ASUS ZenFone 3 Maxレビュー!スタイリッシュに進化したコスパ抜群スマホ

ASUSから昨年12月に発売されたSIMフリースマホ「ZenFone 3 Max」は、ZenFone 3シリーズの中でも最大容量のバッテリーを内蔵しており、電池持ちを重視したエントリーモデルです。
19,800円(税抜)で購入可能なモデルながらアルミボディや指紋認証を搭載しており、価格以上に満足度の高い機種です。今回は旧作のZenFone Maxとの比較をしつつ、バッテリー持ちやカメラ性能などをレビュー・評価していきます。
目次:
ZenFone 3 Maxのスペックを確認
まずはスペック表で性能を見ていきましょう。
本体サイズ | 高さ 149.5 x 幅 73.7 x 厚さ 8.55 mm |
---|---|
重量 | 160 g |
ディスプレイ | 5.2インチ 1,280 x 720(HD) IPS液晶 5点マルチタッチスクリーン |
OS | Android 6.0 Marshmallow |
CPU | MediaTek MT6737M 1.25GHz 4コア |
メモリ | 2GB |
ストレージ | 16GB |
SIMカード | micro SIM×1、nanoSIM×1 ※nanoSIMカードとmicroSDカードは排他利用となるため、同時に使用することはできません |
アウトカメラ | 1,300万画素 |
インカメラ | 500万画素 |
通信方式 | FDD-LTE (B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B18/B19/B26/B28) TD-LTE (B38/B41) W-CDMA (B1/B2/B5/B6/B8) GSM/EDGE (850/900/1,800/1,900MHz) |
バッテリー | 4,100mAh(取り外し不可) |
本体サイズが前作と比べ1回りほど小さくなったので、重量も160gと軽量になりました。片手で操作していても、あまり気にならないレベルです。
RAMは2GB、ROMが16GBとメモリに関してはエントリーモデル仕様となっています。本体容量が不安な人は、microSDカードと併用して使うとよいでしょう。


参考までにAntutu Benchmarkを使用して計測してみたところ、結果は29,244点というスコアでした。サブ機に使ったり、SNSのチェックなどライトな使い方をするのであれば問題はないでしょう。
ZenFone 3 Maxの付属品をチェック

付属品は説明書・保証書類、ACアダプタ、microUSBコネクタ、有線イヤホン、イヤーピース、SIMピン、USB OTGケーブルが入っていました。
2万円台のスマホでも必要なものは一通り揃っており、購入してからすぐに使い始められるのは嬉しいポイント。
リバースチャージでスマホをモバイルバッテリーにできる

OTGケーブルは片側がmicroUSB、もう片方がUSBになっており、このケーブルを使えばスマートフォンでもUSB機器が利用できます。
ZenFone 3 Maxではこのケーブルを利用して、スマホをモバイルバッテリー代わりに利用できる「リバースチャージ機能」を搭載しています。


このようにUSBケーブルを繋ぐことで他のスマートフォンを充電できます。大容量バッテリーを活かして、他の機器を充電できるのは緊急時に有り難い機能です。
デザインはエントリーモデルとは思えない質感の高さ

ここからは本体デザインをじっくり見ていきましょう。正面から見たデザインはシンプルで、下のベゼル部分にキラリと光るASUSのロゴが付いています。ガラスの内側にロゴがあるようなので剥がれる心配もありません。


2.5Dガラスになり側面から滑らかにカーブしていて触り心地が良くなりました。画面端からのスワイプにスムーズに動作できて使いやすい反面、ガラスフィルムなどは画面端までカバーできなくなりました。
また、ZenFoneシリーズで採用されていたゴリラガラスではなくソーダ石灰ガラスと呼ばれる一般的なガラスに変わり、傷や衝撃には気をつけたほうがいいです。気になる方は保護フィルムやガラスフィルムを貼ることをオススメします。

背面はメタル素材を採用。これまでのエントリーモデルと比べて高級感があり、サラサラとした触り心地も良好。側面にかけて繋ぎ目のないユニボディになっており、5.2インチでも片手で握りやすいです。

カメラレンズは出っ張りもなくフラットに収っています。背面を下にしてもガタツキがなくレンズに傷が付く心配もありません。
指紋認証センサーはレンズの下についています。ZenFone 3では指紋認証センサーが長方形だったので、指を当てる角度が変わるとうまく反応しないことがありました。

一方ZenFone 3 Maxでは、センサー形状が角丸四角系になり多少雑に当ててもちゃんと読み取ります。
ZenFone 3 Maxの指紋認証 pic.twitter.com/5vejLUSlLM
— とくめい (@tokumewi) 2017年1月25日
しかし、読み取り速度は一呼吸待たされるようでした。使うのが億劫になるほどではないものの、他機種と比べると少し遅く感じます。

スピーカーは背面下部に搭載。音質はまずまずといったところ。

右側面にはスピン加工された電源ボタンと音量ボタン。クリック感もよく適度に間隔が空いているので押しやすいです。


左側面にSIMスロット兼microSDスロット。SIMはmicroSIMとnanoSIMが一枚ずつ挿入でき、microSDスロットとnanoSIMが排他構造になっています。ZenFone 3 Maxはストレージが16GBしかないので、容量をSDカードで追加する場合はmicroSIMを利用しましょう。

実際に手に持ってみるとこんな感じ。5.2インチとそこそこ大きな画面でも背面の緩やかなカーブのおかげで持ちやすいです。
ZenFone 3 Maxと前モデルZenFone Maxを比較
ZenFone Max | ZenFone 3 Max | |
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本体サイズ | 156 × 77.5 × 5.2 mm ~ 10.55 mm | 149.5 x 73.7 x 8.55 mm |
重量 | 202 g | 160 g |
ディスプレイ | 5.5インチ 1,280 x 720(HD) IPS液晶 Corning Gorilla Glass 4 10点マルチタッチスクリーン |
5.2インチ 1,280 x 720(HD) IPS液晶 5点マルチタッチスクリーン |
OS | Android 5.0.2 Marshmallow | Android 6.0 Marshmallow |
CPU | Qualcomm® Snapdragon™ 410 4コア | MediaTek MT6737M 1.25GHz 4コア |
メモリ | 2GB | 2GB |
ストレージ | 16GB | 16GB |
SIMカード | micro SIM×2 | micro SIM×1、nanoSIM×1 ※nanoSIMカードとmicroSDカードは排他利用となるため、同時に使用することはできません |
アウトカメラ | 1,300万画素 | 1,300万画素 |
インカメラ | 500万画素 | 500万画素 |
通信方式 | FDD-LTE (B1/B3/B5/B6/B8/B9/B18/B19/B28) W-CDMA (B1/B2/B5/B6/B8/B19) GSM/EDGE (850/900/1,800/1,900MHz) |
FDD-LTE (B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B18/B19/B26/B28) TD-LTE (B38/B41) W-CDMA (B1/B2/B5/B6/B8) GSM/EDGE (850/900/1,800/1,900MHz) |
バッテリー | 5,000mAh(取り外し不可) | 4,100mAh(取り外し不可) |
旧ZenFone Maxとスペックを比較すると、ディスプレイの解像度やメモリ・ストレージ容量は同じ、画面サイズやCPU、バッテリー容量や本体サイズが変わっています。
バッテリー容量は減っていますが、本体サイズが一回り小さくなり重量も40g以上軽くなっているので手に持つと数値以上の差を感じます。前作は200g以上でずっしりと重みを感じますが、160gであれば十分許容範囲内だと思います。
バッテリー持ちは容量の分だけ多少落ちてしまいましたが、ヘビーに使用しても1日~1日半は確実に持っているので十分すぎるほどです。
CPUがSnapdragon 410からMediaTek MT6737Mに変わっていますが、動作を比較しても特にもたつきなども感じずに使えます。重たい3Dゲームなどでは厳しい性能ですが、SNSやネットで調べ物をする程度であればサクサク動作していました。


エントリーモデルということでZenFone 3シリーズの中では1番スコアが低いですが、前作よりは若干性能が向上しています。

続いてデザインを旧ZenFone Maxと比較してみましょう。本体サイズが一回り小さくなり、タッチキーがオンスクリーンキーに変わっています。ZenFone Maxのタッチキーはキー間隔が広く片手操作が難しい時がありましたが、ZenFone 3 Maxでは楽々届きます。
ZenFoneシリーズの特徴であったスピン加工もディスプレイ側には無くなりました。

背面はシボ加工からメタル素材になり高級感があるものの、表面がサラサラしているため注意していないと手から滑り落ちてしまいそうです。

電源キーや音量キーはほぼ同じ位置に配置されています。これまでのZenFoneシリーズでは上部に電源キーが配置されており、本体を持ち替えないと届かないこともありましたが、本体の大型化に伴い配置が変更されました。


イヤホンジャックやmicroUSBコネクタの配置も若干変わっています。

私物で持っているZenFoneと背面デザインを比べると、最初は樹脂製の背面カバーだったのがシボ加工のあるものに変わり、アルミボディやガラスパネルなどを使用して流行りのデザインを取り入れてきています。
シンプルで扱いやすいカメラ性能をチェック
ZenFone 3 Maxには1,300万画素のアウトカメラと500万画素のインカメラを搭載しています。

カメラのUIは他のASUS端末と同じく右側にシャッターや写真のプレビュー、モード選択などが集約しており、シンプルで使いやすいです。

モード選択ではHDRやパノラマ撮影、夜景撮影などに加えて暗いところで威力を発揮する「ローライドモード」や、6,400万画素相当で撮れる「超解像度モード」などを搭載。ZenFone 3にあるマニュアル撮影や単焦点モードなどは省かれていました。

カメラを起動すると画面が最大まで明るくなる「スマートな明るさ」という設定項目が初期値でONになっています。撮影するときと実際に撮れた写真を見比べると暗く見えてしまうため、テスト撮影ではオフにした状態で行いました。
以下の作例は基本全てオートで撮影し、一部モードを変更して撮影しました。
食べ物の写真




食べ物のSNSへアップする人も多いのではないでしょうか。ZenFone 3 Maxで撮影すると色味は特に問題ないものの、照明の当たり具合によっては明暗の差が大きくなっています。こんなときはHDRをオンにして撮影するか、アプリで明るさ補正をするとより良い写真になるでしょう。
風景の写真



屋外で風景や植物を撮影すると明るく鮮明な写真が撮影できました。

ZenFone 3 Maxでは、赤外線レーザーを照射してフォーカス速度を向上させる「レーザーオートフォーカス」に非対応のため、フォーカス速度の遅さやピント精度が気になりました。
シャッター音が鳴った後にすぐ本体を動かすと手ブレしていることが何度かあり、一部ボツになった写真もあります。撮影するときは、気持ち長めに固定しておいたほうが良さそうです。

夜間の撮影では3脚を使用してぶれないように固定した状態で行いました。夜景撮影モードに変更して撮影すると、ノイズなどは目立たないものの全体的に緑がかった写真に。
カメラ機能を重要視する方は、少し値段を足して上位機種であるZenFone 3やZenFone 3 Laserなどを購入したほうが良いかもしれません。
ASUS ZenFone 3 Maxの価格と購入できる場所
公式価格 : 19,800円(税抜)
カラー : シルバー、ゴールド、グレー
本体サイズ : 高さ:149.5mm × 幅: 73.7mm × 奥行き:8.55mm
重さ : 約160g
OS : Android 6.0 Marshmallow
RAM : 2GB
ROM : 16GB
電池容量 : 4,100mAh
ディスプレイ : 5.02ンチ HD(1280×720)
カメラ : アウトカメラ 1300万画素 / インカメラ 500万画素
ZenFone 3 Maxが購入できるところは、ASUS公式もしくは各オンラインストア。家電量販店にも販売しています、直接見たい人は店舗で一度見てみるのが良いでしょう。格安SIMとセットで購入したい人は、楽天モバイル、IIJmio、BIGLOBE SIM、DMM mobileの各MVNOにて取扱しています。
コスパが良くておすすめな、ASUS ZenFone 3 Maxは、スマホ販売サイト、モバレコ バリューストアにて公式より安く販売中です!
今回、レビューで紹介したZenFone 3 MAX(ZC520TL)は18,200円(一括)月々だと758円(24回分割)と、メーカー価格よりも安くなっています。
また、ディスプレイが5.5インチと大きくなり、液晶の解像度もアップ。メインカメラの性能も1,300万画素から1,600万画素上がり、スペックレベルが上がったZenFone 3 MAXの上位モデル「ZC553KL」の取り扱いも行っています。
評価まとめ:ZenFone 3 Maxはこんな人におすすめ
これまでのSIMフリースマホではこの価格帯だと安っぽさを感じてしまうことがありましたが、ZenFone 3 Maxは2万円以下で購入できる手頃な端末の中でも群を抜いて本体の質感が良く作り込まれています。片手でしっかりと握れるサイズや背面のラウンド形状も良かったです。
本体の質感だけではなく、大容量バッテリーを活かしたリバースチャージ機能や指紋認証など、実用面を意識した機能も多く搭載し魅力が詰まった1台です。これまででは考えられなかったコスパの良さがこの機種の売りです。
格安SIMで使用するサブ端末として、もしくはSNSやネット閲覧が中心のライトユーザーであればメインで使っても大きな不満もなく使えるのではないかと思います。安くても安っぽさを感じさせない、満足度の高いスマホを手に入れたい方はZenFone 3 Maxがオススメです。