】外で動画視聴をする人。テザリングで大きなデータをやりとりする人
● データ通信専用プラン(タイプA:au回線)(インターネットやメールやLINEなどのデータ通信のみ)
容量 | 月額料金 | |
---|---|---|
ミニマムスタートプラン | 3GB | 900円 |
ライトスタートプラン | 6GB | 1,520円 |
ファミリーシェアプラン | 10GB | 2,560円 |
● 音声通話対応プラン(タイプA:au回線)(データ通信と通話ができるプラン)
容量 | 月額料金 | |
---|---|---|
ミニマムスタートプラン | 3GB | 1,600円 |
ライトスタートプラン | 6GB | 2,220円 |
ファミリーシェアプラン | 10GB | 3,260円 |
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