編集会議に潜入!デイリーポータルZ・林雄司が書いた「ビジネス書」は、やる気が出る特効薬!【モバレコKindle案内所】

書いた人: モバレコ編集部

カテゴリ: インタビュー, レポート ,

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編集会議に潜入!デイリーポータルZ・林雄司が書いた「ビジネス書」は、やる気が出る特効薬!【モバレコKindle案内所】

こんにちは、モバレコ編集部です!

連載シリーズ「モバレコのKindle案内所」、今回のゲストは『やぎの目』『デイリーポータルZ』などオルタナ系ポータルサイトを運営している林雄司さんです。

林さんが書かれた『世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書』が、この度、kindle版でリリースされました。
「そこそこ役立つ」という控えめなタイトルに惹かれて読んでみたところ、『デイリーポータルZ』で、クレイジーな記事を日々生産されている、林さんだけにその内容もやはり、クレイジーでした。

取材依頼を申し込んだところ、林さんから「インタビューだけじゃなくて、編集会議にも良かったら」というお誘いもいただいたので、ついでに、ちゃっかり『デイリーポータルZ』編集会議の見学もしてきました!

林雄司(はやし・ゆうじ)

<プロフィール>
林雄司(はやし・ゆうじ)

1971年東京生まれ。ニフティ株式会社勤務。デイリーポータルZ編集長。
1996年から個人でウェブサイト制作を始め、「東京トイレマップ」「死ぬかと思った」などインターネット黎明期の人気サイトを制作。
2002年に「デイリーポータルZ」を立ち上げ、2014年現在では月間来訪者数が150万人を超える孤高の娯楽サイトとしての地位を築いている。また編著書である「死ぬかと思った」シリーズは150万部を突破。イカの沖漬けが世界一うまい食べ物だと思っている。

<WEB>デイリーポータルZ
<Twitter>@yaginome

<過去のKindle紹介記事>

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目次:

いざ潜入調査!デイリーポータルZの編集会議とは・・・!

どんな内容の本なの?

林さんの『~ビジネス書』には一般的に「ビジネス書」というジャンルの書物に期待されるようなことは書かれておらず、「当たり前のことも難しいビジネス用語に置き換えればナメられない」とか「会議は何かを食べながらやる」とか「努力せずに楽するために知恵をしぼる」とか・・・。林さんがいかにして楽しく働くために苦心してきたか、という部分にフォーカスされています。業務効率化のためのティップスというよりも、「とんち」が詰まっている感じだと思いました。

筆者は、「ビジネス書」というよりはむしろ、この息苦しい現代社会でなるべく快適に生きるためのサバイバル本という風に読みました。新年度も始まったばかりだというのに「別にガシガシ働きたくてこの会社に入ったわけじゃ・・・」と投げやりな気持ちの会社員の方に「やる気を上げるための特効薬」としてぜひ、おすすめしたいです。

『世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書』

そうはいっても『デイリーポータルZ』は月間の来訪者数は150万人を超えるオバケ・サイトです(2014年公式情報)。
「この本に載ってることは建前で、本当の林さんは生産性とか効率性重視の鬼上司なんじゃないの~?」という勘ぐりをした我々。本当のところを知りたい!

『デイリーポータルZ』の編集会議って、どんな感じなのでしょうか!?

「デイリーポータルZ」のTOPページ
「デイリーポータルZ」のTOPページ

編集部の皆さんから見た、林さんはどんな人?

なので3月某日、西新宿にある『デイリー・ポータルZ』の運営会社であるニフティ株式会社のオフィスを訪れた我々、モバレコ編集部。事前に編集部の皆さんにもアンケートを実施し林さんの本性を解き明かす、準備はバッチリ。「林さんはどんな上司ですか?」という質問に、こんな回答が上がってきました。

【左から】橋田玲子さん、古賀及子さん、安藤昌教さん
【左から】橋田玲子さん、古賀及子さん、安藤昌教さん

「林さんはどんな上司ですか?」

橋田玲子さん
編集長という役割ですが、自分も進んで企画に参加し活力にあふれた方です。
意見したり指示だけしたりするのではなく、自ら企画参加。
去年の13周年記念企画では、顔を銀に塗り全身タイツでした。
ちょっと真似できないくらいのアイデアと完成度で鳥肌が立ちました!

古賀及子さん
つねに頭をつかっておもしろいことアホなことを考えています。まじめだなと思います。
会社の軽い懇親会で本気出して飲んで泥酔するのを見るにつけそのまじめさに感じ入ってます。

安藤昌教さん
わりと普通の上司です。
会社員っぽくないと思われがちですが、実はちゃんとした上司です。

2025年からタイプスリップしてきた未来人に扮した林さん
2025年からタイプスリップしてきた未来人に扮した林さん

★記事リンク → 「デイリーポータルZ」23周年から来ました

「顔を銀に塗り全身タイツ」「本気出して飲んで泥酔」など、上司を対外的に語る言葉とは思えない、素敵ワードが連発されています(あと、デイリーのみなさんの「まじめ」という言葉の捉え方がおかしい気がする)が、注目すべきは安藤さんの「わりと普通の上司」というコメント。
「普通って、そんな訳がないでしょ!」と思いながら、編集会議に参加した我々・・・。

林さんが来ないけど、会議がスタート

しかし、どこにも見当たらない林さん。
ターバン姿の奇人もスーツ姿のビジネスマンも、そのどちらもいない・・・。林雄司氏は我々が創り出した幻想だったのでしょうか?

林雄司さん
林さんが、来ない・・・

「今日、林さん遅刻するみたいなんで、始めちゃいましょう」

「あ、負けたな」と、その時点で思いました。なぜかテーブルの上に並べられた、食べかけの茹でたホタルイカとイカの刺身(2月29日のイカ特集のために用意されたもの)。次々と配布されるお弁当・・・。
「この状況・・・なに?」と思う間もなく、林さん不在のまま編集会議はスタートしたのでした。

会議室にお弁当
会議室にずらっとお弁当が・・・!
会議室にイカの刺身
ホタルイカとイカの刺身が・・・!
2月29日に公開されていた「イカ特集」
2月29日に公開されていた「イカ特集」

この日の編集会議には、ライターの松本圭司さんも同席。松本さんが、口頭で「塩パン」に関するネタを説明する最中にどんどん口をはさんでいく編集部員の皆さん。
「クレームぐらいの勢いでいってもいいね」「イノセントな感じ」など、『デイリーポータルZ』で掲載される際の具体的なイメージが見えてきそうなクレイジーなアイディアがその場でどんどん上乗せされていきます。

<後日、この企画ネタが記事になりました!>

★記事リンク → 塩バターフランスがスカスカ過ぎるので、色々詰めたった

ライターの松本圭司さん
ライターの松本圭司さん

もしゃもしゃとお弁当を食べながら、次々と口頭でネタが出されていくのですが、その様子は「会議」というよりは「おしゃべり」という感じ。でも、ことごとく、その出されるアイディアやネタが面白かったです。

淡々と続くおしゃべりのような会議
淡々と続くおしゃべりのような会議

お弁当を食べ終わったのとほぼ同時ぐらいに、全員分のネタ発表が終了。
普通こういう会議の場合、最後にどのネタを掲載するかなどのジャッジが行われるのですが、そのまま「編集会議終わります~」と、お弁当の片付けを始める皆さん・・・。
面白そうであったり、ネタに対する熱意が伝わっていれば、基本的には掲載ということのようです。個人が「何かやりたい」という裁量に任せられているという印象がありました。

会議室を出て行く編集部員と入れ替わりに「どうも、どうも」とひょこひょこ入ってこられた、林さん。すでに「負け」を認めた我々ですが、ここまで来たからにはお話を伺わないと帰れないということで、早速、インタビューさせていただきました。

楽しく仕事をするために、自分の居場所を作る

林雄司さん
編集会議後に、林さんにインタビュー

——今日、実際に編集会議に参加させていただいて。林さんがいらっしゃらないことにも驚いたんですが、何より自分が経験してきた出版社の「編集会議」とは全然違っていて

そうかもしれませんね。あの本にも少し書いたんですけど、編集部員がなるべくバカなことを言ったりとかやったりとかして、雰囲気を柔らかくしようとは思ってます。お菓子やお弁当を食べながらやったり。ライターさんとかは真面目なことを書きたがる傾向にあるので。そうなると面白くないんですよね。

——そういうスタイルに驚きながらも、どこか既視感がある気がしていたのですが、それは、ここまで見てきたことが全部、林さんの本に書いてあることばっかりだったからだったんだな、と気づきました

でも、僕は割と編集部員には厳しいですけどね(笑)。
そもそもビジネス書を出そうと思ったのは「出しとけば、ビジネスに詳しいって思われるかなぁ~」って考えてなんですけどね。オモシロだけじゃないぞって。僕も、いい歳だし(笑)。後、ビジネス書って読むと気持ちよくなれる気がして。あなたが思ってること、やってることは全部正しいですよ~って言ってくれてるような気持ちになれる。

——今回、編集会議で一つもネタがボツにならなかったんですが、こういう記事やネタがは『デイリーポータルZ』では採用しないようにしているとかはあるんですか?

あんまりそういうことは言わないですね。内輪ウケになっているんじゃない? とか、PV数を気にしすぎてない? とか、そういうところはヤダなーって思いますけど。興味ないのに、無駄に猫の画像載せてきたりとか。興味があるんだったら、猫じゃなくてムカデの写真でもいいんですよ。読者には嫌がられるだろうけど。それよりも世の中にないものの方がいいんですよね。

林雄司さん
「いい歳だし、ビジネス書を書いておこうと思って・・・」

——リラックスした雰囲気の中で、そういう本当にやりたいことを追求できている記事が生まれるんだなぁと、会議を見学していて思いました

『デイリーポータルZ』では毎日何本か記事を出してるんですけど、その中で1本当たればいいって考えでやってるので。あんまりギラギラしてウケとか狙ってるとダメなんですよね。続かないし。書き手が嘘をついてないものの方が面白い。だって、いきなりライターさんがニヤニヤしながら「UFOはいるんですよ~」って言い出したら、記事書いてもらいたくなるじゃないですか(笑)。そういうものを受け止める素養があるサイトにしたいなとは思ってます。

——編集会議に関しても、林さんの本についても、共通しているのは自分が楽しいと思える都合の良い環境づくりという点なのかなと思います。自分の有り様を認めてもらえるようにするために努力するのではなく、なんとか知恵をしぼるというか

そうですね、努力って効率が悪いと思うんですよ。自由にやったりとか、楽しく仕事をするために自分の居場所や環境を作るってことが大事だと思うんですよね。実際、今、『デイリーポータルZ』はブランド・デザイン部という部署にあるのですが、会社に対してお金というよりはイメージでの貢献をしている・・・と思われてるんだと思う(笑)。

——やっぱり、そういう「楽しさ」を自分から作り出すように根回しをしていくというか、押しの強くないセルフ・ブランディングというのは、仕事をする上で本当に大事なことですよね

楽しげにしていると、評価とか関心を得ることができるんですよ。それは見た目とか簡単なことでも多分大事で。会社員だけど俺の場合は金髪にしたほうがわかりやすくていいな、とか。今日も取材だから、あえて明るい服を着てきましたしね。

林雄司さん
服装や髪の色も、あえて会社員らしくなく

——日々の働き方の中でも今からできる簡単なことはあるんだろうなぁ、と、お話を伺っていて思いました

この間、ラフなミーティングでちょっと難しいことを言ったら社長に「君はそういうのはいいんだよね」って言われちゃって。「そういう人」だと思われてないから、自由に予算も裁量も与えられてできているんだなって。でも、これもいつまで続くかわからないですからね、上が変わったらものすごく稼ぐ媒体にしなきゃいけないかもしれないし。そうなったら、本当にその方針でやってみるか、もうやめちゃうと思いますけど。

——なるほど。そう方向転換もできるけれども、今は一番全員が快適な状態にしているということですね。最後に、林さんが今、一番楽しいなぁ、快適だなぁって思う時間って何ですか?

そうですねー。あれだけ運動する奴はバカだとか言ってたんですけど、健康のために走り出したんですよ。それがもう最高に気持ち良くてたまらないですね。原稿書く前とか、走ったりとかしてます。僕のネタは馬鹿馬鹿しいからよく「飲みながら書いてるんでしょ」とか言われるんだけど、思考がクリアな状態じゃないと面白い文章とか企画なんて書けないですよ(笑)。

林雄司さん
「飲みながら原稿書いてる訳がない!」

★林さんの著書・Kindleリンク → こちら

アプリ情報
アプリ名 Kindle
Kindle
開発 AMZN Mobile LLC
価格 無料
ダウンロード appStoreでダウンロードgooglePlayで手に入れる

<過去のKindle紹介>

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