国産スタイリッシュSIMフリースマホ!富士通「arrows M03」レビュー

富士通がSIMフリーで投入するスマートフォンとしてはarrows M01、arrows M02に続く三代目となる「arrows M03」。防水・防塵におサイフケータイ、ワンセグなどの国内機能は引き続き搭載しつつも、先代モデルと比べデザイン・機能共にブラッシュアップされ、完成度の高い機種に仕上がっています。
今回はこの「arrows M03」の魅力を様々な角度からチェックしていきます。
目次:
※2017年07月編集部追記
2017年7月に発売した、最新モデル「arrows M04」のレビュー記事を公開しました。気になる人はチェックしてみてください。
arrows M03の性能をスペックシートで確認
まずはarrows M03の性能を、先代モデルのarrows M02と並べつつ数字で見ていきます。
arrows M03 | arrows M02 | |
---|---|---|
サイズ (高さx幅x厚さ) |
約144mm×72mm×7.8mm | 約141mm×68.9mm×8.9mm |
重さ | 141g | 149g |
バッテリー容量 | 2580mAh | 2330mAh |
ディスプレイ | 約5.0インチHD IPS液晶(720×1280) |
約5.0インチHD 有機EL(720×1280) |
OS | Android 6.0 | Android 5.1 |
カメラ | アウト:約1310万画素 CMOS イン:約500万画素 CMOS |
アウト:約810万画素 CMOS イン:約240万画素 CMOS |
CPU | MSM8916 1.2GHz Quad Core | MSM8916 1.2GHz Quad Core |
メモリ | 2GB | 2GB |
内蔵ストレージ | 16GB | 16GB |
外部ストレージ | microSD/microSDHC/ microSDXC(最大200GB) |
microSD/microSDHC |
対応バンド | LTE:Band1/3/8/19/26 3G:Band1/5/6/8/19 |
LTE:1/3/8/19/26 3G:1/5/6/8/19 |
WiFi | IEEE802.11 a/b/g/n | IEEE802.11 b/g/n |
SIMサイズ | nanoSIM | nanoSIM |
arrows M03はCPUやメモリ、ストレージ容量などはM02から据え置きなものの、バッテリー容量が増量しつつも重量は8gほど軽くなり、薄さは8.9mmから7.8mmまで1mm以上の薄型化を実現。通信面ではWiFiが5GHzの11aに対応、カメラの画素数もアップし、外部ストレージも最大200GBまで対応を広げるなど、価格を抑えつつもスペックが底上げされています。
関連記事:
これならガラケーから乗り換えもアリ!富士通のSIMフリースマホ「arrows M02」をレビュー
ドコモ・au・ソフトバンクのSIMが選べるLTE

LTEはM02に引き続きauの主要エリアであるBand 1とBand 26(Band 18内包)に対応。ドコモのBand 1/3/19、ソフトバンクのBand 1/3/8に対応しているため、国内大手3キャリアのSIMカードが自由に選べるSIMフリー端末となっています。
美しく実用的な新しいデザインを見る

arrows M03は以前のarrowsシリーズからガラっとイメージを一新した、一枚板のデザインを採用。アルマイト処理を施したアルミ素材のフレームで高級感と耐久性を実現しています。
ラウンドとフラット、良いとこ取りの形状

アルミのフレームは縦持ちした際に手に収まりの良いラウンド形状の四辺と、カメラ撮影時などで横持ちした際にしっかりグリップできるフラットな四隅を組み合わせた良いとこ取りのフレーム形状。具体的な利用シーンを想定して計算された、人に寄り添うデザインが感じ取れる形になっています。
ワンセグアンテナは内蔵式、外付けアンテナケーブルは不要

人気のGalaxyシリーズやXperiaシリーズを含むここ近年のワンセグ搭載スマートフォンはワンセグ視聴の際、イヤホンジャックに挿入するタイプのアンテナケーブルを必要とする機種がほとんど。
対してこのarrows M03はアルミフレーム部分の隅にしっかりとワンセグ視聴用のアンテナを格納。災害などの緊急時に外付けのアンテナケーブルを常備していなくとも、内蔵のアンテナでTV放送が視聴できるのは安心感のあるポイントとなっています。
ストラップホール搭載

国産スマートフォンらしく、しっかりとストラップホールを搭載しています。同じ国産スマートフォンの中では今年はXperia X Performanceがストラップホールを省いており、こういった日本ならではのニーズに応えた細かい配慮は嬉しいところです。
FeliCaも使いやすい位置に配置

arrows M03はSIMフリーの低価格スマートフォンとしては珍しく、おサイフケータイを搭載しています。更にこれを実際にこれを使ってみたところ、やはり国産メーカーらしい気配りを感じる配置であることがわかります。
arrows M03のおサイフケータイのFeliCaアンテナは背面上部に搭載されており、改札を通ったりコンビニのレジで決済したりするにはぴったりの王道配置。
基板配置の関係上本体中央右寄りに搭載しているGalaxy S7 edge、背面がアルミであるがために表側のディスプレイ上部に搭載しているXperia X Performance。
比べてみると、ただ「おサイフケータイ対応」なだけでなく、実際に使い勝手の良いおサイフケータイとして仕上げてあることが実感できます。
サイズ感を他の機種と比較

iPhone 6sとXperia X Performanceと並べたところ。arrows M03は5インチディスプレイを搭載しており、4.7インチディスプレイを搭載したiPhone 6sと比べるとやや大きめで、同じく5インチディスプレイを搭載したXperia X Performanceとはほぼ同じ大きさとなっています。

デザインの系統が似ている5.2インチのXperia Z3と比べたところ。やや小さめの持ちやすいサイズとなっています。
パワーアップしたカメラ性能を試す

arrows M03のメインカメラはarrows M02の810万画素から、1310万画素に大幅に画素数がアップしています。今回はこのカメラをいくつかのシーンで実際に試してみました。撮影は全てオートで行っています。また、写真をタップ・クリックすると大きいサイズの写真を表示できます。








キャリアモデルで培われた多機能をチェック
低価格モデルながら、arrows M03はキャリアモデルとして開発されてきたフラッグシップの歴代arrowsシリーズの機能をそのまま引き継いでおり、非常に多機能。今回はarrows M03で使える独自機能をピックアップしてチェックしていきます。
1. スライドディスプレイ



arrowsの片手操作機能のスライドディスプレイ。画面下部のボタンで画面を下に引っ張って下げられるほか、左右にずらす事も可能。5インチでは少し大きいという方や、不安定な体制で操作したい場合は重宝する機能です。
2. 戻ってシェイク

横になってスマホを使おうとした際、意図せず画面回転してしまった場合に回転を元に戻して固定できる機能。寝ながらスマホを使いたい場合などに役立ちます。
3. スライドイン機能


arrowsシリーズに搭載しているランチャー機能。画面端の任意の場所からアプリのランチャーを呼び出し、素早くアプリを起動することができます。項目は編集可能で、アプリの他ショートカットなども設定可能。また、後述するキャプメモ/なぞってコピー機能もスライドイン機能から起動できます。
4. キャプメモ

スライドイン機能から起動できるキャプメモ。画面をキャプチャし、書き込んで共有できるというもの。スマートフォンの画面に注釈を添えて共有したいといった場合に便利です。
5. なぞってコピー

スライドイン機能から起動できるもう一つの機能、なぞってコピー。通常は選択できない画面上のテキストをなぞってコピーすることができます。アプリのメニューの漢字が読めなかったりといった場合に役に立つ機能です。
6. マルチコネクション

LTEとWiFiを同時に利用して接続できるマルチコネクション機能も搭載。公衆のWiFiを使う場合などの不安定な接続では、通信が途切れないように自動でLTE/3GとWiFiを切り替えて通信を維持することができます。また、フルスピードモードを選択するとLTE/3GとWiFiのより高速な回線を利用して通信することでより高速な通信が可能です。
評価まとめ:格安スマホへの乗り換えに最適な低価格全部入りモデル

低価格帯のスマートフォンは防水・防塵やおサイフケータイ、ワンセグなどの国内大手キャリアのモデルでは当たり前の機能が無い機種が多く、一つでも使っている物があれば乗り換えを躊躇する理由になり得るところ。arrows M03はそういった国内向けのニーズをひとつひとつ繋ぎ合わせた上でコストパフォーマンスの高い低価格のハードウェアで商品化されており、FullHDディスプレイや最新の高性能プロセッサ、最新のカメラなどの機能が普段使いのスマートフォンとして不要といったユーザーであれば最適な機種です。
低価格のSIMフリー国産スマートフォンとして完成度の高かったarrows M02を更にブラッシュアップしたarrows M03は、今回デザイン面でも大手キャリアのフラッグシップと比べても胸を張って持てる高級感のある機種に仕上がり。大手キャリアからMVNOの格安SIMに乗り換えて料金を抑えたいと思っている方にはうってつけの一台となっています。
※2017年07月編集部追記
2017年7月に発売した、最新モデル「arrows M04」のレビュー記事を公開しました。気になる人はチェックしてみてください。また、SIMフリースマホ・格安SIM販売サイト「モバレコ バリューストア」でも発売日から取り扱いを開始しています。
●最新スマホ情報はココでチェック!
最新スマホレビュー&設定ガイド特集
ドコモ・au・ソフトバンク・SIMフリースマートフォンの「最新スマホレビュー」を随時更新中! スマホを購入したらまずやっておきたい「設定ガイド」も合わせてどうぞ。