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Galaxy Fold レビュー! “折りたたみスマホ”って実際どうなの?
2019年10月25日よりauから独占販売されている折りたたみスマートフォン「Galaxy Fold SCV44」。サムスンが手掛ける未来を体感出来るスマホです。
液晶画面を折りたたむことが可能で、閉じた時はコンパクトな4.6インチ、開いた時は7.3インチの大画面を楽しめます。
初めてGalaxy Foldを手にとった時の衝撃は、一言で表現すると“未知との遭遇”です。ワクワクと興奮がおさえられず、思わず叫び出したいぐらいでした。また、スマホとタブレット両方をそれぞれ持ち歩く必要はなくなったと改めて感じる瞬間でもありました。
今回は、そんなGalaxy Foldを「ディスプレイ」「デザイン」「バッテリー」「スペック性能」「カメラ性能」「価格」などの様々な視点からレビュー・評価していきます。

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Galaxy Foldの「デザイン」をレビュー



外観デザインは、超高級ハイエンドモデルに相応しい作り込まれたデザインになっています。
美しい鏡面仕上げやヒンジ部分は日本仕様のロゴに変更されており、「Galaxy」と刻まれています。

Galaxy Foldの華やかさを表現しているのが、背面デザインです。光沢があり、未来感あふれるカラーを採用しています。


外側に4個、内側に2個、全部で6個のカメラを搭載しています。
閉じた状態でも、開いた状態でもメインカメラやサブカメラが使えるので利便性において素晴らしさを感じました。
側面デザイン

音量ボタンと電源ボタン、指紋認証センサー



クリアで上質な音を楽しめるスピーカーを上下に備えています。動画や音楽鑑賞、ゲームを迫力ある音で楽しむことが出来ます。
指紋認証センサーは側面に搭載されており、顔認証との併用も開閉問わずいつでも利用可能です。
サイズ感・重量


開いて約7.3インチの状態では、さすがに片手操作は難しいですが、左手で本体を持って右手で操作することは十分可能です。手の小さい方が操作する場合は、両手持ち推奨です。閉じて約4.6インチの状態は、誰でも片手で操作することが可能です。
重さについては、ずっしりとした重量感があるものの、タブレットサイズにもなることを考えれば十分許容範囲です。しかし、本体は約276gとタブレット並の重さがあるため、特に閉じたまま使用する片手操作時は、手首への負担が気になります。
欲を言えば、今後長時間利用できるよう軽さの改善を期待したいです。
Galaxy Foldの「ディスプレイ」をレビュー

Galaxy Foldは約7.3インチQXGA+有機ELディスプレイ(Infinity Flex Display)を採用、ガラスではなく柔軟性のある樹脂と特殊な素材を用いています。そのため、中央に継ぎ目がなくスムーズに折り畳むことが可能です。

約4.6インチHD+有機ELディスプレイを搭載
Galaxy Foldは閉じたまま使えるように、小型の有機ELディスプレイも前面に備えています。また、片手での操作も容易です。電車で混雑時は閉じたままコンパクトなスマホとして、車内が空いてきたら広げてタブレットとして読書や動画を楽しむことが出来ます。
場面によって使い分け出来るのが魅力的でした。

ディスプレイの綺麗さは十分であるものの、中央に「折り目」があります。折り目部分に触れるとわずかにくぼんでおり、特に黒い背景の時に目立ちやすいです。
基本的には角度を付けて覗き込んだりしなければ、実利用で折り目が気になりすぎることもないはずです。
気になったのは、日光下での利用時に感じる反射による映り込みです。通常のスマートフォンよりもディスプレイに光沢があるため、光が反射して映り込みが目立つと感じました。
ディスプレイの素材による違いだと思いますが、このあたりは次期モデルの改善に期待したいです。

そのまま使える
折りたたみスマホだからこそ出来るGalaxy Foldの「便利機能」として、約4.6インチの閉じた状態の画面で使用中のアプリを起動したまま、本体を開くと、使用中のアプリが約7.3インチの画面に引き継がれて使うことが出来ます。
小さい画面からスムーズに大画面へ移行が出来るのも、Foldの魅力です。

閉じてもそのまま使えるようにすることもできる
上記の反対で、約7.3インチの画面でアプリを使ったまま閉じても、約4.6インチの画面にはアプリが表示されず暗いままです。
アプリごとに設定が必要ですが、閉じた時に約4.6インチの画面にもアプリをそのまま表示させることも可能です。
Galaxy Foldの「スペック」をレビュー

機種名 | Galaxy Fold |
---|---|
本体サイズ(縦×幅×厚さ) | クローズ時:約160.9×62.8×15.7mm(最厚部17.1mm) オープン時:約160.9×117.9×6.9mm(最厚部7.6mm) |
重量 | 約276g |
ディスプレイ(内側) | 約7.3インチ QXGA+ Dynamic AMOLED(有機EL) Infinity Flex Display 解像度(2152×1536) HDR10+対応 |
ディスプレイ(外側) | 約4.6インチ HD+ Super AMOLED(有機EL) 解像度(720×1680) |
OS | Android 9(初期搭載OS) |
CPU(SoC) | Snapdragon 855 |
メモリ(RAM) | 12GB |
内蔵ストレージ(ROM) | 512GB |
外部ストレージ | 非対応 |
メインカメラ | トリプルカメラ 約1,600万画素(超広角) 約1,200万画素(広角) 約1,200万画素(望遠) |
サブカメラ | デュアルカメラ 約1,000万画素/約800万画素 |
カバーカメラ | シングルカメラ 約1,000万画素 |
バッテリー | 4,380mAh(バッテリー取り外し不可) |
充電端子 | USB Type-C |
防水・防塵 | 非対応 |
SIMカード | Nano SIM |
Wi-Fi(対応通信規格) | 802.11 a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 |
本体カラー | Space Silver (スペースシルバー) |
その他 | 指紋認証対応 顔認証対応 |
Galaxy Foldは、高性能なSnapdragon 855やメモリ(RAM)も12GBを搭載、ストレージも512GBと大容量となっています。
高性能なカメラ、大容量4,380mAhバッテリー搭載、指紋認証や顔認証にも対応しています。注意点は、防水防塵やおサイフケータイ等には非対応な点です。
ベンチマークスコアを計測
参考までにベンチマークテストの「Antutu Benchmark」の測定結果を下記に記載します。

Antutu Benchmarkのスコアは「455,516点」でした。ハイエンドモデルの性能を持っています。


左がGalaxy Note10+、右がGoogle Pixel 4
同じ2019年モデルのGalaxy Note10+のAntutu Benchmarkは「443,272点」、Google Pixel 4は「413,494点」でした。Galaxy Foldは2019年に発売されたモデルと比べてもスコア的に高性能なことが分かってもらえると思います。
あくまでベンチマークスコアは参考程度にはなりますが、実際に使っていても一切ストレスを感じることなく利用できています。

一般的な電話やメール、WEBブラウジング、SNSは快適そのものです。また、ゲーム機としてもおすすめ出来る一台で、PUBGモバイルなどの重い3Dゲームも大画面で遊べます。
約7.3インチの大画面でゲームをプレイ出来るので操作もしやすく、夢中で楽しめます。長時間プレイで本体の発熱はあるもののカクつくことはありませんでした。
Galaxy Foldの「バッテリー」をレビュー

Galaxy Foldのバッテリーは想像以上に持ちが良いです。朝9時から使い始めて、電話やTwitter、動画鑑賞をガンガンしても、夜22時に帰宅した時点でまだ40%程バッテリーが残っていました。
移動時や休憩時間には、マルチタスクを使い3個のアプリを同時表示させて利用していましたが、急激にバッテリーが減っていくこともありませんでした。バッテリー残量を気にせず、安心して複数アプリを同時に立ち上げて使えるのも魅力です。
筆者の使用環境では間違いなく一日中使える安心のバッテリー持ちでした。
Galaxy Foldの「カメラ」をレビュー

Galaxy Foldは全部で6個のカメラを搭載しているモンスターマシンです。
背面にトリプルカメラで、カメラ構成は約1,600万画素の超広角カメラ(視野角123˚、F値2.2)、約1,200万画素の広角カメラ(視野角77˚、デュアルアパチャー対応でF値1.5/F値2.4が自動切替)、約1,200万画素の望遠カメラ(視野角約45°F値2.4)となっています。
サブカメラは、デュアルカメラを搭載しています。カメラ構成は、約1,000万画素、視野角80°、F値2.2。もう一つはRGB深度カメラで約800万画素、F値1.9。折りたたんだ時の前面に搭載されているシングルカメラは約1,000万画素、視野角80°、F値2.2です。
どんな場面でも柔軟に対応出来るカメラ構成になっています。それでは、Galaxy Foldのカメラで撮影した作例を見ていきましょう。
日中の様子を撮影してみた

風景写真に強く、どんなシーンでもレンズを切り替えて対応出来ます。使うレンズによって撮影出来る写真の雰囲気が変わるので、楽しみながら撮ることが可能です。
食べ物を接写撮影してみた



温かみのある美味しそうな写真をいつでも撮影が出来ます。自動でAIが調整してくれるので難しい設定をせずにサッと撮影出来ます。
夜景を撮影してみた


夜景撮影も難しい設定は必要なく、撮りたい風景にカメラを向けてシャッターを押すだけです。また、夜景に強いナイトモードにも対応しているので、光量の足りない場面で重宝します。
超広角モードで撮影してみた


超広角モードを使えば、一度に広範囲を撮影することが可能です。超広角カメラへの切り替えもワンタップで行えて手軽に使えるのも魅力的です。
ポートレートで撮影してみた


Galaxy Foldにはライブフォーカス(ポートレート撮影可能)があるので、簡単に一眼レフのように被写体の背景をボカした写真撮影が行えます。
また、設定を変えれば背景のボカした方にもアレンジを加えることが出来ます。
マルチタスクを使った面白い撮影

Galaxy Foldの面白い使い方として、マルチタスクを使いながらカメラの撮影も可能です。例えば、撮りたいポーズの確認や綺麗に撮られている写真と同じ位置から撮影したい時に役立ちます。今までとは違ったカメラの使い方を想像できる点も魅力の1つでした。
折りたたみスマホなので、あまりカメラは注目されませんが、閉じても開いてもどの状態でも撮影出来るのは驚きました。また、撮影出来る写真は、非常に繊細で綺麗です。日常の風景はもちろん、料理や接写、夜景撮影にも柔軟に対応してくれます。
開いた状態での撮影はタブレットのカメラを使っているような感覚で写真を撮れるので、どんな感じで撮れそうか確認しやすいのも嬉しいポイントでした。
Galaxy Foldの「価格」をレビュー
au | Galaxy Fold |
---|---|
本体代金 | 245,520円 |
分割支払い(36回)の場合 | 6,820円×36回 |
au Galaxy Fold SCV44の本体代金は、245,520円(税込)です。分割支払い(36回)の場合は、毎月のお支払いは6,820円×36回となります。
また、どこでも購入出来るというわけではなく販売店舗は、auオンラインショップやau直営店を含む、数店舗でのみ取り扱いが行われています。
お世辞にも安いとは言えませんが、今までにない未来のスマホとしての価値を感じます。手にとったワクワク感と実際に使い初めてから感じる便利さを考えれば、ガジェット好きであればまず購入して後悔することのない大満足出来る一台となっています。
また、海外で発売されているGalaxy Foldと比べても価格差はなく、国内キャリアの手厚い保証を受けれることも考えると魅力的と言えるでしょう。
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評価まとめ:Galaxy Foldのイマイチだった点
Galaxy Foldを実際に使ってイマイチと感じたことや気になった点をご紹介していきます。
本体の重さと折りたたんだ時の画面サイズ

すでに触れていますが、折り畳んだ状態での片手操作は重くて長時間続けられないということです。日常的に使う上で本体の重さは非常に重要です。
開いた状態であれば重さが分散して、数値よりも重さを感じにくい反面、閉じてコンパクトな状態で使う時には手首への負担が気になるぐらいの重さがありました。今後、より一般的な普及を見据える上で軽さへの課題も残されていると感じました。
また、折り畳んだ状態で画面操作するには、少しだけ画面が狭く感じました。もう少し外側のカバーディスプレイサイズが大きいとより快適な操作が実現出来ると感じました。
ディスプレイ耐久度への不安

Galaxy Foldのディスプレイは、思っていたよりも柔らかいです。まず、荒い使い方をされる人はいないと思いますが、爪を強く押し付けたりすると、傷になります。
例えば、たまたま開いている状態で落としてしまった時、ガラスでは大丈夫な場面もプラスチックディスプレイでは不安です。
ディスプレイが曲がる技術に素晴らしさはありますが、今後の課題として誰でも”安心して使えるスマホ”となるためにはガラスディスプレイの採用が必要不可欠だと感じました。
タブレット並みの大画面でSペンが使えないのは勿体ない

サムスンが生んだ大人気Galaxy Noteシリーズに搭載されているSペンが、Galaxy Foldで使えるなら利便性は飛躍的に向上すると感じました。
Foldの大画面でSペンを使ってメモが取りたいと感じる場面に何度か出会いました。タブレット並のディスプレイを備えているだけに、メモを取れる快適さは想像しただけでも使いやすそうです。
Sペンを使えるようにする上で、まだまだ技術的な部分で難しさはあるとは思いますが、ユーザーとしては次期モデルでの採用に期待してしまいます。
評価まとめ:Galaxy Foldの良かった点
Galaxy Foldを実際に使って良かった点をご紹介していきます。
アプリを複数起動しても余裕がある画面サイズ(マルチタスクの快適さ)

実際に数日間使っていて大活躍だったのは、大画面を利用したアプリの複数起動です。Foldは、複数アプリを簡単に起動させることが出来て、タブレットのような大画面でTwitterをしながら動画を観たり、究極のながら操作を体験出来るスマートフォンでした。
また、ご飯を食べる際にお店を探しながら画面を分割して、地図を確認することも出来て凄く役立ちました。
通常のスマホよりも画面を分割しても表示できる領域も広く、2つアプリを起動していてもどちらも見やすいのが最高でした。
スマホとタブレットをそれぞれ持ち歩く必要はなくなる

外出時スマホとは別に小さなタブレットを持ち歩く機会が多かった筆者ですが、Galaxy Foldを使っている間タブレットが必要ないことに気が付きました。
タブレット並みのディスプレイサイズがあれば、電車等の移動時にKindleで読書しても驚くほど快適に読むことが出来ます。もうタブレットは必要ありません。タブレットを使いたいと感じる場面の多くは、Galaxy Foldを開けば解決できます。
未来を感じ、ワクワク出来るデバイス

Galaxy Foldは、正直まだまだ未完成の部分も多いです。そのため、誰にでもおすすめ出来るモデルではありません。
ただ、少しでも欲しいと感じた人はすぐにでも体験してください。筆者は毎年何台もスマホを購入していますが、Galaxy Foldを手にとった瞬間のワクワクと興奮、震えるような感覚は今もずっと残っています。
ガジェット好きの方なら、喉から手が出るくらい欲しいはずです。こんなにも手にとって未来を感じられるスマホは今までにありませんでした。夢中になって楽しめるデバイスとなっています。これ以上ない感動とワクワクを、Galaxy Foldで感じてみてください。