Windowsスマホへのこだわりがそこにはあった。『NuAns NEO』にかけるトリニティ星川社長の想いとは【インタビュー】

書いた人: 甲斐寿憲

カテゴリ: スマホ

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Windowsスマホへのこだわりがそこにはあった。『NuAns NEO』にかけるトリニティ星川社長の想いとは【インタビュー】

こんにちは。ケータイジャーナリストの甲斐寿憲です。

2015年も残り僅か、来年の話をしても鬼も笑わない時期になりましたね。来たる2016年、モバイルファンが注目していることの1つといえばWindows Phoneではないでしょうか。
先日のMicrosoftの発表会では、すでに販売を行っているマウスコンピューターに続き、日本エイサー、VAIO、FREETELといったメーカーが続々と参入を表明。各社Windows Phoneを国内向けにリリースをする予定になりました。

その中で気になるメーカーといえばトリニティ。もともとはアクセサリメーカーである同社ですが、多くの方が「トリニティって??」と思われたり、あるいは詳しい方でも「なんでアクセサリーメーカーがWindows Phoneを?」と思ったのでは。

そこで今回、モバレコ編集部とわたくし甲斐はトリニティ社への単独インタビューを敢行。『NuAns NEO』発表直後の忙しい中、トリニティ株式会社 代表取締役社長 星川哲視氏がインタビューに応じてくれました。

トリニティ株式会社 代表取締役社長 星川哲視氏
トリニティ株式会社 代表取締役社長 星川哲視氏

アクセサリーメーカー トリニティがWindows Phoneを出す理由とは、星川社長が見るWindows Phoneの可能性とは。モバレコ読者の気になるところを聞いてみました。

自らが欲しいものをカタチにするトリニティの世界観

甲斐:「先日はお世話になりました(笑)本日もよろしくお願いします」

星川氏:「プライベートではお会いしてるんですけどね(笑)」

甲斐:「改まってインタビューとなると、少し違和感を感じます(笑) さて、本日は星川社長のNuAns NEOにかける想いを多くの読者に届けられればと思います」

星川氏:「ぜひ、よろしくお願いします」

甲斐:「さて、そもそもトリニティをよく知らないという読者もいらっしゃるかと思います。まず、星川社長からトリニティについてご説明をおねがいします」

星川氏:「はい。2006年に創業して、Value Addend Distributor(VOD)として単なる輸入業者ではなく、日本のマーケットに向けたブランディング、ローカライズ、セールスチャンスの構築、カスタマサポートなど、メーカーの代理としてやってきました。当社で扱うブランドの製品は、総合的に判断し、適切なチャンネル、適切なタイミング、そして適切な価格で流通させています。

取り扱いブランドは現在5つあります。デザイナーのDominic Symonsのデザインスタジオが手掛ける『Bluelounge』、冒険家でもあるJosh WrightとJune Lailによるタフなアイテム『Catalyst』、文字通りシンプルなデザインのスマートフォンアクセサリー『Simplism』、3Dテクスチャーを使用した『次元』、そしてクリエイティブユニット・TENTとのコラボレートモデル『NuAns』というラインナップです。Simplism、次元、NuAnsは、我が社のオリジナルブランドになります」

オリジナルブランドNuAnsは、Nuance(ニュアンス)とNew Answers(ニューアンサー)の造語だ
オリジナルブランドNuAnsは、Nuance(ニュアンス)とNew Answers(ニューアンサー)の造語だ

甲斐:「多くのブランドをお持ちで、その方向性はそれぞれなんですね。ちなみに、iPhoneのアクセサリーメーカーという認識だったのですが、それは間違ってないですよね?」

星川氏:「そうですね。iPhone、iPadなどのApple製品を中心にはしていますが、他にもXperiaのアクセサリーなども手がけてます」

甲斐:「そのNuAnsから今回スマートフォンを発売するニュースが私たちを驚かせましたね。そのNuAnsでタッグを組んでいる、クリエイティブユニット・TENTとはどのような方々なのでしょうか?」

星川氏:「TENTは、2011年に治田将之氏と青木亮作氏によって結成されたクリエイティブユニットです。テーブルウェア、家電、インテリア用品などを、『見て美しく、使うほどに愛着が湧くものづくり』をテーマに手がけられています」

クリエイティブユニット・TENT(11月30日の発表会スライドより
クリエイティブユニット・TENT(11月30日の発表会スライドより/参照:TENT1000

甲斐:「NuAnsのイメージはどのような世界観なんですか?」

星川氏:「もともとはやはり、ポータブルデバイスが身近になってきている背景があります。昔は、コンピューターのおいてある場所に行ってメールや作業をしてましたよね。それがモバイルのデバイスが普及して、より自分の生活の中に入ってくるライフスタイルに変わりました。

ただ、自分たちの生活の中心にガジェットが入り込んできているのに、周辺機器のデザインは相変わらずコンピューターからの派生のままです。そこで、素材やデザインはもっとフィーリングとかナチュラルとか、そういったキーワードでデザインしていいのではないか?と思ったのです。それがNuAnsの世界観と言って良いと思います」

デザインに「フィーリング」や「ナチュラル」を加えてもいいのでは?と星川社長
デザインに「フィーリング」や「ナチュラル」を加えてもいいのでは?と星川社長
ガジェットとインテリアのまじわる部分、ここがトリニティだ(11月30日の発表会スライドより)
ガジェットとインテリアのまじわる部分、ここがトリニティだ(11月30日の発表会スライドより)

甲斐:「なるほど。脱OAデザインといったところでしょうか」

星川氏:「例えばモバイルバッテリーなんかでも、今までなら素材はアルミかプラスチックなんです。このような素材のものは、自分の生活の中にあるかといえばある意味異物なんです。NuAnsのラインナップにある『TAGPLATE』や『ROLLDOCK』といったiPhone用のバッテリーは、フェルトによって手触りをナチュラルなものにしています。これであれば、バッグにそのまま入れても周りも傷つきませんし、手にも優しい。iPhoneと重ねて手に持ちながら操作しても、iPhoneも傷つきません」

TAGPLATE(画像手前)とROLLDOCK(画像奥)
TAGPLATE(画像手前)とROLLDOCK(画像奥)
この部分がコネクタとなり、iPhoneへ接続が可能
この部分がコネクタとなり、iPhoneへ接続が可能
iPhoneと重ねて充電しながらの操作も可能だ
iPhoneと重ねて充電しながらの操作も可能だ

甲斐:「モバイルバッテリーをスマホと一緒にバッグに入れておくと、ガチャガチャしたときに傷つかないか気になりますね」

星川氏:「ほかに、ケーブルも気になりませんか?」

甲斐:「たしかに、カバンの中で絡まったりすることもよくあります。NuAnsのケーブルといえば、Lightning Cableの『BANDWIRE』ですよね。これも独特なデザインです」

星川氏:「Apple純正品でも、やはりコンピューターからの派生デザインですし、根本から折れたり破損するんですよ。BANDWIREだと、160mmのショートタイプのケーブルで、端子も隠れる仕様になっています。質感の高い3Dテクスチャーの表面にもなっていますし、これなら破損せず、しかもデザインが良いですよね」

使用しない時には金属の端子が見えないという工夫も(画像はBANDWIRE)
使用しない時には金属の端子が見えないという工夫も(画像はBANDWIRE)

星川氏:「NuAnsのシリーズのこだわりの1つといえるのが、使ってない時は金属の端子が見えないようにする、という工夫です

甲斐:「ああ、そうです、そうです。一緒に持ち歩いていると、外した端子でスマホを傷つけることってありますよね」

星川氏:「それもですし、なにより端子が見えてるとコンピューター感が出てきますよね。ですから隠れるようにデザインしているんです」

甲斐:「細かい配慮とデザイン性が両立していますよね。星川社長が欲しい商品をカタチにする、それがトリニティのオリジナル製品なんですね」

星川氏:「そうです、こだわりですね。端子やケーブルがゴチャゴチャしないというのはNuAnsに共通する世界観です」

そんなNuAnsから登場したWindowsスマホ『NuAns NEO』

甲斐:「いよいよNuAns NEOのお話をお伺いします。率直に、どうしてWindowsスマートフォンを出されることになったんですか?

星川氏:「1つめは新しいライフスタイルに新しい回答を、ということです。iOSが日本のシェアの大半を占めていますが、そこには我々は入って行けないわけじゃないですか。なので、普通に考えるとAndroid端末ということになりますよね。ですが、これからのMicrosoftが新しさとか『One Windows』をテーマにパソコン、タブレット、スマートフォンを進めていきます。そこに魅力といいますか可能性を感じたわけです。新しくて面白いもの、そういう選択肢からWindowsを選んだんです」

「――新しくて面白いもの」 Microsoftにその可能性を感じたのが決め手だという
「――新しくて面白いもの」 Microsoftにその可能性を感じたのが決め手だという

星川氏:「2つめに、Androidはどうしてもセキュリティーの問題も懸念されます。我々の製品のターゲット層が30代、40代のビジネスパーソンでもあり、ここを考慮してもWindowsが正しい選択だと思っています。基本は我々が欲しいものを作りたかったということです

甲斐:「先ほどの話でいうと、星川社長がWindowsスマートフォンを欲しかったということですね」

星川氏:「基本はそうですね(笑)」

NuAns NEOも星川社長が「欲しいもの」になるようこだわった
NuAns NEOも星川社長が「欲しいもの」になるようこだわった

甲斐:「Windowsスマートフォンの可能性を星川社長はどう思われていますか?」

星川氏:「今すぐ爆発的に普及はしないと思ってます。Microsoftも、ここから徐々に充実させていくのではないでしょうか。そういうところは上手いですよね、XBOXなんかもそうですけど。Microsoftが、今後スマートフォンに力を入れていかなければならないのは誰が考えてもそうなわけですし、これから2~3年のうちにシェアを伸ばすと思っています

甲斐:「素人的な考えでお聞きしますが、アクセサリーを手がけられていたトリニティさんがハードに参入するのは、ハードルが高かったのではないですか?」

星川氏:「そうですね。NuAns NEOは単なるOEM製品じゃありませんし、簡単ではありませんでした。生活の中心となるスマートフォンとして、デザインもオリジナルとして一から作ったわけですし、大変でした。

MicrosoftのCTE(チャイナ テクノロジー エコシステム)というものがありまして、台湾や中国のハードウェアメーカーでWindows OSを搭載したスマートフォンを作ることができます。そこに乗っかると簡単にできるんですが、外装を変えただけのレベルのものは出したくなかったので、メーカーから断わられたりもしました

さまざまなハードルを乗り越えて『NuAns NEO』は誕生した(11月30日の発表会スライドより)
さまざまなハードルを乗り越えて『NuAns NEO』は誕生した(11月30日の発表会スライドより)

甲斐:「前例がなかったということなんですね」

星川氏:「普通、日本の格安スマホと呼ばれるもので、そこまでオリジナルのデザインをおこして販売しているものはないでしょうからね。巨大企業のように数量も多ければ、それも可能なんですが」

NuAns NEO
11月30日、代官山にて行われた発表会でようやく『NuAns NEO』は披露された
背面のカバーは72通りのカスタマイズが可能とのこと
背面のカバーは72通りのカスタマイズが可能とのこと
3Dデータも公開されるため、自分だけのオリジナルスマートフォンを手掛けることも可能だ3Dデータも公開されるため、自分だけのオリジナルスマートフォンを手掛けることも可能だ3Dデータも公開されるため、自分だけのオリジナルスマートフォンを手掛けることも可能だ
3Dデータも公開されるため、自分だけのオリジナルスマートフォンを手掛けることも可能だ

今回発表された『NuAns NEO』からは星川社長の熱いこだわりが見えました。まさに、「生活の中心になるスマートフォン」といえるこの新端末、11月30日より予約が開始され、発売は2016年1月予定とのこと。

端末についての記事は別途公開予定なので、そちらを参照ください。

甲斐:「本日はお忙しい中、ありがとうございました。」

星川氏:「ありがとうございました」

星川社長、お忙しい中ありがとうございました
星川社長、お忙しい中ありがとうございました

さいごに

発表されたばかりの『NuAns NEO』。今回はあえて製品についてではなく、トリニティやNuAnsそのものについてお話を伺いました。終わってみれば、NuAns NEOにかける星川社長の熱い想いがヒシヒシと伝わるインタビューとなりました。

「自分たちが欲しい製品を作る」というモノづくりに基本を貫き、理想のスマートフォンを発表したトリニティ、今後も注目したい企業であることは間違いありません。そして、星川社長渾身の新端末『NuAns NEO』をいち早く手に入れたいという気持ちになりました。

トリニティのアクセサリー、そしてNuAns NEOに大いに期待して、発売日を待ちたいと思います。

公式サイト:

[NuAns] ニュアンス | NEO | 生活の中心に、NuAnsを。今までにない新しいデバイス、NEO。

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この記事を書いた人(編集:モバレコ編集部)

九州在住のITライター。宮崎県延岡市出身。週刊アスキーやITmediaなど他媒体でも執筆中。台湾メーカーに精通し、HTCやASUSの記事執筆を得意とする。趣味はエレキギターとDJ。