Ubuntuスマホを実機レビュー!商用機では初搭載「Aquaris E4.5 Ubuntu edition」とは

書いた人: まきはら とよかず

カテゴリ: スマホ

Ubuntuスマホを実機レビュー!商用機では初搭載「Aquaris E4.5 Ubuntu edition」とは

iOSでもAndroidでもないOS、Ubuntuが登場です。

スマートフォンの普及が進みつつある現在の日本においては、そのOS(オペレーションシステム)の勢力はiOSとAndroidで二分されています。

しかし最近では、Fx0(au)に搭載された”第3のOS”Firefox OS、あるいはマウスコンピューターやfreetelといったメーカーが搭載機を開発中のWindows Phoneなど、さらなる種類のOSを目にする機会も増えてきました。

そこで今回は珍しいOSという点にスポットを当て、今年はじめに発売された”商用機として初めて”OSにUbuntu(ウブントゥ)を据えたスマホ「Aquaris E4.5 Ubuntu edition」を紹介することにします。

目次:

Ubuntuって?iOSやAndroidとはどう違う?

今回紹介する「Aquaris E4.5 Ubuntu edition」はUbuntuの開発元であるイギリスのCanonicalとスペインの端末メーカーBQによって開発されたスマホです。細かい仕様などは後ほど改めて触れることにしますが、ポジションとしてはミッドレンジに位置するモデルで、本体価格も169.90ユーロ(日本円にして約23,000円程度)と比較的安価で購入が可能になっています。

そもそもUbuntuという名前を初めて耳にした、という方もいるかもしれませんね。Ubuntuについて簡単に説明しておきます。

Ubuntuは、Linuxという主にパソコンで幅広く使用されているカーネルあるいはOSをベースとして構成されたOSです。

Linux自体の用途は最近ですとサーバへのインストールが多いように感じますが、このUbuntuに関してはデスクトップOSとしてMicrosoftのWindowsなどのように使用されることが多いです。しかしWindowsとは異なり、”無料で使用が可能”という点はひとつの特徴と言えるかもしれません。ちなみにAndroidやFirefox OSもLinuxをベースに構築されています

端末情報の画面。もちろんOS名はUbuntuと表示
端末情報の画面。もちろんOS名はUbuntuと表示

スマートフォンに搭載されたUbuntuの最大の特徴が「Scopes」と呼ばれるユーザーインターフェースです。これはアプリや情報を「音楽」「動画」「ニュース」といった複数のカテゴリーに自動で分類することで、それぞれへのアクセスをより容易にしてくれる、という設計になっています。

Ubuntuスマホのホーム画面
Ubuntuスマホのホーム画面

例えばiOSを搭載したiPhoneでは、ホーム画面にずらっと並んだアプリアイコンが当たり前。できることはアイコンを並べ替える、あるいはフォルダを用いて整理するといった程度です。Androidで合はもう少しカスタマイズの幅も広くなりますが、あくまで手動。
Ubuntuでは、そういったことを行なわずとも自動でカテゴリー分けを行なってくれると思ってもらえれば良いでしょう。

ホーム画面の横にはカテゴリー分けされたScopesが並ぶ
ホーム画面の横にはカテゴリー分けされたScopesが並ぶ
ホーム画面の横にはカテゴリー分けされたScopesが並ぶ

物理キーがないからこその、直感的な操作が魅力

iPhoneでいうホームボタンなどの物理キーや、スクリーン上にも固定配置されたボタンがない、ということもScopes搭載ならではの特徴です。先にも書いたとおり、このスマホの物理キーは電源キーとボリュームキーだけです。

Scopesでは画面を囲む四辺の端から画面中央に向かってスワイプすることで異なる操作が可能。左端、右端、上端、下端から中央にスワイプすることで、アプリランチャー、起動中の他のアプリへの切り替え、通知領域&トグルスイッチの表示、Scopesに表示する情報やカテゴリーの整理を行なうことができます。

(左端から)ランチャーが表示
(左端から)ランチャーが表示
(右端から)起動中のアプリ一覧が表示
(右端から)起動中のアプリ一覧が表示
(上端から)通知領域とトグルスイッチが表示
(上端から)通知領域とトグルスイッチが表示
(下端から)Scopesに表示する情報やカテゴリーを選択可能。色付きの星マークがついているものが現在表示しているもの
(下端から)Scopesに表示する情報やカテゴリーを選択可能。色付きの星マークがついているものが現在表示しているもの

操作に固定のボタンを配置しないという点では、iOSとはやや異なるものの同じく直感的な操作を実現していると言えるでしょう。

Aquaris E4.5 Ubuntu editionの外観をチェック

続いて外観をチェックしていきます。

こちらがAquaris E4.5 Ubuntu edition。本体カラーの種類はブラック1色のみとなっています。ディスプレイサイズは4.5インチで、現在日本国内で主流となっているスマホと比較すると、本体サイズ自体もかなり小さくなっています。

Aquaris E4.5 Ubuntu edition
Aquaris E4.5 Ubuntu edition

物理ボタンは電源キーとボリュームキーという最低限のものしか搭載されておらず、それらは右の側面に配置されています。

注釈:写真右より電源キー、ボリュームキー
注釈:写真右より電源キー、ボリュームキー
下面にUSB端子/左側面にスピーカー/上面にマイクなどが配置
下面にUSB端子/左側面にスピーカー/上面にマイクなどが配置

また左側面にはデュアルSIMカードのスロットが配置されています。

SIMカードスロットはDual-SIM仕様
SIMカードスロットはDual-SIM仕様

その他少し変わっている点は上面にmicroSDカードのスロットが配置されているという点でしょうか。SDカードのスロットがこの位置に配置されている端末はあまり見かけることがありません。

上面にmicroUSBスロット。これは珍しい。
上面にmicroUSBスロット。これは珍しい。

続いて背面。背面の質感はマットなものになっており、またバックカバーは取り外し不可(=バッテリーも脱着不可)となっています。

背面は光沢を抑えたマットな仕上がり
背面は光沢を抑えたマットな仕上がり

リアカメラの対応画素数は800万画素。カメラの下にはLEDライトも配置されています。また中央上部には開発メーカーであるBQのロゴもデザインされています。

リアカメラは800万画素対応
リアカメラは800万画素対応

なおこのAquaris E4.5という端末はAndroid OSを搭載したモデルも別に販売されており、このUbuntuを搭載したモデルは限定版となっています。ですので背面下部には「UBUNTU EDITION」といった表記もされています。

背面下部には”AQUARIS E4.5 UBUNTU EDITION”の文字
背面下部には”AQUARIS E4.5 UBUNTU EDITION”の文字

スペックや機能はどうなっている?中身をチェック!

最後この、Aquaris E4.5 Ubuntu editionの仕様を確認してみることにします。

Aquaris E4.5 Ubuntu editionのスペック(参照:Aquaris E4.5 Ubuntu edition 製品ページ ー bq
サイズ 高さ 137 mm ✕ 幅 67 mm ✕ 厚さ 9 mm
重さ 123 g
バッテリー容量 2,150mAh
OS Ubuntu
プロセッサ MediaTek Cortex A7 1.3GHz Quad-Core
内蔵メモリ RAM:1GB
ROM:8GB
外部メモリ最大対応容量 microSD(最大32GBまで対応)
SIMタイプ Dual micro-SIM
対応ネットワーク周波数帯 3G:900/2100 MHz
2G:850/900/1800/1900 MHz
ディスプレイ 4.5インチqHD(960✕540)240ppi IPS液晶
カメラ リアカメラ:800万画素
フロントカメラ:500万画素

先にも書いたとおり、スペック全体を通して確認すると、このAquaris E4.5 Ubuntu editionはミッドレンジモデルに位置するものとなっています。プロセッサの性能やRAM/ROMの容量を見ていても、そこまで負荷の大きな処理には向いておりません。Ubuntuの開発を前に進めるために、まずは無理なく出せる形で出した、といった印象です。

ただしミッドレンジモデルと言いつつ、フロントカメラが500万画素とそれなりに性能の高い内容になっていることは、現在のニーズも組む仕様となっています。

まだまだ発展途上。Ubuntuの課題

現時点においてUbuntuスマホを利用するために課題となっていることの大きなひとつは対応アプリの少なさです。Ubuntuでは専用のアプリストアとしてUbuntuストアを提供しているものの、やはり他のOSと比較した際にアプリの数は圧倒的に少なくなっています。この点は端末の普及台数と大きく関係してくる点であり、今後CanonicalやUbuntuの開発者がどのように取り組んでいくのかが注目されます。

なお、周波数に関してはLTE非対応となっているものの、3Gに関しては900MHzと2100MHzに対応しています。そのため日本国内ではNTTドコモやソフトバンク(および両社のMVNO)の回線にて利用することは規格上可能ですが、技適マークが確認できていませんのでその点は注意が必要です。

また、文字入力については、日本語表示に対応しているものの、現時点ではプリインストールアプリやUbuntuストアからダウンロードできる日本語入力アプリはありません。前述の技適の件も含め、日本国内で利用するのはまだまだ難しいものとなっています。

まとめ

今回は商用機として世界初となるUbuntuを搭載したスマホ Aquaris E4.5 Ubuntu edition をご紹介しました。

普及するOSの種類が増えることで開発者側は対応したアプリの開発が必要になりますが、ユーザーとしてはより自分に合った、より使いやすいOSに出会える可能性が広がることにもなります。そういった意味でさらなる普及を期待したいところです。

なお国外を見回してみると、まだ普及しているとは言えないものの、他にもいくつかのOSが実際に商用機に搭載されて利用されていたりもします。今後またそういった端末を手にする機会があれば、改めて紹介したいと思います。

編集追記:

なお、記事公開時点ではこちらの端末で技適マークは確認できておりません。電波法に違反する恐れがありますので使用にはご注意ください。

この記事を書いた人(編集:モバレコ編集部)

まきはら とよかず

まきはら とよかず

スマホをはじめとする「ガジェット」に関心があるフリーランスのブロガー/ライター。中でも特に関心が強いのは海外向けのSIMフリー製品。個人輸入なども楽しんでいます。ややマニアックなガジェット系ブログ「そうすけブログ.com」もほぼ毎日更新中。




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