ドコモ arrows Be4 F-41Aをレビュー! 2万円台ではじめてのスマホに最適!

2020年6月25日にドコモから発売された「arrows Be4 F-41A」は、2万円台で買えるエントリークラスの機種ですが、はじめてのスマホでも安心して使えるさまざまな工夫が詰まっています。
最近では珍しくなった開発から製造まですべてを日本国内で行う国産スマホで、衛生面に気を付けている人にもうれしい「ハンドソープで洗える」というユニークな特徴を持った機種です。
今回は、このarrows Be4を実際に使ってみてどんな人におすすめなのかレビューします。デザインやスペックも一緒にまとめているので、ぜひ購入を検討している人は参考にしてみてください。
目次:
arrows Be4 F-41Aの外観・デザイン

まずは外観・デザインから見ていきましょう。arrows Be4 F-41Aは、ホワイト、ブラック、ゴールド、パープルの4色から選べます。
持つ人を選ばないシンプルな白黒の基本カラー以外に、落ち着いた色味で柔らかい印象のゴールドとパープルが用意されています。今回は、ブラックの実機を使って紹介します。

正面を見ると、最近のスマートフォンに多い「ノッチ」や「パンチホール」と呼ばれる画面に食い込んだインカメラ配置や、ディスプレイの左右を曲げた特殊なデザインは使われていません。
フィルムや保護ガラスを貼りやすい平面のディスプレイで、インカメラは画面外にあるので隅々まで文字や写真が欠けずに表示されます。基本に忠実で実用的です。

背面は樹脂製なので、ガラスのように割れる心配はなく、金属ボディーのスマートフォンにありがちな「冬場に触ると冷たい」ということもありません。光沢仕上げではなくつや消しなので、細かいキズも目立ちにくく、気を使わずに扱いやすい印象です。


側面を見ると、右側に電源キーと音量キーがあります。ボディは背面から側面まで一体になっていて、角を丸めて手に馴染む形状に仕上げられています。

上部にはSIMカードスロットがあり、nano SIMカードとmicroSDカードが1枚ずつ入ります。SIMピンなどの道具を使わずに爪で引き出せる作りで、microSDカードの出し入れが簡単です。

底面には、充電などに使うUSB Type-C端子のほかに、スピーカーやマイク、イヤホンジャックが並んでいます。
最近はエントリーモデルでもほとんどの機種で新しいUSB Type-C端子が採用されているので、前の機種を長く使っていた人は充電器の買い換えも必要かどうか、あわせてチェックしておいた方が良いでしょう。

少し珍しいポイントとしては、表から見て左下の角にストラップホールがあります。フィーチャーフォンではあって当たり前でしたが、スマートフォンでは意外とある機種が少ない機能です。
「スマホは落としそう・割ってしまいそうで怖い」というはじめてスマートフォンを使う人や、いつでもすぐに電話に出られるようにネックストラップで首から下げておきたい人など、どうしてもストラップホールが必要という声も根強く、欲しい人にとっては外せないポイントだと思います。

画面は5.6インチフルHD+の有機ELディスプレイ。大きさの割に解像度が高く、高精細で美しい表示が楽しめます。3万円を切る機種で有機ELを使っているのも立派です。
日差しが強い日が続く真夏には屋外での見やすさも気になるところですが、ハイエンドスマホの有機ELや構造上明るくしやすい液晶の機種と比べると、最大輝度は暗めです。
直射日光下では若干見にくい場面もありましたが、最近は白背景のライトテーマと黒背景のダークテーマを選べるアプリが増えています。屋外で使う機会が多いようであれば、設定で十分対処できる範囲だと思います。


arrows Be4の画面サイズは5.6インチ、本体サイズは約147×70×8.9mmです。最近のスマートフォンの平均サイズからすると小柄で、片手持ちでも使いやすいです。通知を開く際など、親指を上端まで伸ばすような操作も楽々こなせます。
arrows Be4 F-41Aのスペック
※arrows Be4 F-41Aのスペック(参照:製品ページ)
OS | Android 10 |
---|---|
サイズ(縦×幅×厚さ) | 約147×70×8.9mm |
重さ | 約144g |
ディスプレイ | 約5.6インチ 1,080×2,220(フルHD+) 有機EL |
プロセッサ | Snapdragon 450 1.8GHz オクタコア |
メモリ | 3GB |
ストレージ | 32GB |
microSD | 最大1TB(microSDXC) |
アウトカメラ | 約1,310万画素 F1.9 |
インカメラ | 約810万画素 F2.0 |
バッテリー | 2,780mAh |
充電端子 | USB Type-C |
SIM | nano SIM(1枚) |
Wi-Fi | IEEE 802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | Bluetooth 4.2 |
VoLTE/VoLTE(HD+) | ○/○ |
防水・防塵 | 防水(IPX5/IPX8)、防塵(IP6X) |
おサイフケータイ | ○(NFC) |
ワンセグ/フルセグ | ×/× |
生体認証 | 指紋認証 |
カラー | ホワイト、ブラック、ゴールド、パープル |
エントリークラスの「Snapdragon 450」を搭載しており、メモリは3GB。あまり基本性能が高い機種ではありません。
ゲームなどの重いアプリを動かすのは厳しいですが、普段の動作は安定しているので、LINEやメール、電話が中心でたまに動画を見たり調べ物をしたりするぐらいの使い方なら問題なく使えると思います。

性能だけを見れば確かに同価格帯でもっとコストパフォーマンスの高い機種はあるのですが、防水やおサイフケータイなどの日本特有の機能まで揃って3万円以下という機種はそう多くはありません。
IP68の防水・防塵に加えて、高さ1.5mから26方向でコンクリートに落下させる試験をクリアした(2020年2月。富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社調べ)という耐久性の高さが長所です。
画面が割れにくく、はじめてスマートフォンを持つ人やよく割ってしまう人でも安心して使えます。
そして、ハンドソープや食器用洗剤で洗っても大丈夫というのも珍しい特徴です。
「防水だから洗ってもいいはず」と普通のスマホをハンドソープや石鹸で洗ったことがある人も少なくないと思うのですが、普通の防水スマホは石鹸水や熱湯、海水などに漬けるのは想定していません。真水以外につけてしまうと知らず知らずのうちにパッキンなどの寿命を縮めてしまい、いつか思わぬ水没故障に繋がる可能性があります。
arrows Be4はしっかりテスト済み、ハンドソープで洗ってもOKというお墨付きがあります。衛生面を気にする人も多い昨今、あると嬉しい機能ではないでしょうか。
arrows Be4 と arrows Be3を比較

ここでは、1年前の2019年6月に発売された前機種「arrows Be3 F-02L」と性能・機能を比較します。
arrows Be4 F-41 | arrows Be3 F-02L | |
---|---|---|
CPU | Snapdragon 450 | Snapdragon 450 |
メモリ/ストレージ | 3GB/32GB | 3GB/32GB |
ディスプレイ | 5.6インチ フルHD+ | 5.6インチ フルHD+ |
アウトカメラ | 約1,310万画素 F1.9 | 約1,220万画素 F1.9 |
インカメラ | 約810万画素 F2.0 | 約810万画素 F2.0 |
バッテリー | 2,780mAh | 2,780mAh |
OS | Android 10 | Android 9 |
価格 | 33,048円(税込) | 23,760円(税込) |
スペックはほぼ変わらず、カメラの画素数が少し上がってOSのバージョンが新しくなりました。
その他の部分では、arrows Be3はワンセグに対応していましたが、arrows Be4は非対応です。

代わりにFMラジオに対応しているので、災害時などデータ通信が出来ない時でも情報を得られる手段は残されています。ワンセグ機能が必要な理由が「非常時のため」であれば、ラジオでも十分かどうか検討してみても良さそうです。
結論としては前機種のarrows Be3との違いは少ないのですが、値段に注目。定価ベースではarrows Be4の方が1万円近く安くなっています。
FOMAフィーチャーフォンからの買い換えなどであれば実際にはさらに割引が効くので、ほとんど負担なくスマートフォンに移行できるのは大きなメリットです。
arrows Be4 F-41Aのカメラ性能

arrows Be4のカメラは、アウトカメラが約1,310万画素 F1.9、インカメラが約810万画素 F2.0。性能的にはごく一般的なものです。
arrowsのカメラアプリは代々、複雑な設定をしなくてもシャッターボタンを押すだけで綺麗に撮れるようになるべくシンプルなUIになっています。arrows Be4も例外ではなく、知識が要る設定項目や特殊な撮影モードはほぼないため、使いこなせないという心配はなさそうです。


特筆すべき機能としては、背景をぼかした写真が簡単に撮れる「ポートレートモード」が用意されているほか、「Photoshop Express」というAdobe製の高性能な画像加工アプリがプリインストールされていて、撮った写真をわずか数ステップでもっと綺麗に仕上げられます。



室内や曇り空などで若干暗く写りすぎる傾向が見られましたが、全体的には色合いが破綻することは少なく、シャッターボタンを押すだけで何も考えなくてもそこそこきれいに撮れるカメラです。
性能自体は高くないので夜景などではさすがによく見るとノイズが多くなりがちですが、昼間の写真では予想以上に細部までしっかりと写っていて驚きました。
arrows Be4 F-41Aを使ってみてわかった特徴・おすすめポイント

arrows Be4の最大の特徴は「使いやすさ」を重視して作られていることです。はじめてスマートフォンを使う人でも分かりやすい「シンプルホーム」やシニアの人でも見やすい拡大表示などをまとめて設定できます。
それ以外の人にとっても、背面の指紋センサーを使ってスクロールなどの操作を快適にできる「Exlider」やショートカット機能「FASTフィンガーランチャー」など、スマートフォンを使いやすくしてくれる機能が揃っています。
また、arrowsといえば「Super ATOK ULTIAS」という高性能なIME(日本語入力)も使いやすさに繋がっています。

また、「丈夫さ」もおすすめのポイント。防水防塵はもちろん、落としても画面が割れにくい耐久性があり、衛生面でも安心の「ハンドソープで洗える」仕様です。
日本メーカーのスマートフォンはあっても、開発から製造まで日本で行う本当の意味での「国産スマホ」はほぼ残っておらず、そういった安心感を重視してarrowsシリーズを毎回指名買いしている人も多い印象です。
安心感といえば災害時にも安心のFMチューナーも搭載されていますし、安価な機種でありながらおサイフケータイまでしっかり搭載されているのも国産ならではですね。
評価まとめ

arrows Be4 F-41Aは、2万円台で買えるお手頃な機種でありながら、安心の「国産スマホ」です。
防水・防塵・耐衝撃の丈夫なスマホなので長く使えて、ハンドソープで洗ってもOKなので衛生面でも安心。おサイフケータイやFMラジオにも対応します。
そして、最大の特徴は「使いやすさ」。シニアの人やはじめてスマートフォンを持つ人でも臆することなく使える機種でしょう。
ドコモオンラインショップだと23,760円(税込)で販売されており、ご購入された際は「サービスカタログ&基本設定ガイド」も同梱されるので、初期設定などの詳細が手元で見ながら設定できるので安心です。