遂にSIMロック解除が義務化!総務省による 「モバイル創生プラン」とは?

書いた人: 岡部照将

カテゴリ: スマホの基礎知識 ,

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総務省は2014年10月31日、モバイルによる国の創生と国民負担の軽減を目指し、利用者にとってメリットの大きい状態でモバイルを利用できる環境を実現するための「モバイル創生プラン」を取りまとめ公表しました。
SIMロック解除の義務化や、MVNOの普及促進など、今後のモバイル環境が大きく変動する可能性を秘めています。

「モバイル創生プラン」の概要

「モバイル創生プラン」は下記の4つキーワードで構成されています。

  • (1) もっと自由に!
    ⇒ 自由に選べるモバイルの推進(SIMロックの解除等)
  • (2) もっと身近で!
    ⇒ 安くて安心して使えるモバイルの推進(MVNOの普及促進、青少年等が安心して利用可能な環境整備)
  • (3) もっと速く!
    ⇒ モバイルの更なる高速化(4G割当て)
  • (4) もっと便利に!
    ⇒ 新たなモバイルサービスの創出(事業者に対する規制の見直し)

これらの取り組みを実現するにあたって法改正が必要なものについては、今後の通常国会に改正案が提出されるということです。

この「モバイル創生プラン」が実現することで発生する成果のイメージは、「MVNO契約数」を現状(2013年末)の670万契約から2016年中に約1,500万契約に倍増させることや、モバイル等の電波関連の産業規模(予測)を現状(2013年)の34.3兆円から2016年中に約45兆円に拡大させるといった試算がなされています。

なお、今回の記事ではひとつ目のキーワード「もっと自由に!」のSIMロック解除に焦点を当てて解説していますので、そのほかの詳細については総務省の公式サイトで公開されている「モバイル創生プラン」(.pdf)もあわせてご確認ください。

2015年5月からSIMロック解除が義務化

「モバイル創生プラン」の目玉の施策としてSIMロック解除の義務化があります。

現在、通信事業社が販売しているスマートフォンやタブレットには、契約した会社のSIMカードでしか利用できないようにSIMロックがかかっていますが、2015年5月以降に販売される機種に関しては原則無料でSIMロック解除ができるようになる見込みです。

SIMロック解除が実現することで、いままで利用していた機種のまま他社に乗り換えることが可能になり、海外に渡航した際も現地のSIMカードで利用できるようになります。
ただし、端末代金の支払いが残っている場合は残金を支払う必要があります。

総務省は「モバイル創生プラン」と合わせて「SIMロック解除に関するガイドライン」の改正案も公表し、現在は改正案についての意見募集を行っています。
ここで集まった意見は2014年度中に取りまとめられ改正される見込みです。

MVNOのサービスが多様化

月額1,000円程度から利用できる多彩な料金プランが用意され活況を帯び始めているMVNO市場についても更なる普及促進を行うための施策が用意されています。

MVNO事業社が大手通信事業者から通信設備を借りる際の負担を減らすための制度を整備することや、複数の通信事業社の回線を利用できるようにするマルチキャリアネットワークの実現に向けた事業者間協議の促進などが盛り込まれていますので、例えばdocomoとauの通信回線を利用できるSIMカードが今後登場する可能性も出てきました。

今後の変化

これまで大手通信事業社と契約する際は2年契約が前提となり、毎月の利用料金から端末代金を割り引くという販売モデルが一般的となっています。また、端末代金の割り引きを受けるには各通信事業社が指定する料金プランの契約が必要となります。
もし、2年契約の途中でSIMロック解除を行って他社に乗り換えた場合は割り引きの適用されない端末代金の残金を支払う必要がありますので、契約期間にもよりますが実質的には端末本来の価格を負担することになります。

実際にAppleもGoogleもSIMフリーのiPhoneやNexusスマートフォンの販売を行っており、主に通話定額に魅力を感じずに低価格で利用できるMVNOのSIMカードで利用したいユーザーは最初からSIMフリー端末を選ぶという構図が出来上がりつつありますので、一般ユーザーにとってSIMロック解除がどこまで需要があるかは未知数です。

ただ、2年契約については契約解除料を支払うことなく解約ができる期間の延長や、更新月が近づいた時点で利用者に更新に関する通知を徹底する、といったことも「モバイル創生プラン」には盛り込まれています。そのため今後見込まれるケースとしては、最初の2年間は契約した会社で利用して、端末代金の支払いが終わった時点でSIMロック解除を行い、同じ端末のまま他社に乗り換えるケースが増えるのではないかと推測します。

まとめ

長らく議論され続けてきたSIMロック解除ですが、ついに2015年5月から義務化というひとつのゴールが見えてきました。
SIMロック解除が義務化されることでユーザーの流れが変わり、そこにMVNOのサービス多様化も合わさることで国内のモバイル市場は大きく変動する可能性があります。
今後はMNPによる新規獲得はもとより、既存顧客の流出防止が各社にとっての大きな課題になると思います。

現在、大手通信事業者は通話定額の導入にともない利用料金が高止まりとなっていますが、SIMロック解除の義務化がきっかけとなり、サービス競争にともないモバイル市場が再び活性化することを期待して、引き続き今後の動向を見守りたいと思います。

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この記事を書いた人(編集:モバレコ編集部)

フリーランスのライター・ブロガー・グラフィックデザイナーなどをしながらフラフラしてます。いろんなガジェットが好きすぎるので、それっぽいブログ「OREGADGET」を運営してます。