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Galaxy S7 edge を速攻レビュー!間違いなく今夏モデル大本命のひとつ
2016年2月にSamsung電子が発表した新たなフラッグシップモデル「Galaxy S7 edge」。海外では翌月3月より順次発売が開始されており、「日本国内ではいったいいつ発売されるのか?」と気になっていた人も多いのではないでしょうか。
それから約2ヶ月。ついに、ついに、今月に入ってauとNTTドコモの2キャリアから国内向けモデルが発売されることが発表されました。
毎回ハイエンドモデルの中でも特に高性能・高機能を備えて登場しているGalaxy Sシリーズ。とりわけ今回は、前シリーズでガラッと変化し評判の高かった外観デザインに、廃止された機能の一部復活。注目度は従来以上といえますね。
そんなGalaxy S7 edgeのauモデル、au Galaxy S7 edge SCV33 を今回は早速レビューしていきます。
※同日発売のドコモ Galaxy S7 edge SC-02Hと基礎性能は同様のものになります。
Galaxy S7 edgeの設定・使い方はこちら:
Galaxy S7 edge を使う上で押さえておきたい便利な9つの設定+α

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Galaxy Sシリーズ
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目次:
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スペック表から性能をおさらい
サイズ | 高さ 約 151 x 幅 73 x 厚さ 7.7 mm |
---|---|
重量 | 約158g |
電池容量 | 3,600mAh |
内蔵メモリ(RAM) | 4GB |
内蔵メモリ(ROM) | 32GB |
外部メモリ(SDカード) | 対応(最大200GBまで) |
ディスプレイ | 約5.5インチ Quad HD(2560×1440)Super AMOLEDディスプレイ |
OS | Android 6.0(開発コード名:Marshmallow) |
CPU | Qualcomm Snapdragon 820 64bit Quad-Core(2.2Ghz Dual-Core+1.6GHz Dual-Core) |
防水 | IPX5/8相当 |
防塵 | IP6X相当 |
Wi-Fi規格 | IEEE 802.11 a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz) |
Bluetooth規格 | Bluetooth 4.2 |
メインカメラ | 約1,220万画素 |
サブカメラ | 約500万画素 |
その他 | ワンセグ/フルセグ、ハイレゾ音源再生、おサイフケータイ、NFC |
「Galaxy S7 edge」の本体サイズは、高さ約151 mm×幅約73 mm×厚さ約7.7 mm、重量は、約158g。
ディスプレイサイズは、5.5インチ(解像度2560 x 1440)となっており、2016年夏モデルとして発表された他の端末と比べても大きいサイズになっています。
プロセッサーにQualcomm Snapdragon 820 (MSM8996)Adreno 530 GPU、メモリー4GB、内部ストレージ(ROM)は32GB、バッテリー容量は3,600mAhと基礎性能は高いといえます。
想像以上のスリムさに仕上がった外観デザイン
今回レビューに用いるのは5月19日にauより発売されたGalaxy S7 edge SCV33。本体カラーはホワイトです。パッと見でのデザインは前作Galaxy S6 edge SCV31と変わらないように見えますが、ディスプレイサイズが約0.4インチ、サイズアップしています。

ディスプレイ左右端が丸みを帯びたエッジスクリーンを搭載するのがedgeシリーズの特徴。これにより左右フレームが狭額縁仕様に。正面から見てみると、左右のフレームがないように見えますね。

筐体は前作同様、金属とガラスを組み合わせたものに。ただしまったく同じ仕上げということではなく、フレーム部分の金属の質感などは、より目が細かく磨かれ、サラサラとした質感が増しています。





リアパネルには今作よりコーニング社の強化ガラス「ゴリラガラス4」を採用。そしてその下には前作同様、細かいスクラッチ加工を施した光学フィルムが挟まみこまれています。



国内向けモデルはリアパネル上にブランドロゴや無線規格に関するマークが配置されており、このあたりは少し気になる人もいるかもしれません。

デュアルエッジスクリーンはディスプレイとフレームの境目(段差)が小さくなっており、指でなでた際の質感もスムーズです。なおGalaxy S7ではリアパネル側の左右がカーブしていましたが、Galaxy S7 edgeに関しては逆のデザインとなっています。


ディスプレイの端が奥に入り込むことで、大型サイズとしながらも、端末本体の幅は想像以上にスリムに。手に持ってみると縦に細長い、不思議な印象を受けます。


ちょうどGalaxy S6 edgeはホワイトを使用してた筆者。改めて細かく確認してみると、サイドフレームの質感、やや落ち着きの増したリアパネルの光沢感など、一見そのままと思いきや、細かな調整が施されていることに気が付きます。
もともと前作で好評だったベースデザインをそのまま生かしつつ、より洗練され、完成度が高められた。そんな印象を抱く外観デザインとなっています。
3Dで外観を見る
Galaxy S7 edgeの外観を確認できるよう、3Dデータを用意しました。ぜひ試してみてください。
Galaxy S6 edgeと比較

端末名 | S6 edge | S7 edge |
---|---|---|
サイズ | 142 × 70 × 7.0 mm | 151 × 73 × 7.7 mm |
重量 | 133g | 158g |
ディスプレイ | 5.1インチ | 5.5インチ |
防水/防塵 | ― | IPX5・IPX8/IP6X相当 |
外部メモリ | ― | microSDXC (200GB) |
電池容量 | 2,600mAh | 3,600mAh |
2015年4月に発売された「Galaxy S6 edge」からおよそ1年、外観こそ大きな違いはありませんが、ディスプレイはサイズアップしており、大画面を楽しむことが出来ます。
うれしい進化といえば「防水/防塵」に対応したこと、そして「microSDカードスロット」の復活ではないでしょうか。

また内蔵メモリや電池容量といった基礎性能も向上しており、比較をすればするほどおおきく成長を遂げた端末といえるでしょう。
最新プロセッサ「Snapdragon 820」は3D処理に強さを発揮
ハイエンドモデルといわれて気になるポイントの一つが基礎性能ですよね。今回はベンチマークテストの結果を中心にチェックしていきます。
と、その前にまずは内部メモリ(RAMとROM)の空き容量をチェック。


いずれも初期状態で容量の半分以上が空きスペースとなっています。ROMに関しては今作よりmicroSDカードのサポートも復活しており、さらに細かいことを気にせず使えるといえそうです。
続いてベンチマークテストを実施。国内向けのGalaxy S7 edgeはプロセッサにQualcomm社のハイエンド向け最新モデルとなるSnapdragon 820を搭載しています。以前プレレビューを行なった海外向けのGalaxy S7ではSamsung電子製のExynos 8890となっていたので、どのように違いがでるのか気になるところ。
今回もテストはAnTuTu Benchmark、Geekbench 3、3DMark(Ice Storm Unlimited)の3種類のアプリを用いて行ないました。それぞれのスコアを見ていきましょう。







3つのアプリで実際にスコアを測定してみると、いずれもハイエンドの名にふさわしい高得点を記録。より細かく確認してみて印象的だったのは3Dグラフィックスに関連する項目が非常に優れた性能を発揮していたという点。
AnTuTu Benchmarkでスコアを伸ばした要因も3Dの項目が50,000超えの好スコアを記録したこと。また主に3Dグラフィック処理を測定する3DMarkにおいても好スコアを記録。
確かにこの2つのアプリでベンチマークを測定中に表示されるグラフィックスの動きを観察してみると、少なくともこれまで筆者が目にしてきたどのハイエンドモデルよりもスムーズに、映像が流れていくことがしっかりと感じられました。


一方でCPUの性能を測るGeekbench 3では、マルチコアでのスコアが前作をやや上回る程度と気持ち的にやや物足りなさも。
もちろんベンチマークスコアはあくまで性能をおおまかに把握する参考値としてみるべきではありますが、プロセッサの特徴としては3Dグラフィックス処理により強いといえそうです。
Galaxy S7 edgeの魅力的な機能をピックアップ
前回プレレビューをした際にGalaxy S7シリーズ共通の特徴を紹介しています。そこで今回はGalaxy S7 edgeならではの魅力、そして注目機能となるカメラテストの様子を紹介することにします。
スリムに詰め込まれた大画面が便利で楽しい
外観デザインを紹介した際にも触れましたが、Galaxy S7 edgeでは約5.5インチの大型ディスプレイを搭載しつつも、デュアルエッジスクリーンにより端末本体の幅をスリムに仕上げています。

ちなみにこの本体サイズは2世代前のGalaxy S5を変わらないのだとか。Galaxy S5が搭載していたディスプレイは約5.1インチ(解像度は1920x1080のフルHD)でしたので、2年間の技術進歩で本体の幅を変えず、より大型かつ高精細なディスプレイを搭載したことになります。
この大型ディスプレイが生きてくる機能のひとつがゲームでしょう。特に横画面で操作をするゲームに関しては、画面上下のフレームがほぼない状態となり、よりゲームの画面に集中できます。

ゲーム操作中に不用意に触れたくないナビゲーションキーも、搭載されているGame Toolsと呼ばれるアプリを使用すればキーロックが可能。誤操作によるゲームの中断も防げます。前述のとおりプロセッサも3D処理に強いことから、まさにゲームユーザー向きともいえそう。
そしてこの大画面は分割表示機能で2つに分けることも可能。ひとつの画面でネットをしながら、横目で動画を流し見するなんて使い方もできますね。


スペック的には動きの激しいゲームも含めて苦にしないと思われ、マルチメディア端末としても非常に満足して使える1台だと感じました。
エッジスクリーンの活用で快適な操作を
Galaxy S7 edgeの最大の特徴といえば何といってもデュアルエッジスクリーン。ただしこれもデザインのスリム化や視覚効果だけでなく、機能としてもしっかり生きてくる設計になっています。
ディスプレイ端をよく見るとなにやら見出しのようなものが。これを画面中央にスワイプすると……


エッジスクリーンを搭載するedgeシリーズ特有となるこのエッジパネル機能。お気に入りのアプリやよく使うアプリに簡単にアクセスできるアプリランチャーとして使う、事前に登録した特定の連絡先に素早く通話発信するといった使い方が可能で、エッジスクリーンをスワイプするたびに表示が切り替わります。


スワイプすることで表示する内容もあらかじめ用意されたもの、および追加でダウンロードできるものから自由に選択可能。また見出しを表示する位置や大きさ、色の透明度などもカスタマイズできます。



また他にも、画面消灯時に通知やニュースなどをエッジスクリーンに表示することができるエッジフィード機能、端末を伏せて置いている時に特定の連絡先からの着信や通知をエッジスクリーンの点灯で教えてくれるエッジライティングといった過去モデルで搭載されていた機能も利用可能です。


本体幅がスリムなこともあり、片手で端末を持った状態でもエッジスクリーンに対しての操作は比較的容易。使い勝手という点でもデュアルエッジスクリーンの存在をしっかりと感じ取ることができる機能となっています。
万能カメラの中でもぜひ試したいHDR撮影機能
最後に紹介するのはカメラ機能。前作よりあえて画素数を減らす(1,600万画素→1,220万画素)ことで、1画素あたりの受光量を増やしたGalaxy S7シリーズのカメラ。加えてレンズもF1.7とさらに明るいものが採用されており、より暗所での撮影にも強い仕様となりました。
こちらがカメラアプリのUI。ちょうど横に構えた際、操作ボタンはいずれも左右(ベゼルのある方向)に並べて配置されています。これによりカメラにおいてもエッジスクリーンの視覚効果を生かしているといえそうですね。

またAndroid 6.0を搭載したGalaxyシリーズでは、被写体にフォーカスを合わせた後にスライドバーが現れます。これを動かすことで、フォーカス設定後に明るさの調整ができるようになっています。

プリインストールされている撮影モードも豊富。例えばプロモードを選択すると、まるで一眼レフカメラなどを操作するかのごとく、ホワイトバランスやISO感度、シャッター速度などをマニュアル設定することが可能です。


ここからは実際にカメラテストとして撮影した写真を見ていくことにしましょう。以降紹介する写真はすべて自動モードで撮影し、リサイズ加工のみを施したものとなります。
まずは日中の街の景色を撮影。


リサイズしたことでやや細かなディテールがつぶれてしまってはいるものの、イメージ全体は非常によくまとめられている印象を受けます。またHDRをオンにしてみると一気に写真が明るくなり、より全体がハッキリとした仕上がりになりました。
従来よりHDR機能の便利さは好評であったGalaxy Sシリーズですが、この綺麗な合成がリアルタイムで行えることは、今作の大きな魅力のひとつといえます。
つづいてはあえて逆光の状況で景色を撮影。


逆光ということでスマホに限らずカメラ全般に厳しい撮影環境。1枚めの写真では太陽の光に引っ張られてしまい、写真下に並ぶビル群が黒く潰れかかっています。また中央下を見るとゴースト(青い点のようなもの)も発生。
一方でHDRをオンにした2枚めの写真では、ゴーストこそ同様に発生しているものの、写真下に並ぶビルもそのシルエットが細部まできれいに撮影できました。想像以上にHDRの性能が高く、その出来に思わず筆者も驚いてしまいました。
次は夜の街の景色でカメラテスト。


駅前で電光看板も多く並ぶ場所ということもあり、夜の割には明るさも感じられるカット。看板を細かくチェックすると文字が白く飛んでしまっているものの、景色全体としては目で見たものに近く記録できています。
これもHDRをオンにしてみると、全体の雰囲気を大きく壊すことなく、看板もきれいに撮影できました。夜間でのHDR撮影もリアルタイムで行えるだけに、ここまでの撮影例も含め、HDR撮影機能はかなり便利に使うことができるといえます。
次は料理を被写体にカメラテスト。Galaxy S7 edgeのカメラには料理モードが搭載されているので、その機能を確認してみることに。


通常モードで撮影した写真でも決して印象は悪くなく、十分な感じもします。しかし料理モードを使用してみると全体的に温色寄りの色味に変わるとともに、フォーカスした箇所以外がややボケた仕上がりに。2枚の写真を比べてみると、より美味しそうに感じたのは2枚目ですね。
また暗所に強いということで、街灯が直接当たらない場所に咲いていた花を日中と夜で撮り比べてみることに。


1枚目を見るとマクロ撮影もなかなかイケる印象です。
また2枚目は20時頃に撮影したものですが、直接当たる明かりがほぼない状態でも花の輪郭、うっすらとした色味が記録できています。スマホのカメラとしては、暗所での撮影にもかなり強い部類といえるのではないでしょうか。
いろいろとテストをして見る中で、メインカメラの性能には、正直かなりの好印象を抱きました。万能に使える感じがあるのと、何よりHDR機能が強力。モードの切替を上手に使いこなすことで、撮影環境を選ばず使える可能性を十分に感じることができました。
ただひとつ、これからの季節に向けて懸念材料になりそうなのは端末本体の温度上昇によるカメラの終了でしょうか。

カメラテストを行なった日がたまたま日中の気温が高かったということはあるものの、直前にアプリをまとめてインストールした後に屋外でカメラを起動しようとした際に起動できないといったケースがありました。
アプリをまとめてインストールすること自体はもちろんCPUに負荷をかけ、端末に熱を持たせる要因となりますが、手に持っていてもそれほど熱いとは感じなかったのは正直なところ。これからの季節、屋外でこそ生きてきそうなHDR撮影機能などを、どこまで活用できるのかは気になるポイントといえそうです。
評価まとめ
前作からディスプレイサイズが大型化したことで、筆者個人的には扱いやすさがとても気になっていたGalaxy S7 edge。しかし実際に実機を手にとってみると、デュアルエッジスクリーンの効果もあり、想像をよい意味で裏切られることになりました。
また大きなチャレンジといえるカメラに関しても、使ってみる中では非常に扱いやすく、万能に使える仕上がり。良い部分をしっかりと継承しつつ、細部をより整え、さらに魅力的になって帰ってきた1台ではないかと思います。
海外での発売から約2ヶ月。国内での発表・発売をずっと待っていた人も素直に喜べる、今夏の大本命モデル登場といったところではないでしょうか。

Samsung
Galaxy Sシリーズ
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