【通信快適さ研究プロジェクト】動画再生通信の快適さを評価する仕組みについて

書いた人: モバレコ編集部

カテゴリ: レポート, 格安SIM

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【通信快適さ研究プロジェクト】動画再生通信の快適さを評価する仕組みについて

2016年、モバレコは格安SIMの通信品質を評価する「通信の快適さ研究プロジェクト」を開始して、主要MVNO10社を対象とした「通信快適さランキング」を公開しました。

MVNO10社を比較したランキングページはこちら

各MVNOの通信品質を評価するための通信項目は下記のとおりです。

  1. DNS応答速度
  2. HTTP応答速度
  3. HTTPダウンロード転送速度
  4. HTTPアップロード転送速度
  5. HTTPダウンロード帯域幅
  6. HTTPアップロード帯域幅
  7. 動画再生
  8. 上記7項目の安定性

各通信項目の詳細な説明は割愛しますが、1~6の項目を簡単に説明すると、主に「インターネットブラウザ利用で発生する通信」の項目です。これらの通信が快適かそうでないかによって、スマホやタブレットの快適利用に大きく影響を与えます。

ですが、スマホの利用用途はもちろんそれだけではありません。多くの方は、YouTubeなどの動画サービスをスマホで視聴した経験があるかと思います。

YouTube以外にも、Hulu, Amazonビデオ, Abema TVなどの動画視聴サービスを利用する方も昨今ではますます増えてきています。

AbemaTV
AbemaTVの好調具合が伺えるニュースリリース(公式サイトへ

また、最近ですとBIGLOBEがエンタメフリー・オプションという、YouTubeやGoogle Play Musicの通信量をカウントしないという夢のようなオプションサービスを発表しました。

BIGLOBE エンタメフリー
BIGLOBEは動画や音楽の視聴通信をカウントしないオプションサービスを発表(公式サイトへ

このように、各社が動画を軸としたサービスをどんどん発表している昨今、スマホを利用するうえでは快適に動画が見れるかどうかは通信回線(格安SIM)を選ぶ重要な要素と考え、動画が快適に見れるかも含めてランク付けをおこなっています。

今回の記事では、モバレコはどのようにして動画再生の快適さを計測しているかを紹介します。

動画再生の快適さ計測方法

動画再生の快適さを計測する方法は単純に、実際の通信環境で動画を再生してみて快適に見れるかどうかを計測しています。
「快適さ」の基準となるのは、動画再生までの時間が短いか動画が止まることなくスムーズに再生されるかの2点です。

※ 単発での計測では計測結果にブレが出やすいため、モバレコでは計測品質を上げるために4つの工夫を行っています。4つの工夫についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

各MVNOのSIMと同端末で比較
各MVNOのSIMを挿した実機を用意して、実際の通信環境で動画を再生させてテストを行っています

一般的なスピートテストサービスのように、速度だけを測るのではなく実際に動画を再生させて評価しているのは下記のような理由があります。

快適な動画再生には、速さだけではなく安定性も重要

動画再生は、「動画再生に十分な回線品質が継続的に維持される」ことが重要です。一般的な回線速度を測る方法ではこういった部分を確認することが困難です。

たとえば、平均的な速度がでる回線Aとものすごく早い回線Bがあったとき、どちらの回線も動画再生に十分な速度が継続的に維持できているならば(動画再生テストに限っていえば)二つの回線の評価は変わりません。また、平均的な速度を維持できる回線Aと、最高速度は速いが通信が安定せず一時的にでも動画再生が止まるほど遅くなる回線Bがあった場合、「快適に見られる動画の再生テスト」における評価はAが高くなります。

安定した通信ができる、できない場合の回線

このため、実際に動画を再生させながらテストすることが動画再生における通信の品質を測ることにつながります。

また、「動画再生までの時間が短いか」と「動画が止まることなくスムーズに再生されるか」の2点で評価している理由としては、利用者が動画を閲覧していてストレスを感じるポイントはその2点であるためです。
特に「動画がスムーズに再生されるか」については、動画を視聴しているシーンにおいては大きくストレス感を左右するポイントとなります。逆に、最初少し待たされることはストレスではあるが、後者に比べるとストレスレベルはやや低いとも考えます。動画再生テストではこういった重み付けをしながら評価をしています。

異なるビットレートの動画を用意して多角的に評価

実際に動画を再生してテストを行っている。被写体は標高2,000m上空から山を眺めるたろう

テストは200kbpsと600kbpsのビットレートの動画を用意し、専用サーバーから配信させて測っています。

低いビットレートでも事足りる動画通信を求めているユーザーにとっては、高いビットレートだけの評価では購入判断が難しく、高ビットレートが快適な通信を求めているユーザーにとっては低ビットレートの評価はあまり参考になりません。
そういったユーザーの多様性に対応するために、複数ビットレートの動画をもちいて品質を計測しています。(現在はビットレート毎の評価を分割して見ることはできませんが、将来的に対応していきたいと考えています)

また、直接YouTubeなどの動画再生サービスを使ってテストしていない理由は、YouTubeなどの動画配信サービスは、通信とは別の技術で動画再生を快適にするために様々な工夫をおこなっており、これらを踏まえて評価軸を確立するのが困難であることと、サービス利用規約に抵触する恐れがあったためです。このため、まずは特定のサービスに特化した評価ではなく動画サービス全般を対象としたより汎用的な仕組みから計測することを優先しました。

計測結果をグラフで表したもの

● IIJmio 600kbps動画再生

● b-mobile 1,000kps動画再生

こちらのグラフは動画再生のテスト結果を視覚的にわかりやすいようにグラフ化したものです。上はIIJmioで600kbpsの動画を再生したもので、下はb-mobileで1,000kpsの動画を再生したものです。

これを見ると、IIJmio 600kbpsは再生までの時間に1.8秒かかって、再生中は一度も止まらずに動画再生が完了したことがわかります。
対してb-mobile 1,000Kbpsで再生した場合は、再生までの時間に23秒かかって、再生中は2回止まったことがわかります。

グラフの見かた

このようなテスト結果から、「動画再生までの時間が短いか」と「動画が止まることなくスムーズに再生されるか」を評価し、他の通信項目も含めてMVNOの通信をランキングしています。

※ 特定のSIMが混雑する時間にばかりテストすると評価の公平性がなくなってしまうので、テストする時間は毎回ずらしています。

まとめ

今回は動画再生の快適さを計測する仕組みについて解説しました。

  • テスト用の動画を専用サーバーで定期的に再生させていること
  • 実際の利用体験を考慮して「動画再生までの時間が短いか」と「動画が止まることなくスムーズに再生されるか」を快適さの評価基準としていること
  • 計測回数を多くするなど、計測のブレを抑えるために工夫を行っていること

まとめると、上記3点が他のMVNOのランキングよりも信頼性を高めるためにモバレコが行っていることです。今後も継続的にテストを行い、さらなる計測品質の向上を図ります。

次回は「転送速度と帯域幅の評価方法」について紹介します。

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ごきげんよう!モバレコ編集部です。みなさん鍋の準備はいいですか? ついにiPhone Xが発売されましたね。Androidの方も冬春モデルとしての発表数がまだ少ないので、この後追加で色々と発表されるのではと予想しております! モバレコ編集部にも新人が追加されるんですよ。スマホも編集部員も新しいメンバー追加ってワクワクしますね! そんなこんなで11月もよろしくモバァ!