MVNOならではの小回りのよさで”第3のスマホ”を目指す!UQコミュニケーションズの現在とこれから

書いた人: まきはら とよかず

カテゴリ: インタビュー, レポート ,

タグ:UQ mobile

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MVNOならではの小回りのよさで第3のスマホを目指す!UQコミュニケーションズの現在とこれから

モバイルルーターを用いた高速データ通信サービス「UQ WiMAX(ユーキュー・ワイマックス)」で人気を博し、昨年10月にはKDDIバリューイネイブラー株式会社との合併にてスマートフォン向けMVNOとしてのサービス「UQ mobile」も新たに提供を開始したUQコミュニケーションズ。

UQ mobile

今回はそんなUQコミュニケーションズが手掛けるサービスの特徴から今後の展望にいたるまでを、UQコミュニケーションズ株式会社 企画部門 事業企画部長の廣井 功一(ひろい・こういち)氏にインタビュー。

実際に詳しく伺った内容をレポートしていきます。

目次:

UQコミュニケーションズとUQ WiMAX、UQ mobileについて

―本日はよろしくお願い致します。まずはじめにUQコミュニケーションズができた経緯をお聞かせいただけますでしょうか。

廣井 はい。まずUQコミュニケーションズができた経緯としては2007年まで遡ります。当時、総務省がデータ通信に特化した新しい周波数を割り当てるといった話が出まして、これに対してどのように参入していくのかといったことが現在の主要3キャリアを中心に行われていました。しかし2007年5月に総務省より出た免許方針で「今回の免許は通信事業者(3キャリア)では取得できない」といった話があり、ここで大きく方向性が変わってきました。

そのために設立された会社がUQコミュニケーションズです。賛同してくれたKDDI、JR東日本などの協力を得て会社を設立。実際に当時免許を申請したのは4社ほどありましたが、最終的にはUQコミュニケーションズとワイヤレスシティプランニング(旧ウィルコム)の2社に割り当てられることとなりました。

その後UQコミュニケーションズとしてサービスの提供をスタートしたのは2009年からとなります。

UQ mobile WiMAXサービス

―UQコミュニケーションズと聞いてまっさきに思いつくサービスとしてあげらえるのがUQ WiMAXだと思います。こちらについても簡単に、どういったサービスであるのか教えて下さい。

廣井 UQ WiMAXはルーターを中心として、データ通信専用での回線サービスを提供する事業です。サービス開始当初のWiMAXから現在ではCA(キャリアアグリゲーション)や4x4MIMO(マイモ)といった技術を駆使し、最大で約5.5倍の通信速度を誇るWiMAX 2+へとメインのサービスが移行してきています。この2つのサービスのもっとも大きな違いはやはり通信速度で、お客様からのニーズとして強かった「さらに高速で使いたい」といったものを汲み取る形でサービスの展開を進めています。

UQコミュニケーションズ 廣井功一

現在ではギガ放題プラン(月あたりのデータ通信″容量″の上限なし)を提供しており、混雑回避のための速度制限(3日間で3GB以上利用時)はございますが、キャリアの回線にある「月〇GBまで高速通信可能」といった部分を気にすることなく使っていただけることも特徴といえます。

―ありがとうございます。次にUQ mobileについてもお聞かせていただけますか。

廣井 UQ mobileは昨年10月にKDDIバリューイネイブラーとの合併によって新たに取扱いが始まった事業で、スマートフォン向けのMVNOとしてサービスを提供しています。それまでUQコミュニケーションズとしてはルーター(データ通信)を中心に据えたサービスを展開していましたが、次にお客様に快適なサービスが提供できる分野はどこになるか、といったことを考えた際にでてきたのがMVNOとしてのサービス提供でした。

UQ mobile

―UQ mobileの提供するプランを見ていると、他のMVNOが取り扱う内容とは少し異なる、ユニークなものが多いようにも思います。

廣井 MVNOとして参入したタイミングは、どうしても全体的にみると最後発になっています。そのためMVNOならではの小回りの効きやすさを生かし、お客様のニーズを汲みとった様々な特徴あるプランを提供するようにしています。

UQコミュニケーションズ 廣井功一

現在一般的となりつつある980円(税別)で月3GBまで高速通信が利用できるプラン(データ高速プラン)もありますが、その他にも例えば通信速度を最大500kbpsと絞る代わりに毎月のデータ通信容量が無制限となるプラン(データ無制限プラン)、そしてこの2月からは少量のデータ通信、無料分を含む音声通話、低速通信時でもストレスの少ない速度を組み合わせた新たなプラン(ぴったりプラン)も提供をはじめています。

SIM単体で購入して自分で設定・利用開始が負担なくできるといったお客様もいる一方、SIM単体ではどうすればいいかわからない(かといってキャリアで契約するのも高いからどうにかならないかとも考えている)お客様がいることも調査からわかっています。そういったさまざまなお客様に対して、満足していただけるプランを提供していければと考えています。

UQ mobileならではの魅力・特徴について

―現在は昨今のSIMフリー市場の活性化などを後押しに、MVNO事業を展開する企業が非常に多く存在しています。こういった多くのMVNOの中で、UQ mobileならではの特徴・魅力としてあげられるものはどういった点になりますか。

廣井 現在の日本のスマートフォン市場に関しては、月額料金も高いがその分サポートやその他の付加価値が充実した主要キャリア、一方で月額料金も安いがサポートも比較的最小限となっている、いわゆる”格安SIM”などとも呼ばれるMVNOの二極化となっています。UQ mobileではこの両者の中間を取った第三極目として考えてもらえることを目指し、それに沿ったサービスを提供していることが、ひとつ魅力であり特徴といえるかと思います。

UQコミュニケーションズ 廣井功一

当然キャリア、そして現在一般的となっているMVNOのプランいずれにもよい特徴があり、そこに惹かれるお客様もいます。ただこれまではその間の部分が用意されておらず、特に「月々の料金は安くしたいけれど、サービスの品質やサポートもある程度はほしい」といったお客様が露頭に迷ってしまっている感じもありました。UQ mobileとしてはこういったニーズを中心にサポートをしていきたい、何か方法はないか、と考えています。

―そういった部分を意識して新たに設けられたもののひとつが、さきほどお話にあった「ぴったりプラン」となるわけですね。ちなみにこの「ぴったりプラン」に関しても、どういったものか教えていただけますか。

廣井 ぴったりプランは高速通信ができる月間データ容量(基本プランでは1GB)と国内無料通話(同30分相当)を組み合わせたものです。月額料金は3,980円(税別)となっていますが、新規契約あるいは(auとそのMVNOを除く)他社からのMNPで契約することで1,000円の割引(スマトク割)が適用され、2,980円(税別)からの利用が可能です。

またデータ容量が足りない、無料通話分が足りない、といったお客様にはオプションプラン(たっぷりオプション)も用意しています。こちらを選択すれば、月間データ容量は3GB、国内無料通話は60分相当を付与して4,980円(税別)、また先程のスマトク割を利用することで3,980円(税別)から使っていたくことができます。

UQ mobile 新料金プラン

―データ通信も音声通話もほどほどに使いたいユーザー向けのプラン、ということですね。その他に特徴といったものはあるのでしょうか。

廣井 はい。このぴったりプランでは高速通信のオン・オフをお客様側で自由に切り替えることができるのですが、高速通信オフ時、あるいは月間データ容量を超過してしまった場合の速度規制後でも、最高速度が300kbpsと他社と比べて速い設定になっていることは魅力といえると思います。

300kbpsという速度をどう感じるのかはお客様それぞれで異なりますが、動画再生は厳しいものの、多くの音楽のストリーミング再生サービス、あるいはSNS(LINEやFacebook)といったものは大きなストレスもなく使ってもらえるのではないかと考えています。

―なるほど。ちなみに現在多くのMVNOはNTTドコモの回線を借りてサービスを提供していますが、UQ mobileはこの点がau(KDDI)の回線となります。この点に関しても違いというのはありますか。

廣井 違いという点で細かく見ればメインで使われている周波数の違いなど非常に多くのことが挙げられますが、1つにフォーカスするとすれば、最近はau自体の実効速度など品質面がよいものとして評価されています。ですので、それを使っている、ということがUQ mobileとしての強みにもなっているといえます。

今後のUQコミュニケーションズが目指すところとは

―最近では総務省がMVNOとしての事業展開を後押しする動きが特に活発化しており、それによる議論の影響もあると思いますが、そのあたりはどう捉えられていますか。

廣井 個人的にはよいことだと思っています。議論が活発化すれば市場の活性化にもつながり、それによってよりお客様のことを考えたサービスの提供につながっていくはずです。最終的に利益を共有するのはお客様である、ということはMVNOだけでなく、MNOも含めた市場全体として共通の思いといえます。

―ちなみにSIMフリーの魅力として「使いたい端末と回線を自由に選べる」といったこともあると思います。この点に関して、UQ mobileではこれまで他社が取り扱わない機種を販売している印象がありましたが、この点に関してはいかがでしょうか。

廣井 そもそも端末に搭載されているチップがauが運用している周波数でも使えるか、といったある種の越えられない壁は当然存在しています。ですので他社で人気の機種がそのままUQ mobileでは利用できない、といったケースはあります。ただし最近ではVoLTE(ボルテ)などの新たな技術の登場により、従来よりも端末の選択肢の幅は広がっていくと思われます。

UQコミュニケーションズ 廣井功一

またUQ mobileでは従来のLGや京セラといったメーカーの他、今回新たに富士通が量販店などでも販売しているSIMフリースマホ「arrows M02」も割引などの対象機種としての取扱いをはじめました。もともとUQコミュニケーションではWiMAXの時代からオープンデバイスを推奨しており、メーカーがリリースした製品を販売面で後押しすることで、メーカーが少しでも新製品を出しやすくなるような環境を築いていければと考えています。一方これはUQコミュニケーションズにとっても取扱いラインアップが充実するといったメリットがあり、お客様にとっても選択肢が広がるといった好循環が生まれます。

UQ mobile 格安スマホ

UQコミュニケーションズとしては、ぜひこのようなお客様にもメーカーにもメリットのでる世界を実現すべく、サービスを展開していきたいと考えております。

―そういえば、広告塔となっているガチャピン・ムックも、色が変わったり、サイズが変わったりと変化が見られます。このあたりも今後UQコミュニケーションズとして目指すものとなにか関係があるのでしょうか。

廣井 そういった部分も関係しての変化となっています。WiMAXオリジナルキャラクターのガチャムクはUQブルーですが、UQ mobileのサービスを提供し始めるにあたり、ブルーガチャはUQ mobileのブランドカラーとお客様に寄り添う気持ちを表したハートのアイコンにちなんでピンクに変身。よりお客様に寄り添うというメッセージもこめて、人々のライフスタイルに溶けこむたたずまいになっています。

UQ mobile ガチャピンとムック

先ほど触れたぴったりプランもターゲットとして考えていたユーザー層のひとつに女性ユーザーが挙げられます。実際に女性ユーザーの方においては量販店でSIMフリースマホ本体を購入、回線(SIMカード)は別に用意、といった部分に難しさを感じていることも多いということがわかっています。そういった方にも安心して使ってもらえるプランを提供していく、ということも今後UQコミュニケーションズとして意識していきたいポイントです。

>>UQmobile公式サイトはこちら

まとめ

―最後にUQ mobileが他のMVNO事業者と比較した際にアピールできるポイントをひとつ、教えて下さい。

廣井 これはずばり「安心して使ってもらえる」ということです。もちろん各社とも特徴はありますが、UQ mobileとしてはお客様にとってほどよいサービスを信頼感を持って提供していくつもりです。今後新たなサービスを考えていく際にも、この視点はしっかりと意識していきます。

UQコミュニケーションズ 廣井功一

「WiMAXの弱点があれば教えてもらえますか?」という答えづらい質問にも穏やかな表情で「コールセンターに寄せられる声の多さから課題として認識しているのはサービス提供エリア。周波数の特性上どうしても対応が難しい部分はありますが、改善にむけてできることには積極的に取り組んでいきたい」と語ってくれた廣井氏。

MVNOは現在非常に多くの企業が参入する市場となっていますが、その中でも従来の多くとは異なる第三のスマホとしてのポジションを築くことができるのでしょうか。今後もしっかりとその様子を見守っていきたいと思います。

>>UQmobile公式サイトはこちら

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この記事を書いた人(編集:モバレコ編集部)

スマホをはじめとする「ガジェット」に関心があるフリーランスのブロガー/ライター。中でも特に関心が強いのは海外向けのSIMフリー製品。個人輸入なども楽しんでいます。ややマニアックなガジェット系ブログ「そうすけブログ.com」もほぼ毎日更新中。