AQUOS wish2 徹底レビュー! おサイフケータイにも対応したコスパの良いスマホ
2022年6月24日に発売されたSHARP製のスマートフォン「AQUOS wish2(アクオス ウィッシュツー)」。
docomoやY!mobileなどで取り扱いがされている、低価格なスマートフォンです。
おサイフケータイや防水・防塵・耐衝撃まで備え、再生プラスチック材を使った環境問題へも考慮されたサスティナブルな一台ですが、その実態はどのようなものなのでしょうか。
今回のレビューでは、外観やデザイン、スペックやパフォーマンスに加えて、実機を触ってみて感じた、良い所・悪い所についても徹底的にレビューをしていきたいと思います。
目次:
AQUOS wish2の外観デザインをレビュー
それでは早速、AQUOS wish2 の外観デザインを確認していきましょう。
AQUOS wish2は約5.7インチのディスプレイを搭載したスマホで、外観は全体的に小さめで持ちやすいシンプルなデザインとなっています。
サイズは「約 W71 × H147 × D8.9 mm / 約156g」と、やや小さめなサイズのため、手の小さい人でも片手操作を難なくできるサイズ感です。
前面 / 背面デザイン
約5.7インチディスプレイの解像度は1,520×720(HD+)となっており、画面上部にはしずく型のノッチを搭載しています。
全体的にベゼル部がやや広い印象で、最新のスマートフォンの中では画面占有率は低い印象です。
背面には左上部にはカメラが搭載され、中央付近にはNFCが搭載されています。
docomoで販売されている端末の場合、中央には「docomo」のロゴマークと、下部にはAQUOSのロゴが入っているシンプルなデザインとなっています。
「シンプルで飾らないスマホ」というコンセプトで開発されたということもあり、「モノを持ちすぎない」「気に入ったモノを長く大切に使い続ける」という志向の方にはベストマッチしそうなデザインです。
ちなみに、筐体には再生プラスチック材を約35%使用されており、環境にも配慮されたサスティナブルな一台となっております。
今回のレビューで使用した端末のカラーリングはdocomo限定カラーの「ブルー」というものになります。
女性にはもちろん、男性が使用しても違和感のない、オシャレでかわいらしいカラーリングとなっています。
カメラ部の出っ張りは「数ミリ程度」となっており、背面を下にして机に置いた際にもガタツキが生じにくいデザインなのは嬉しいポイントです。
とはいえ、そのままの状態ではレンズに傷がつく恐れもありますので、気になる人はケースなどを着用することをおすすめします。
側面デザイン
側面はフラットではなく、中央に一周くぼみが入っていて、持ちやすく落としにくい形状となっています。
厚みはやや大きく、右側面はボタン類が多く設置されています。各使用用途を覚えるまでに少し時間を要するかもしれません。
サイズ感・重量
片手で持ってみた印象ですが、サイズ感についてはやや小さめなので、非常に持ちやすい印象を受けました。成人男性はもちろん、女性をはじめとした手の小さな人でも、問題なく片手操作ができるかと思います。
重さについては162gとなっており、体感的に非常に軽く感じ、扱いやすさが際立ちました。長時間の片手操作でも疲れにくい仕様となっています。
カラーバリエーション
カラーバリエーションは、docomoとY!mobileでは異なります。
docomoはホワイト、チャコール、ブルー、コーラルの4色展開です。
対するY!mobileはオリーブグリーン、アイボリー、チャコールの3色展開となっています。
どちらも比較的落ち着いた色合いとなっていますので、普段使いはもちろんのこと、ビジネスシーンにも問題なくマッチするカラーリングが揃っています。
ちなみに今回は「チャコール」もお借りすることができました。
ブラックも手触りは同様にさらっとしたマットな質感で、とてもクールで大人なイメージとなっています。
ビジネスシーンで利用しても全く違和感はない、シンプルで洗練されたモデルだと感じました。自分の好みの色をチョイスしましょう。
AQUOS wish2のスペック・性能をチェック
AQUOS wish2は低価格なエントリーモデルですが、実際のスペックについて詳しく見ていきたいと思います。
OS | Android™ 12 |
---|---|
CPU | Snapdragon® 695 5G Mobile Platform 2.2GHz+1.8GHz オクタコア |
内蔵メモリ | ROM 64GB UFS 2.1/ RAM 4GB LPDDR4X |
本体サイズ | 約147mm×約71mm×約8.9mm |
重量 | 約162g |
ディスプレイ | 約5.7インチ HD+ (720 × 1,520) |
背面カメラ | 有効画素数 約1,300万画素 CMOS F値 2.0 |
前面カメラ | 有効画素数約800万画素 CMOS F値 2.0 |
バッテリー容量 | 3,730mAh(内蔵電池) |
防水/ 防塵/MIL規格 | IPX5/IPX7/IP6X/MIL-STD-810H準拠・ 耐衝撃(落下)など全18項目 |
認証 | 指紋認証 |
カラー | ・docomo ホワイト、チャコール、ブルー、コーラル ・Y!mobile オリーブグリーン、アイボリー、チャコール |
エントリースマホということもあり、スペックはそこそこといった印象です。
しかし、防水・防塵などにはしっかり対応し、おサイフケータイも搭載、指紋認証も搭載されているため、日常の中で使う分には何不自由ないスペックだと感じました。
ただ3Dゲームをたくさんやりたい人や、ネット上のコンテンツをサクサク楽しみたいという人にとっては少し物足りないスペックかもしれません。
とはいえ、そもそもゲームやコンテンツを全力で楽しみたい人はハイスペックのスマートフォンを買い求めることが考えられるため、そことの棲み分けははっきりとできているかと思います。
実際にネットサーフィンをしてみましたが、ややカクツキが気になる印象でした。
ただ基本的な動作は比較的スムーズで、ヌルヌルとした快適な操作感を求めていなければ、それなりにストレスなく楽しむことのできるレベルだと感じました。
あくまでも「エントリースマホ」ということ、2万円台という安さを考えれば、操作感については十分合格点といえるのではないでしょうか。
気になるAnTuTuスコアは「222,645点」を記録しました。
一般的に10万点を超えてくると処理の軽いゲームであれば、どのゲームも一通りプレイ出来るといわれているので、この価格帯にしては十分なスコアではないでしょうか。
テスト中もバッテリーの消費は安定しており、特別おかしな挙動等も確認は出来ませんでした。
次に3Dゲームのテストとして「白猫プロジェクト」をプレイしてみました。
スペックの低いスマホですと、敵が多く出現する箇所などは全体的にモッサリな動きとなりますが、本機の場合は特別もたつくこともなく、通常通りにプレイをすることができました。
もちろんハイスペックスマホではないため終始快適にプレイということは望めないかもしれませんが、本ゲームのような比較的処理の軽い3Dゲームであれば、通常プレイは十分可能だといえます。
AQUOS wish2のカメラ性能
AQUOS wish2のメインカメラは1300万画素となっており、近年のハイスペックスマホと比較するとやや見劣りする数字ですが、実際の撮影性能はどのようなものなのでしょう。
今回は実際に様々なシーンで撮影してきましたので、 AQUOS wish2のカメラ性能について評価いただければと思います。
日中の様子を撮影してみた
まずは野外での撮影です。ビルの間の木陰部分で写真を撮影してみました。
撮影当日は天気が良く撮影場所も明るかったのですが、写真を見ていると明るい箇所の明るさに引っ張られ、暗い部分が実際よりもさらに暗く調整されてしまい、全体的に明るさの足りない写真となってしまいました。
明るさの明暗がはっきり分かれている場所での撮影は難しいかもしれません。
対して明るさが均一な環境ではどうでしょう。道端で咲いていた紫陽花を撮影してみました。
こちらは明るさが均一に保たれ、緑も鮮やかに表現された写真を撮影することができました。
やや彩度が実際より劣る印象はありますが、エントリースマホということを考えると、十分な撮影性能と言えるのではないでしょうか。
ズーム撮影性能について
続いてはズーム撮影性について検証してみました。
ズーム性能はそこそこ高いように感じましたが、その分解像度がかなり荒くなることが確認できました。
これだけ画像が荒れてしまうと活躍の場は少ないように感じました。
写真のきれいさは求めず、確認用やメモ用の写真と割り切るのであれば活用の幅は広がると思います。
接写撮影してみた
葉っぱを撮影し接写性能について調べてみました。
結果としては、やや物足りない接写性能であると感じました。
上記の写真以上に被写体に寄ると、ピントが合わず被写体がぼやけてしまい、うまく撮影することができませんでした。
接写撮影についても過度な期待はしない方が良いでしょう。
飯撮りをしてみた
続いては食べ物の撮影です。ランチにいただいた海鮮丼を撮影してみました。
ツヤ感や色合いなど美味しそうに撮れていると感じましたが、野外撮影と同様に実物よりもやや彩度が低い写真となりました。
こちらも最低限記録用に撮りたいということであれば問題のないクオリティーですが、本格的に美味しそうな写真を撮りたいと考えている人には向かないと思います。
夜景を撮影してみた
まずは光の少ない場所で通常モードと夜景モードの両方を撮影し、夜景モードの実力について検証確認をしました。
まずは通常モードで光があまりない場所で撮影をしてみました。
案の定、全体的に暗い写真となり、何を撮ったのかわからないレベルの写真となってしまいました。
夜景モードで撮影したところ、全体的に明るさがぐっと増し、どのような場所なのかは認識できるレベルまで調整がされましたが、それ以上でも以下でもなく、こちらも最低限度の性能であるように感じました。
また、シャッターを押してから撮影が完了するまでの間、約5秒ほどカメラをそのまま保持しておかなければならない点も、撮影効率において使いにくさを感じました。
次は夜の街を撮影してみました。
昼間の撮影は色彩がはっきりと表現された写真が撮影できたのに対し、夜の撮影では明るさのコントロールやピント合わせがうまくいかず、メリハリのないぼやっとした写真に仕上がってしまいました。
総合的に捉えて、夜景撮影については過度な期待をしない方が良いでしょう。
AQUOS wish2とAQUOS wishの比較
ここでは前作のAQUOS wishと比較し、スペックの違いや仕様の違いについて確認していきたいと思います。
AQUOS wish | AQUOS wish2 | |
---|---|---|
ディスプレイ | 約5.7インチ HD+ (720 × 1,520) |
約5.7インチ HD+ (720 × 1,520) |
OS | Android™ 11 | Android™ 12 |
CPU | Snapdragon™ 480 5G Mobile Platform 2.0GHz×2+1.8GHz×6 オクタコア |
Snapdragon® 695 5G Mobile Platform 2.2GHz+1.8GHz オクタコア |
RAM | 4GB LPDDR4X | 4GB LPDDR4X |
ROM | 64GB UFS 2.1 | 64GB UFS 2.1 |
背面カメラ | 約1,300万画素 CMOS F値 2.0 | 約1,300万画素 CMOS F値 2.0 |
前面カメラ | 約800万画素 CMOS F値 2.0 | 約800万画素 CMOS F値 2.0 |
バッテリー容量 | 3,730mAh | 3,730mAh |
認証 | 指紋認証 | 指紋認証 |
本体サイズ | 約147mm×約71mm×約8.9mm | 約147mm×約71mm×約8.9mm |
重量 | 162g | 162g |
上記スペック表の通り、サイズ・重さ、ディスプレイの大きさ、バッテリー容量さらにはカメラ性能に至るまで基本的な性能は前作と全く同じ仕様となっています。
サイズが全く同じなのでケースなどを流用できるのは嬉しいポイントです。
違う点としては、CPUが新しいモデルである「Snapdragon® 695 5G」に変更されている点です。
こちらのCPUは主に3〜6万円クラスのミドルレンジモデルのスマホに搭載されることもあるCPUで、エントリークラスにはなかなか搭載されないCPUです。
この変更により、前作よりも処理性能が向上していて、動作がさらに快適になっているのは嬉しいアップデートです。
AQUOS wish2の使ってわかった感想・特徴
AQUOS wish2を実際に使ってみてわかった良い部分についてチェックしていきます。
持ちやすいデザインと軽さが魅力
AQUOS wish2は、持ちやすい小さめなサイズ感に加えて、側面にくぼみのあるデザインを採用しています。
グリップ性に優れており、片手操作でも安定的に使用することができることが魅力的だと感じました。
万が一落としてしまったとしても、耐衝撃で強固なボディがあるので、安心して使用することができます。
防水・防塵・耐衝撃、おサイフケータイやイヤホンジャックも搭載
あると嬉しい便利機能が抜かりなく搭載されているのも魅力のひとつです。
水場での使用が多い人も安心の防水機能を搭載。キャッシュレス化が急速に進む現代にも対応できる、おサイフケータイも搭載。
さらには最近では廃止されているスマホも多い3.5mmイヤホンジャックが搭載されているため、有線イヤホンで気軽に音楽を楽しむことも嬉しいポイントです。
なんといってもコスパがいい
これだけの機能が搭載されて、2万円台で購入できることは本機の最大のメリットといえるでしょう。
機能を最小限に抑えた安価なスマホは他にも多くありますが、防水・防塵おサイフケータイなど、日常生活にあると嬉しい機能を盛り込んだ上で、この価格を実現できるスマートフォンは非常に貴重だといえます。
評価まとめ: 便利機能もこだわりたいコスパ重視の機種を探している人におすすめ!
AQUOS wish2についてまとめてきましたが、いかがだったでしょうか。
エントリーモデルということで、メーカー側が狙っているターゲット層が明確となっているのも、消費者側としても選びやすいポイントの一つです。
動画コンテンツや処理の重い3D ゲームなどを楽しみたいという人には向かない機種ですが、コスパ重視で便利機能の充実も諦められない、そんな人には間違いなくオススメできる一台となっています。
初めてスマホを持つお子さんやガラケーからスマホへ乗り換えるという人にもオススメの一台となっています。
この記事の参考・引用サイト