用途に合わせた選択もアリ。Acerの国内向けSIMフリースマホ2機種「Liquid Z530/Z330」 を4つの視点で比較してみた

書いた人: まきはら とよかず

カテゴリ: 比較

ツイート このエントリーをはてなブックマークに追加
用途に合わせた選択もアリ。Acerの国内向けSIMフリースマホ2機種「Liquid Z530/Z330」 を4つの視点で比較してみた

2015年に日本国内において3つのSIMフリースマートフォンを発売したAcer(エイサー)。発売形態は「ブックオフとのコラボ」「MVNO(楽天モバイル)での独占販売」「端末単体での発売」とそれぞれ違ったものとなっていました。そんな中で、現在も購入ができる後発2機種(Liquid Z530/Z330)に関して、特徴を4つのポイントから比較していくことにします。

目次:

外観デザイン:大きく変わらずともに好印象

はじめにチェックしていくのは外観デザイン。今回比較には Liquid Z530(ホワイト)と Liquid Z330(ブラック)を用います。

並べて見るとフロントカメラの配置など細かな違いはあるものの、ロゴマークやリアカメラ、スピーカーなどのデザインや配置は基本的に変わらない設計となっています。

Liquid Z530(左)とLiquid Z330(右)

Liquid Z530(左)とLiquid Z330(右)
Liquid Z530とLiquid Z330を比較:ディスプレイ上部はカメラやセンサー類が逆の配置になっている

ディスプレイ上部はカメラやセンサー類が逆の配置になっている
Liquid Z530とLiquid Z330を比較:リアカバー面はベースデザイン、各配置といったものは変わらない

リアカバー面はベースデザイン、各配置といったものは変わらない

ちなみに端末本体の価格は Liquid Z530 が20,000円台、Liquid Z330 は10,000円台となっています。これらはスペック(搭載するプロセッサーやメモリ容量)にも影響していますが、よくよくチェックするとリアカバーの厚み、そして刻印されたロゴなどにも違いを感じ取ることができます。

Z530のロゴ

Z530 のリアカバーに設けられたAcerのロゴ。刻印は深め
Z330のロゴ

Z330 のロゴも同じく刻印デザインとなっているが、段差は浅め

サイズに関しては重ねてみると、Liquid Z530 のほうが一回り大きめ、といったところ。

Liquid Z530とLiquid Z330を比較:左下を基準に合わせると、高さ・幅ともに Z530 が一回り大きいことがわかる

左下を基準に合わせると、高さ・幅ともに Z530 が一回り大きいことがわかる

一方厚みは Liquid Z330 のほうが若干だけ厚くなっています。本体のサイズが小さい分、厚みがでているということでしょう。

Liquid Z530とLiquid Z330を比較:側面もボタンや端子の配置は微妙に異なるが、配置されているものはほぼ変わらない
Liquid Z530とLiquid Z330を比較:側面もボタンや端子の配置は微妙に異なるが、配置されているものはほぼ変わらない

側面もボタンや端子の配置は微妙に異なるが、配置されているものはほぼ変わらない

外観デザインとしては Liquid Z530 と Liquid Z330、いずれも非常によく似たデザインとなっています。そのため、デザインの違いという点でどちらかを選ぶ、というのは(サイズ以外では)あまり意識する必要がないといえます。

ソフトウェア:AcerEXTENDが使えるのはZ530だけ

続いてソフトウェアを見ていきます。こちらもUI(ユーザーインターフェース)デザインは基本的に同じとなっています。そのためいくつか気になったポイントに絞って紹介していきます。

プリインストールアプリ

まずはプリインストール(初期インストール)アプリに関して。Liquid Z530 は、大手家電量販店などでスマホ本体のみでの購入が可能です。

一方、Liquid Z330 はMVNOの楽天モバイルが独占販売となっています。そのためプリインストールされているアプリを比べてみると、Liquid Z330 のほうにはプラスで楽天系のアプリがいくつかインストールされています。

Liquid Z530 のプリインストールアプリLiquid Z530 のプリインストールアプリLiquid Z530 のプリインストールアプリ

Liquid Z530 のプリインストールアプリ、Acer独自のものも含まれており、全部で53個
Liquid Z330 のプリインストールアプリLiquid Z330 のプリインストールアプリ
Liquid Z330 のプリインストールアプリLiquid Z330 のプリインストールアプリ

Liquid Z330 のプリインストールアプリ、楽天系のアプリもインストールされており、数は70個

とはいえ楽天系のアプリは基本的にすべてがアンインストール可能。そのため、キャリアより販売されているスマホにある「自分は使わないのに削除できないアプリ」といったものは比較的少なくなっているといえるでしょう。

ただひとつだけ気になったのは、Liquid Z330 では AcerEXTEND とよばれるパソコン上への投影機能が使えないということ。

こちらはアプリがプリインストールされていないだけでなく、Google Playから追加でインストールすることもできません。このAcerEXTEND自体は使ってみると非常におもしろい(便利に使える)機能のひとつとなっており、そういった意味では Liquid Z530 にしかない大きな魅力のひとつといえるでしょう。

AcerEXTENDについての詳細はこちら:

価格、機能ともにバランスよし!細部へのこだわりが魅力的なSIMフリースマホ Acer Liquid Z530 レビュー

APN情報

また販売方法が異なるということで、異なっているのがSIMカードを差して使うために必要となるAPN情報のプリセット(初期登録)内容。こちらはスマホ本体のみでの販売も行われている Liquid Z530 のほうが、はじめからより多くのAPN情報が登録されている状態です。

Z530 にプリセットされているAPN情報Z530 にプリセットされているAPN情報

Z530 にプリセットされているAPN情報、MNOからMVNOまで計14個が登録されている
Z330 にプリセットされているAPN情報

Z330 にプリセットされているAPN情報、こちらは楽天モバイル関連の2つのみ

こちらも必要があれば手動で追加は可能ですが、例えば購入後に複数業者のSIMカードを差し替えて使ってみたい、といった方にとっては Liquid Z530 のほうがより簡単に使いはじめられれるといえるでしょう。

ベンチマークスコア

最後に性能情報の参考として、ベンチマークスコアの測定結果を。以下はいずれも AnTuTu Benchmark 6.0.1 で測定したものとなります。

Liquid Z530とLiquid Z330を比較:Z530 のスコア

Z530 のスコアはおおよそ 32,000 ほど
Liquid Z530とLiquid Z330を比較:Z330 のスコア

Z330 のスコアはおおよそ 20,000 ほど

いずれもクアッドコア(4コア)のプロセッサーを搭載した機種ですが、動作周波数や搭載するRAMの容量が違うこともあり、スコアには結構大きな差がつきました。ただこちらは Liquid Z530 の本体価格が20,000円台前半、Liquid Z330 の本体価格が10,000円台前半となっていることを考えれば相応といった結果といえます。

操作性とマルチメディア:ゲームはZ530。音楽中心ならZ330でも

次は操作性とマルチメディア(ディスプレイ、音楽再生)について。

操作性

今回比較している Liquid Z530 と Liquid Z330 はいずれもディスプレイサイズが5インチ以下という、現状においてはコンパクト~標準サイズにあたるスマートフォンです。
ただ先ほど外観デザインをチェックした際にも触れたとおり、サイズは一回りほど異なっています。実際に両機を手にとってみると、やはり片手持ちで扱いやすいのは Liquid Z330 のほうといえます。

Liquid Z530とLiquid Z330を比較:Z530

Z530 を持った様子。現行では十分扱いやすいサイズといえる
Liquid Z530とLiquid Z330を比較:Z330

Z330 を持った様子。こちらだと画面上角でも片手持ちで指が届く

ただいずれのモデルもリアカバーが中央から左右両端にかけてゆるやかにカーブしており、手に持った際の収まりはかなりよいといえます。

ディスプレイ表示

この画面サイズの違いとともにチェックしてみたのがディスプレイの表示。下の写真は画面の明るさ(輝度)をともに最大にした状態です。

Z530(左)のほうがZ330(右)よりも明るい

Z530(左)のほうがZ330(右)よりも明るい

同じ最大輝度とした場合においては Liquid Z530 のほうがより明るい表示となりました

一方ディスプレイサイズとともに解像度も異なる2機種ですが、こちらは同じ画面の表示範囲こそ異なるものの、遠目でそこまで大きな粗さの違いは感じませんでした。
もちろんよくよく観察してみると、より解像度の低い Liquid Z330 のほうが表示の輪郭がややぼやけて見える感じはあるものの、思っていたより気にならないといった感じです。

ただし3Dグラフィックなどを同時に再生させてみると、よりスペックを抑えた Liquid Z330 のほうが画面表示にもたつき(カクつき)は感じられる結果に。プロセッサ自体のコア数や駆動周波数はそこまで大きく変わりませんが、ゲームなども頻繁に楽しみたい、といった人には断然 Liquid Z530 のほうがオススメといえます。

音楽再生

また合わせて音楽再生に関して両機ともに特徴となっているDTS Studio Soundシステム。

端末背面に配置されたスピーカーと dts のロゴ

端末背面に配置されたスピーカーと dts のロゴ

こちらはスピーカーからの出力、イヤホンを接続しての出力といった形で音楽を再生し聴き比べてみましたが、そこまで大きな差は感じませんでした。

ただし(特にイヤホン使用時は)DTS Studio Soundシステムのオン/オフを切り替えるだけで再生される音質が大きく変わることは両機で感じられ、特にこういった効果をしっかり感じられる機能が安価な Liquid Z330 にも変わらず搭載されている点は非常に評価できるポイントだといえるでしょう。

端末のサイズもコンパクトということがありますので、荷物は少なく(コンパクトに)音楽中心で楽しみたい、といった人には Liquid Z330 のほうがより便利に使える可能性もありそうです。

カメラ:バランスのよさと広角さでZ530がオススメ

Liquid Z530 と Liquid Z330 はともにリアカメラの画素数こそ高いとはいえないものの、同じ画素数のカメラをフロントカメラにも搭載しているという点がポイントといえます。ちなみに有効画素数は Liquid Z530 が約800万画素(リアカメラ/フロントカメラともに)、Liquid Z330 が約500万画素です。

今回は両方のカメラでいくつか撮り比べをしてみましたので、実際に撮影した写真を見ながら違いをチェックしてみます。まずはリアカメラで撮影した写真から。

Z530 で撮影した昼の街の風景(HDRオフ)

Z530 で撮影した昼の街の風景(HDRオフ)
Z330 で撮影した昼の街の風景(HDRオフ)

Z330 で撮影した昼の街の風景(HDRオフ)
Z530 で撮影した昼の街の風景(HDRオン)

Z530 で撮影した昼の街の風景(HDRオン)
Z330 で撮影した昼の街の風景(HDRオン)

Z330 で撮影した昼の街の風景(HDRオン)

2機種で撮影した4枚の写真を比べてまず感じるのが画角の広さ。Liquid Z530 はリアカメラ/フロントカメラともに撮影範囲の広い”広角”を謳っており、そのとおり、同じポジションからの撮影でも広いエリアを記録することができています。

撮影当日はくもりで薄暗いことからカメラにとっては悪条件といえる環境でしたが、Liquid Z530 に関してはHDR(ハイダイナミックレンジ合成)機能を使うことで、しっかりと全体的に明るさのバランスが取れた、きれいな写真が撮影できることもわかります。

続いては2機種で撮影した写真から、リサイズはせず、一部のエリアを切り出してみました。

Z530 で撮影した東京タワー

Z530 で撮影した東京タワー
Z330 で撮影した東京タワー

Z330 で撮影した東京タワー
Z530 で撮影した写真の一部を切り出したもの

Z530 で撮影した写真の一部を切り出したもの
Z330 で撮影した写真の一部を切り出したもの

Z330 で撮影した写真の一部を切り出したもの

こちらもやはり画角の違いにより Liquid Z530 で撮影した写真のほうがより広範囲が撮影できています。ただ両機ともオートモードで撮影したものの、Liquid Z530 のほうがやや曇った印象が強くなっています。
また部分的に切り出したものを比較すると、タワーの格子部分の描写がややボケてしまっていることもわかりますね。

背景色や撮影環境による部分があるものの、スペックにおいて上をいく Liquid Z530 が必ずしもすべての環境においてよりきれいに撮影できる、というわけではないようです

次は料理の写真を3パターンほど紹介。

Z530 で撮影したモーニングプレート

Z530 で撮影したモーニングプレート
Z330 で撮影したモーニングプレート

Z330 で撮影したモーニングプレート
Z530 で撮影したパスタ

Z530 で撮影したパスタ
Z330 で撮影したパスタ

Z330 で撮影したパスタ

先ほどの屋外で撮影した写真とは異なり、よりきれいに写っている印象が強いのは Liquid Z530。Liquid Z530 には撮影モードとして「料理モード」が搭載されており、これを利用することでより温かみのあるおいしそうな写真を撮影することが可能です。

Z530 で撮影した鶏のから揚げ

Z530 で撮影した鶏のから揚げ
Z330 で撮影した鶏のから揚げ

Z330 で撮影した鶏のから揚げ

またスマホなどのカメラで質感の記録が難しいものとしてから揚げなどの衣が例としてあげられます(性能が悪いとのっぺりと凹凸感や色が潰れてしまう)。こちらに関しても2機種で比べてみる限りでは Liquid Z530 のほうがより美味しそうに撮れているといえるでしょう。

最後に高画素をほこるフロントカメラでのセルフィー(自撮り)もチェック。

Z530 で東京タワーをバックに自撮り

Z530 で東京タワーをバックに自撮り
Z330 で東京タワーをバックに自撮り

Z330 で東京タワーをバックに自撮り

こちらも撮影環境が厳しい中で撮ったものですが、Liquid Z530 のほうが背景の東京タワーもより広い範囲が写せており、かつ写真全体としての色味(バランス)もよいといえます。
Liquid Z330 は撮影範囲が(Z530と比較すれば)狭く、範囲内を占める木々の量が多かったこともあり、全体的に緑寄りの仕上がりとなってしまいました。

いろいろと試してみた中では、有効画素数や撮影角度(画角)の広さといったポイントとともにより扱いやすいのは Liquid Z530 のほう、といった印象でした。撮影環境によっては Liquid Z330 のほうが細部まで写せているというケースもありましたが、総合的に考えればバランスよく使えるカメラは Liquid Z530 といえるでしょう。

なお Liquid Z530 に関しては撮影環境によってもっときれいな写真が撮影できることも確認済みです。興味があればぜひ、Liquid Z530 のレビュー記事も参考にしてみてください。

関連記事:

価格、機能ともにバランスよし!細部へのこだわりが魅力的なSIMフリースマホ Acer Liquid Z530 レビュー

まとめ:今から購入するならプラス1万円出してでもZ530

Liquid Z530 と Liquid Z330、2つのAcer製SIMフリースマホを4つの視点で比較してみましたが、いかがでしたでしょうか。最後にスペックの比較表を整理しておきます。

機種名 Liquid Z530 Liquid Z330
サイズ 約 144.0 x 70.3 x 8.9 mm 約 136.0 x 66.5 x 9.6 mm
重量 約 145 g 約 142 g
OS Android 5.1 Lollipop Android 5.1 Lollipop
プロセッサ MediaTek MT6735 1.3GHz Quad-Core Qualcomm Snapdragon 210 1.1GHz Quad-Core
内部メモリ RAM 2GB/ROM 16GB(microSDカード:最大32GBまで) RAM 1GB/ROM 8GB(microSDカード:最大32GBまで)
バッテリー 2,420 mAh 2,000 mAh
ディスプレイ 5.0インチ HD(1280×720)IPS液晶ディスプレイ, 294ppi 4.5インチ FWVGA(854×480)IPS液晶ディスプレイ, 218ppi
カメラ リアカメラ:約800万画素/フロントカメラ:約800万画素 リアカメラ:約500万画素/フロントカメラ:約500万画素
通信方式 4G(LTE):Band 1/3/19/21/28
3G(HSPA/WCDMA):800/1700/2100 MHz
2G(GSM/GPRS/EDGE):850/900/1800/1900 MHz
4G(LTE):Band 1/3/19/28
3G(HSPA/WCDMA):800/2100 MHz
2G(GSM/GPRS/EDGE) :850/900/1800/1900 MHz
無線LAN IEEE 802.11 b/g/n(2.4GHz) IEEE 802.11 b/g/n(2.4GHz)
Bluetooth Bluetooth 4.0 LE Bluetooth 4.0 LE
SIMカード Micro SIM x 1 Micro SIM x 1

※詳細はAcerの製品ページでもご確認いただけます。 Liquid Z530 | Liquid Z330

いろいろと使い比べて見る中で筆者的に「全体的なバランスがより取れていた」と感じたのは Liquid Z530。それぞれの価格差(Liquid Z530:20,000円台前半/Liquid Z330:10,000円台前半)を踏まえても、これから購入するのならプラス1万円だして Liquid Z530 を購入するほうがオススメといえます。

楽天モバイルのSIMが使いたい、という人もSIMカード(回線)だけ個別に契約することで Liquid Z530 + 楽天モバイル の組み合わせで使用することが可能です。

今後は Windows 10 Mobile をOSに据えたスマホの国内発売なども期待されるAcer。より多くのモデルが展開され、SIMフリー端末の魅力のひとつである「好みに合わせて機種を自由に選べる」というポイントをより感じられるようになることを期待し、今後の動向にも注目していきたいところです。

モバレコでは、スマホと格安SIMがお得になる・役に立つ記事を平日12:00に配信中です。

こちらの記事はいかがでしたか?

お役に立ちましたか?

送信する

もしよろしければお友達に
ご紹介お願いします!

  • ツイート
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を書いた人(編集:モバレコ編集部)

スマホをはじめとする「ガジェット」に関心があるフリーランスのブロガー/ライター。中でも特に関心が強いのは海外向けのSIMフリー製品。個人輸入なども楽しんでいます。ややマニアックなガジェット系ブログ「そうすけブログ.com」もほぼ毎日更新中。