Rakuten BIGレビュー!画面内蔵インカメラとeSIMオンリーの尖った1台
楽天モバイルから2020年9月30日(水)に発売された5G対応スマートフォン「Rakuten BIG(楽天ビッグ)」。
63,455円という価格ながら、楽天モバイル5Gのミリ波 / サブ6に両対応、防水 / おサイフケータイにも対応した全部入りモデルです。
BIGの名の通りタブレット端末に近い6.9インチの大画面を搭載し、モバイルFeliCa搭載のスマートフォンにおいて(2020年9月28日時点)世界初のディスプレイ内蔵式インカメラを搭載しています。
本記事では、Rakuten BIGの外観やデザイン、スペックとベンチマーク結果、カメラ性能や使ってわかったポイントについて解説していきます。
※本記事の価格は全て税別表記となっています。
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目次:
Rakuten BIGの外観 / デザイン


Rakuten BIGのパッケージはロゴが箱いっぱいに書かれたインパクトのあるデザイン。スマホの箱では珍しく平べったい形状をしています。
箱の中にはRakuten BIG本体、Type-C to Aケーブル、3.5mmイヤホンジャック変換ケーブル、SDカードスロット取り出しピン、取扱説明書を同梱しています。

ディスプレイは6.9インチ FHD+(2,460×1,080)有機ELを搭載し、コントラストの高い色鮮やかで炎天下でも見やすい画面です。

本機最大の特徴でもある世界初の画面内蔵式インカメラを搭載しています。黒い画面ではインカメラがほぼ見えなくなり、白背景の場所だとインカメラの位置が何となく分かります。


背面はガラス素材で、ツルッとした光沢感のある質感です。光の当たり方によって色合いが変化し、あまり安っぽさを感じさせないデザインです。
今回お借りしたブラックカラーは指紋やホコリが目立つので、気になる方はホワイトカラーが良いかもしれません。
中央には楽天のロゴがあり、左上にカメラやLEDフラッシュ、上部にFelicaを内蔵しています。

背面カメラは超広角+広角+震度測位+マクロの4つのカメラを搭載しています。

レンズ部分は僅かに出っ張りがありますが、机の上に置いたまま操作してもガタツキはありません。
傷が気になる人は、ケースを用意して装着したほうがいいかもしれません。

右側面には電源ボタンと音量ボタン。

底面にはSDカードスロット、Type-C端子、スピーカーを内蔵。
3.5mmヘッドホンジャックは非搭載のため、付属のType-C変換ケーブルを使用するかBluetoothイヤホンを使用する必要があります。

SDカードスロットはリリースピンを使って取り外します。万一リリースピンを無くしてしまった場合はゼムクリップなど先が細い物で代用できます。
ベースモデルとなるZTEの「AXON 20 5G」はSIMカードが刺さりますが、Rakuten BIGは物理SIMスロットが塞がれています。

カラーラインナップは、ホワイト、ブラック、クリムゾンレッドの3色展開です。今回はブラックをお借りしてレビューしています。
Rakuten BIGのスペック
製品名 | Rakuten BIG(楽天ビッグ) 参照:公式サイト |
---|---|
価格 | 63,455円 |
サイズ | 約174mm×80mm×9mm |
重量 | 約227g |
本体カラー | ホワイト / ブラック / クリムゾンレッド |
OS | Android™ 10 |
CPU | Qualcomm® Snapdragon™ 765G 5G mobile platform / オクタコア 2.4GHz + 2.2GHz + 1.8GHz |
メモリ(RAM) | 6GB |
内蔵ストレージ(ROM) | 128GB |
外部ストレージ | microSD対応(対応容量は非公開) |
ディスプレイ | 約6.9インチ FHD+(2,460×1,080)有機EL |
メインカメラ | 約800万画素 (超広角) + 約6,400万画素 (広角) + 約200万画素 (深度測位) + 約200万画素 (マクロ) |
アウトカメラ | 約3,200万画素 |
バッテリー容量 | 約4,000mAh |
充電端子 | USB Type-C |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
防水・防塵 | 対応 (IPX8 / IP6X) |
生体認証 | ディスプレイ内指紋認証 |
おサイフケータイ | 対応 |
Rakuten BIGは、その名の通り約6.9インチの大画面を採用しています。
CPUはミドルレンジのSnapdragon™765Gを搭載し、6GBのメモリと128GBの内蔵ストレージというバランスの良い構成です。
ベンチマークソフトでの計測結果は以下の通り。



Antutu Benchmark | GeekBench 5 | 3DMark |
---|---|---|
326,378 | シングルコア:608 マルチコア:1,893 |
Sling Shot Extreme OpenGL ES 3.13,256 |
実際に触ってみると、ブラウジングやSNSの閲覧、地図アプリの表示なども引っかかりがなくスムーズに動作します。負荷の高いゲームをプレイすると多少カクつきますが、画質やエフェクトを落とせば問題なくプレイ可能です。
そのほか防水 / 防塵、おサイフケータイに対応しており、生体認証はディスプレイ内指紋認証を搭載しています。
5Gはサブ6とミリ波の両方に対応していますが、物理SIMスロットがなくeSIMのみ対応しているところは注意が必要です。
Rakuten Mini と Rakuten BIGを比較
楽天モバイル独自の端末といえば「Rakuten Mini(楽天ミニ)」が思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。
Rakuten BIGとRakuten Miniの2機種のスペックやサイズ、価格を比較してみました。
Rakuten BIG・Rakuten miniのスペック比較
製品名 | Rakuten BIG(楽天ビッグ) | Rakuten Mini(楽天ミニ) |
---|---|---|
価格 | 63,455円 | 17,000円 |
サイズ | 約174mm×80mm×9mm | 約106.2mm×53.4mm×8.6mm |
重量 | 約227g | 約79g |
本体カラー | ホワイト / ブラック / クリムゾンレッド | ナイトブラック / クールホワイト / クリムゾンレッド |
OS | Android™ 10 | Android™ 9 Pie |
CPU | Qualcomm® Snapdragon™ 765G 5G mobile platform / オクタコア 2.4GHz + 2.2GHz + 1.8GHz | Qualcomm® Snapdragon™ 439 / オクタコア 2GHz + 1.45GHz |
メモリ(RAM) | 6GB | 3GB |
内蔵ストレージ(ROM) | 128GB | 32GB |
外部ストレージ | microSD対応(対応容量は非公開) | 非対応 |
ディスプレイ | 約6.9インチ FHD+(2,460×1,080)有機EL | 約3.6インチ HD(1,280 × 720)TFT液晶 |
メインカメラ | 約800万画素 (超広角) + 約6,400万画素 (広角) + 約200万画素 (深度測位) + 約200万画素 (マクロ) | 約1,600万画素 |
アウトカメラ | 約3,200万画素 | 約500万画素 |
バッテリー容量 | 約4,000mAh | 約1,250mAh |
充電端子 | USB Type-C | USB Type-C |
ワイヤレス充電 | 非対応 | 非対応 |
防水・防塵 | 防水:IPX8 防塵:IP6X |
防滴:IPX2 防塵:IP5X |
生体認証 | ディスプレイ内指紋認証 | 顔認証 |
おサイフケータイ | 対応 | 対応 |
5G通信 | サブ6 / ミリ波対応 | 非対応 |
Rakuten BIGの価格は63,455円、Rakuten Miniは17,000円と4倍近い価格差があります。コンパクトでサブ機としての利用を想定したRakutenMiniと比べて、Rakuten BIGは必要十分なスペックを持ち合わせています。
メモリはRakuten miniが3GBに対して、RakutenBIGは2倍の6GB。内蔵ストレージは32GBから128GBと4倍に増えています。
メインカメラは約1,600万画素のレンズ1つから用途別に4つになり、防水性能もアップしています。
また、5G通信に対応したことで、5Gエリア内であれば高速通信を体験することができます。現在は5Gを使えるエリアが狭いものの、徐々に増えていくとその恩恵を受ける機会が身近になるでしょう。
Rakuten BIGのカメラ性能

RakutenBIGは、約800万画素の超広角カメラ、約6,400万画素の広角カメラ、約200万画素の深度測位カメラ、約200万画素のマクロカメラを搭載しています。
超広角カメラやマクロカメラを搭載したことで、今までに撮れなかったダイナミックな広い画角や、肉眼では見えにくい細かいものでもバッチリ撮れます。
広角レンズは非搭載ですが、最大10倍のデジタルズームに対応しています。
それでは実際にRakuten BIGで撮影した写真の作例を見ていきましょう。特に注釈のないものに関しては設定をオートで撮影し、記事に合わせてリサイズのみ行っています。
日中の撮影


標準レンズを使って日中の屋外を撮影。空のグラデーションや木々の陰影が綺麗に出ています。実際に目で見た明るさ / 色合いに近い自然な写りをしています。
超広角カメラで迫力のある写真に
超広角カメラを使って撮影すると、パースの効いたダイナミックな写真に仕上がります。標準カメラと比べて色合いが若干濃くなっています。
マクロカメラで小さいものも大きく写せる


被写体に近づいて撮影する「マクロカメラ(接写レンズ)」もRakuten BIGで使えます。マクロレンズを使うと、葉っぱに思い切り近づいて撮影してもピンぼけせず撮影できました。
使い方は、設定からマクロモードに変更して、フォーカスを合わせたい場所にタッチするだけです。
画素数は200万画素と控えめですが、スマホから表示するには粗さは気にならなかったです。大きな画面で見ると背景のノイズが出ているのが確認できます。
食事シーン




食べ物の撮影ではAIシーン認識で「食べ物」と認識し、自動的にコントラストや彩度を上げた写りに調整してくれます。接写で撮ると背景も自然なボケが入り、被写体をより際立たせてくれます。
タルタルソースや沖縄そばのつゆにもシズル感がありますが、オートだと色味が青みがかるのが気になりました。


そんなときは、必要に応じてGoogleフォトの補正機能を使うと自然な色味になります。ボタン1つで自動補正をしたり、項目ごとにスライダーを動かして細かく調整することも可能です。
イルミネーションや夜景も綺麗に映る
通常のオート撮影とナイトモードを使って夜間の撮り比べをしてみました。黒く潰れていた部分が明るくなり、手前のヤシの木も緑色が濃く出ています。

超広角カメラでは少し明るさが落ちますが、拡大せず見るぶんにはノイズもそこまで気になりません。等倍表示まで拡大すると、空の部分にノイズが発生していることが分かります。

別のシーンでマニュアルモードを使い、ISO感度やシャッタスピードなどを調整して撮影してみました。窓ガラスに押し付けるようにして固定することで、手持ちでも手ブレを抑えて撮影ができました。

これまでは街灯の多い明るい場所での撮影でしたが、明かりの少ない場所では手持ちだと手ブレが発生しやすくなります。
日中の明るいシーンでは色調豊かで綺麗に写りますが、他社のフラグシップモデルと比べると、食べ物のシーンや暗所性能については少し見劣りする場面もありました。
Rakuten BIGを使ってみてわかった特徴 / おすすめポイント
続いては、Rakuten BIGをしばらく使って感じた、良かったところや気になるところ、おすすめポイントについて5つご紹介します。
6.9インチの大画面の操作性

Rakuten BIGのディスプレイは6.9インチと大きく、電子書籍の閲覧やマップアプリで地図を一覧するには非常に使いやすく感じました。
有機ELディスプレイはコントラストが高く、炎天下でも明るく見やすかったです。

使っていて気になったのが、画面の大きさに比例して本体サイズが大きく重たいところ。
コンパクトな機種から移行したときは、片手で長時間使っていると重量が気になると思います。
ディスプレイ内蔵型インカメラについて

Rakuten BIGではインカメラをディスプレイ内部に搭載したことにより、動画やゲーム画面をディスプレイいっぱいに広げられます。
しかし、近くに寄って見てみるとインカメラがある位置が四角い形で粗く見えてしまいます。ステータスバーの領域が暗いときは目立たなくなりますが、白背景で見ると想像していたよりも目立つ印象です。
ゲームは画質を落とせばそこそこ遊べる

ゲームのパフォーマンスについては想像以上にちゃんと動きます。
グラフィック重視のPUBGモバイルやアスファルト9をプレイしてみましたが、画質を少し落とせばカクつきやコマ落ちなどもなくスムーズに動作していました。
アプリの起動や切り替えも特に問題なく、LINEやSNSの閲覧、マップアプリで調べ物をするような使い方なら快適に使えます。
日常的な使用であれば十分なパフォーマンスを発揮してくれました。
バッテリー持ちは少し心許ない

バッテリー容量は4,000mAhで、USB Type-Cによる急速充電に対応しています。寝る前に充電を忘れたときでも、朝の支度している30分の間に50%近く充電ができました。


バッテリー持ちは画面サイズの影響もあり、長時間連続で使用していくとみるみる減っていきます。必要に応じて省電力モード(スマートパワー)を活用して、節電しながら使うといいでしょう。
ディスプレイ指紋認証が使いやすい

Rakuten BIGの生体認証は、ディスプレイの下部にある画面内指紋認証が使えます。
認証速度や精度も特に申し分なく、ディスプレイに表示されたマークから多少ずれても問題なく認証してくれました。
コロナ禍の影響により、外出するときはマスクをしているときは顔認証よりも指紋認証のほうがロック解除が楽に行なえます。
欲を言えば、顔認証と指紋認証の両方に対応していれば、シーンに応じて使い分けられるので便利だと思います。
防水 / 防塵、おサイフケータイ対応は便利!

SIMフリースマホでは珍しく防水 / 防塵、おサイフケータイに対応しています。
防水性能があると、キッチンでレシピを調べながら調理をしたり、濡れた手で操作しても問題ありません。実際に操作してみても誤動作が発生せず使いやすかったです。
国内では必要不可欠となるおサイフケータイ(Felica)は、駅の改札やコンビニで買物をするときに無くてはならない存在です。
Felicaのセンサーが本体上部にあるため、かざすときも端末を持ち替えることなく使えるのは地味に便利。
Rakuten BIGの注意点
最後に筆者がRakutenBIGを使っていて気になった注意点をまとめてみましたので、購入する際は参考にしてみてください。
物理SIMが使えずeSIMのみ対応

個人的に残念だと思ったポイントが、物理SIMが使えずeSIMのみ対応しているところです。
楽天モバイルから他社に乗り換えようと思った場合、eSIMを取り扱っているキャリアがほぼ存在しないため、選択肢がかなり限定されます。
国内ではIIJmioが取り扱っていますが、データ通信専用プランのみ提供のため、音声通話が利用できず移行先としては微妙です。
楽天モバイルの端末ラインナップの中では価格が高い

Rakuten BIGの販売価格は、63,455円と楽天モバイルの端末ラインナップの中では比較的高めに設定されています。
キャリア端末と比較すると良心的な価格であるものの、最近は3万円台でも快適に使えるSIMフリースマホが登場してきているため、コスパという意味では他社製品に軍配が上がると思います。
とはいえ、価格相応にスペックも良くなっているので、価格の安さやスペックなど何を重視するかによって選ぶと良いでしょう。
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【まとめ】スマホの常識を変える新しい1台

Rakuten BIGは、これまでにない大画面と画面内に収めたインカメラがインパクトのある製品でした。
eSIMのみ対応なので、万人受けする機種ではないと思いますが、大きい画面の機種が好きだったり、個性的なスマホが好きな方には刺さるはずです。
現状では5Gを掴めるエリアが限定的なので、パートナーエリアでの通信が中心です。
楽天モバイル初の5G対応スマホということで、今後エリアが広がって5Gがどこでも使えるようになれば評価が変わってくると思います。