カメラに注目「OPPO Reno 10× Zoom」レビュー! 10倍ズームの性能と使い勝手をチェック

2019年7月3日に国内発売されたSIMフリースマートフォン「Oppo Reno 10x Zoom」。「広角」「超広角」「望遠」のトリプルカメラを搭載し、画質の劣化を抑えて最大10倍までズームができる「ハイブリッドズーム」や光学手ブレ補正に対応したカメラに特化したスマホです。
この記事では「Oppo Reno 10x Zoom」のスペックやデザイン、注目のカメラ機能や実際の使い勝手についてまとめています。
目次:
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OPPO Reno 10× Zoomのデザイン・外観

OPPO Reno 10× Zoomのディスプレイは6.65インチの大画面。ノッチ(切り欠き)を無くして画面専有率93.1%を実現しました。

本体を片手に持ってみたところ、大画面化に伴い本体サイズや重量がアップしているため片手操作だと厳しい印象です。特に重量が215gと他社と比べても重量級となっており、長時間使っていると手首に負担が掛かってきます。

最近のスマートフォンではよくある画面の切り欠き(ノッチ)を無くし、本体サイズギリギリまで広い画面を実現しました。画面内に非表示領域が無いほうが動画視聴やゲームでより没入感が味わえます。

インカメラは端末上部から出てくる「ピボットライジング構造」を採用しています。
男の子ってこう言うのが好きなんでしょう?OPPO Reno 10x Zoomは無駄にインカメ起動したくなる pic.twitter.com/U08mX0gt9C
— とくめい@11/13(水)〜17(日)東京 (@tokumewi) November 13, 2019
カメラが立ち上がる速度はわずか0.8秒と速く、顔認証などもストレスなく使用できます。落下時に衝撃を検出してカメラを自動でしまう保護機能を備えています。

背面は落ち着きのあるグラデーションカラーで派手すぎずクールな印象です。手触りはマットな質感のため指紋や汚れが目立ちにくいのも嬉しいところ。ディスプレイと背面の両方にGorilla Glass 5を使用しており、衝撃を受けても割れにくくなっています。

背面のカメラは「広角」「超広角」「望遠」のトリプルカメラ仕様。レンズ部分の出っ張りがなく見た目もスマートです。中央にある「O-ドット」は背面を背にして置いたときに傷が付くのを防止してくれます。


右側面には電源ボタン、左側面には音量ボタンが配置されています。

本体上部にはインカメラとマイクを内蔵しています。

底面にはSIMトレイとType-Cポート、モノラルスピーカーを内蔵。イヤホンジャックは非搭載のため、イヤホンを使うときはType-C変換コネクタを使用するか、無線接続のBluetoothイヤホンを使いましょう。

本体カラーバリエーションはジェットブラック・オーシャングリーンの2色。今回レビューで使用しているのはオーシャングリーンです。グラデーション仕様になっていて光が当たる角度によって色が変わります。
OPPO Reno 10× Zoomのスペック・性能をチェック
機種名 | OPPO Reno 10× Zoom / CPH1919 |
---|---|
本体カラー | ジェットブラック、オーシャングリーン |
本体サイズ(縦×幅×厚さ) | 約162mm×77.2mm×9.3mm |
重量 | 約215g |
ディスプレイ | 6.65インチ FHD+(2,340×1,080) 1,670万色 有機EL(AMOLED) 画面占有率 93.1% |
OS | ColorOS 6(Android 9ベース) |
CPU(SoC) | Snapdragon 855(2.8GHz + 3×2.42GHz + 4×1.7GHz)オクタコア |
メモリ(RAM) | 8GB |
内蔵ストレージ(ROM) | 256GB |
外部ストレージ | microSDXCカード 256GBまで対応(SIM2と排他構造) |
アウトカメラ | 広角:4,800万画素(F1.7) 超広角: 800万画素 (F2.2) 望遠:1,300万画素(F3.0) |
インカメラ | 1,600万画素(F2.0) |
バッテリー | 4,065mAh |
充電端子 | USB Type-C(急速充電「VOOC 3.0」に対応) |
防水・防塵 | 非対応 |
おサイフケータイ(Felica) | 非対応 |
SIMカード | nanoSIM×2(DSDV対応) |
対応周波数(Band) | GSM: 850/900/1800/1900MHz WCDMA: Bands 1/2/4/5/6/8/19 LTE FDD: Bands 1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/28/29/32/66 LTE TDD: Bands 34/38/39/40/41 |
Wi-Fi(対応通信規格) | 802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 |
OPPO Reno×10 Zoomのスペックは非常に高く、CPU(SoC)は最新のSnapdragon 855、8GBメモリや内蔵ストレージ256GBとかなり余裕があります。さらに、本体内に水冷冷却システムを搭載して発熱によるパフォーマンス低下を防いでくれます。
ストレージ容量が足りないときは、最大256GBまで対応したmicroSDカードで拡張可能。
SDカードを使用するときはSIM2スロットと排他構造となるため、SIMを2枚挿して使用する「DSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)」では使えなくなるためご注意下さい。
バッテリー容量は4,065mAhと大容量で、スマホを1日中触っているような筆者でも朝充電して夜まで持ってくれます。もし夜に充電し忘れた場合でも、OPPO独自の急速充電規格「VOOC 3.0」に対応しており、付属の充電器を使うと30分で50%、80分でフル充電まで回復できます。
ベンチマークスコアを計測
スペックの参考までに、各種ベンチマークソフトの結果を掲載します。



AnTuTu Benchmark v8 | GeekBench 5 | 3DMark |
---|---|---|
426,545 | シングル:724 マルチコア:2,624 |
Open GL ES 3.1:5,556 Vulkan:4,825 |
カメラ性能だけではなく、ベンチマークスコアも高く普段使いで処理性能にストレスを感じることなく使うことができるでしょう。
価格以上に満足できるOPPO Reno 10× Zoomのカメラ性能
OPPO Reno 10× Zoomのカメラ機能は価格以上に満足できるクオリティです。「広角」「超広角」「望遠」のカメラを使い分けてあらゆるシーンに対応できます。

AIによるシーン認識により、被写体を検知して最適なモードに切り替えてくれます。シャッターを切るだけで誰でも美しい写真が撮れるのが使いやすさに繋がっています。
望遠で遠くのものを大きく映し出す
望遠カメラを使うと遠くのものを大きく映せます。デジタルズームと異なり画質の劣化を抑えて撮影できるため、動物園や運動会などの遠くにある被写体のときに重宝します。








OPPOが謳っている「最大10倍ズーム」は超広角を起点として画質が落ちずに撮影できるとのことらしく、画面上では「6x」と表示された状態のことを指します。10倍にすると多少画質が落ちてしまうものの、SNSなどのアップには十分耐えられる画質だと思いました。
超広角は撮るのが楽しくなる
超広角カメラではより広い範囲を画面に収めることができるため、建造物や自然を写すとダイナミックな写真が撮影できます。
超広角カメラはその場の雰囲気や建物の全体像を捉えることができ、望遠のようにトリミングで対応することもできない芸当です。集合写真を撮ったり、狭いスペースでも手元全体を写せるメリットがありますが、画質は標準や望遠レンズよりも落ちてしまいます。
食事シーンでも映える写真が撮れる
SNSなどにアップすることの多い食事シーンでは、彩度やコントラストを上げた映える画作りになる傾向があります。薄暗い店内や暖色寄りの照明でホワイトバランスが崩れるシーンでも実際に近い色味に補正されていました。




暗所・夜間撮影は想像以上
夜間の撮影では、AIの補正により明るくノイズの少ない写真が撮れました。暗い場所で撮影するとシャッター音が複数回鳴り、明るさの違う写真を複数枚撮影してHDR合成をしているのでしょう。




パソコンの画面で見たり拡大すると少しディティールが潰れている箇所もありますが、三脚などに固定せず手持ちでシャッターを切るだけでここまで撮れるなら十分満足できるクオリティだと思います。
作例写真一覧
OPPO Reno 10× ZoomとHUAWEI P20 Proとの比較

OPPO Reno 10x ZoomとHUAWEI P20 Proの撮り比べをしてみました。同じカメラ機能に特化したスマートフォン同士で写り方がどれだけ違うのか試してみます。
逆光のシーンでは、OPPO Reno 10x ZoomのほうがP20 Proよりも木々の色味がきちんと表現出来ています。
朝焼けのシーンではどちらも似たような仕上がりですが、OPPO Reno 10x Zoomは奥の建物のHDR補正がしっかり効いています。
食べ物の写真はP20 Proが黄色みがかった色味になるのに対して、OPPO Reno 10x Zoomは目で見た色合いに近いです。コントラストを高めにしてパイ生地のサクサク感も伝わってきます。
OPPO Reno 10× Zoomの使った感想・特徴
最後にOPPO Reno 10× Zoomをしばらく使ってみた感想や便利だった機能をご紹介します。
ディスプレイ内蔵型の指紋認証の使い勝手


ディスプレイ指紋認証は日本国内だと「OPPO R17 neo」が初めて搭載しました。以前の対応はβ版のようなもので、読み取り精度や速度に不満が残るものでしたが、OPPO Reno 10× Zoomでは格段に使い勝手が向上していました。
登録する段階で指を細かく動かしていくことで、多少斜めに指を置いたとしてもちゃんと認証が通るようになっています。
顔認証は爆速でロック解除できる

顔認証によるロック解除は、認証するたびにインカメラが上下するので遅く感じないだろうか…と使う前は懸念していましたが、実際のところ全く問題なかったです。

ロック画面で顔認証を起動してから0.3秒程度でロック解除されます。指紋認証と併用して使うことで、ロック解除の手間を極限まで減らしてセキュリティを強化できます。
大画面の有機ELディスプレイ

6.65インチの大画面、かつ有機ELディスプレイは動画視聴やゲームに最適。
屋外で使っていても画面が見やすく、余計なノッチもないので画面を広く使ってコンテンツに没頭できます。マルチウィンドウで分割表示のときも窮屈さを感じにくいのも便利です。
ハイスペック仕様でゲーマーにもおすすめなモデル

冒頭のスペック表を見てもわかるように、大手キャリアのフラグシップモデルとも引けを取らないハイエンド仕様となっています。スマホゲームで本格的な3Dグラフィックを使ったものでもスムーズに動作してくれます。
試しにPUBGモバイルをプレイしてみたところ、グラフィックがカクつくことなくサクサクと動作し快適にプレイできました。画面が大きいとボタン操作も指がプレイ画面に干渉することが少ないのも良かったです。
これだけのパフォーマンスを出していても、発熱による性能の低下が見受けられず最後まで快適にプレイできたのは驚きました。ゲームを長時間楽しみたい方にはおすすめできるといえるでしょう。
安心のバッテリー性能

OPPO Reno 10× Zoomはバッテリー容量が4,065mAhと多く、スマート省エネなど節電機能が充実しています。実際に旅行中に1日持ち運んで使い込んでみましたが、朝充電を満タンにしてカメラや調べ物、SNSやマップやなどを使っても夜には20%ほど残っていました。
本体重量こそ重たいものの、別にモバイルバッテリーを持ち歩かなくても良くなったので結果として持ち運ぶ重量は軽くなりました。
充電速度も他機種を圧倒するほど速く、専用充電器を使うと短時間でみるみる充電が回復していきます。もしも寝る前に充電を忘れても、30分程度で半分以上回復するのは非常に助かりました。
評価まとめ

OPPO Reno 10x Zoomは、旅行やお出かけに持ち運ぶカメラとしてベストなスマートフォンだと思います。特に望遠や超広角カメラは旅の思い出を記録するのに重宝しました。日中はもちろん夜間撮影や食べ物の写真も映える写りでSNSにアップする用途に最適です。
カメラ以外にも基本性能の高さやかゆいところに手が届く便利な機能など、使い勝手をよく研究して作られています。欲を言えば防水やおサイフケータイに対応していたらこれ1台で何でもこなせて便利だと思いました。
本体価格が10万円を超えるだけあって、本体の質感やパフォーマンスはSIMフリー市場の中でも群を抜いていいものです。長く快適に使えるスマホをお探しの方はぜひOPPO Reno 10x Zoomを検討してみてください。