ガラホ×LINE 既読必須の徹底検証!ガラケーの感覚でLINEが出来る!

auやNTTドコモがガラケーからスマホへのシフトを進める中、一部の根強いガラケーファンを意識して、外見はガラケー、中身はスマホという通称ガラホが登場して話題を呼んでいます。当然ながらこのガラホは従来のガラケーユーザーにとっての機種変更候補として位置するものです。

しかし中身(ソフトウェア)が変わっているということもあり、ガラケーユーザーにとっては機種変更してもこれまでどおりの使い勝手で利用できるものなのか非常に気になることでしょう。特に今や通話、メール以上に利用頻度が高くなっているLINEに関しては専用アプリが搭載されるなど、メーカー・ユーザーともに特に関心が強いように感じます。

そこで今回は、NTTドコモが2015年夏モデルとして発売したガラホ ARROWS ケータイ F-05Gを例に、ガラホで利用するLINEの使い勝手について、筆者個人の感想も踏まえながら紹介していきます。

ガラホ専用アプリはAndroidアプリとほぼ同じ

まずはじめにガラホとスマホでの画面デザインや利用できる機能・できない機能について実際の画面を用いて比較してみます。なお今回はガラホとしてARROWS ケータイ F-05G、スマホとしてSamsung Galaxy S6 edgeを用いています。それぞれ機種が異なることで、内容が異なってくる可能性があることは予めご了承ください。

LINEアプリを初めて起動した際、まずは初期設定画面が表示されます。

はじめてLINEを起動した際に表示される初期画面
はじめてLINEを起動した際に表示される初期画面
基本的な画面レイアウトは同じ
基本的な画面レイアウトは同じ
年齢認証などにもきちんと対応
年齢認証などにもきちんと対応

今回は初期設定の詳細な手順については触れませんが、基本的に表示される画面は変わりません。認証番号の確認方法、年齢確認の方法などもガラホ・スマホともに同じとなっています。登録する情報自体が同じであるため、現在LINEをガラケーで利用している方でも特に困ることはないと思います。メールアドレスを用いてのアカウントの移行なども当然行なうことが可能です。

次に友だちリスト、トーク履歴、タイムライン、その他オプションといった頻繁に利用する画面。

友だちリスト
友だちリスト
トーク履歴
トーク履歴
タイムライン
タイムライン
その他オプション
その他オプション

基本的な画面構成についてはこちらもスマホと変わりません。ただしその他オプション(4枚目の写真)を見てもらえば分かるとおり、ここではいくつかの機能が表示されておらず、利用することができません。ここで表示されていない機能はスマホで利用する場合に追加でアプリをインストールする必要があるものです。現在各キャリアから発売されているガラホはGoogle Play(Androidのアプリストア)を利用することができない仕様となっているため、そういった追加でアプリのインストールが必要な機能は利用できないようになっている、ということです。

なおauのガラホでは自社サービスであるauスマートパスよりいくつかのアプリを追加でインストール可能となっているものの、そちらでも7月1日時点において、その他オプション画面から消えている機能の配信はされていません。ですので、現状においてはLINE GameLINE MUSICといったサービスはガラホでは使えないと理解してもらえばよいでしょう。

またLINEといえばメッセージでのやりとりにスタンプをよく使いますが、スタンプをダウンロードするためのスタンプショップに関してもガラホとスマホでは異なっている点があります。それぞれの画面イメージは次の通り。

スタンプショップ
スタンプショップ

見ていただいて気がつくかもしれませんが、ここでの違いとしてはカテゴリー(NEW や EVENT といったもの)を選択することができない、そしてスタンプの検索機能がないといったことになります。スマホでは画面右上にある虫メガネのアイコンから欲しいスタンプを検索することが可能であり、自分の好みにあるものが探しやすくなっています。

ガラホでは利用できない検索機能
ガラホでは利用できない検索機能

また新作として表示されるスタンプの種類も限られているため、スマホと比べた際に欲しいスタンプが入手できない(そして探しにくい)といった仕様になっています。なお機種変更に伴い、メールアドレスを用いてアカウントの移行を行なった場合は、過去に購入した履歴の残っているスタンプであれば再ダウンロードすることはできます。また人からプレゼントしてもらえば、表示されないスタンプでもダウンロードが可能です。

過去に別機種で購入したものはデータ移行で再ダウンロード可能
過去に別機種で購入したものはデータ移行で再ダウンロード可能

デザインのきせかえ機能に関してはデフォルトで用意されているものであればガラホ側から変更することが可能ですが、それ以外のものに関してはガラホで設定することはできません。

きせかえはデフォルトで用意されているものなら適用可
きせかえはデフォルトで用意されているものなら適用可

友達の登録方法についてはID検索(年齢認証が必要)、ふるふる、QRコードといった方法が利用可能です。

QRコードリーダーとQRコード表示
QRコードリーダーとQRコード表示
ふるふるも使える
ふるふるも使える

次に肝心なトークのメイン画面。こちらに関してはガラホ・スマホでほとんど変わらないデザインとなっており、機能に関しても同じように利用することが可能です。

トーク画面のレイアウトもほとんど同じ
トーク画面のレイアウトもほとんど同じ
文字入力はガラホとスマホで違いがある
文字入力はガラホとスマホで違いがある

こうして見てみると、一部の機能が使えないといった制約はあるものの、メインの機能に関してはスマホと変わらない画面レイアウトで使用できることがわかります。

ドコモガラホ「ARROWS ケータイ F-05G」での動作例

続いて ARROWS ケータイ F-05G に搭載されている専用アプリを利用した際の動作例をご紹介します。

メッセージの送信

LINEアプリを起動するとマウスモード(マウスの矢印ポインタでカーソルを合わせて選択するモード)に切り替わりますが、文字によるメッセージ送信だけであればカーソル操作は不要。テンキーのみで入力を行なうことが可能です。

この画面からテンキーを触るだけで・・・
この画面からテンキーを触るだけで・・・
文字入力が始められる
文字入力が始められる

ただし今回使用しているARROWS ケータイ F-05Gに関しては、ATOKというかなり賢い日本語入力システムが搭載されていることで、文章入力後に”その先を予測した候補”が表示されてしまうことがやや裏目に。通常であれば「文章入力→変換→確定キーを押す」で済みそうなところが「文章入力→変換→確定キーを押す→”予測候補を閉じるために再度確定キーを押す”」といった形で1回多く確定キーを押す必要があります。またこのあとにも文章確定のために確定キーを押す必要があり、1回のメッセージ送信時にボタンを押す回数がやや多い印象はあります。

変換確定後に再度確定キーを押す必要がある
変換確定後に再度確定キーを押す必要がある
さらにメッセージの内容確定後にまた確定キーを押す
さらにメッセージの内容確定後にまた確定キーを押す
これでようやく画面右下が 送信 の表示に変わる
これでようやく画面右下が 送信 の表示に変わる
送信を押せばメッセージが送れる
送信を押せばメッセージが送れる

文章入力中は矢印ポインタが隠れてしまうため、基本的に文章でのメッセージを送る際はこの流れが必要となります。なおスタンプに関しては矢印ポインタで選択して送信しますので、手順としてはやや楽になっています。

データ通信での無料通話

LINEにはデータ通信を使っての無料通話機能もありますが、そちらはスマホ同様に利用可能です。

画面下の電話マークを矢印ポインタで選択する
画面下の電話マークを矢印ポインタで選択する
横に表示される[無料通話]を矢印ポインタで選択する
横に表示される[無料通話]を矢印ポインタで選択する
すると無料通話が始まる
すると無料通話が始まる

メッセージを受信した際

メッセージを受信した場合、ARROWS ケータイ F-05Gでは本体外側についているサブディスプレイ上に文字で内容が通知されるとともに、通知ランプが点灯するようになっています。メッセージ自体は数秒経つと表示されなくなりますが、通知ランプは未読が残って入れば定期的に点灯します。

メッセージ受信時はサブディスプレイに内容が表示される
メッセージ受信時はサブディスプレイに内容が表示される

またこの状態で端末を開くと、画面に受信したメッセージが表示されます。ここで 表示 を選択すれば、そのままLINEアプリを起動することが可能です。

画面を開くと受信したメッセージが表示される
画面を開くと受信したメッセージが表示される

このあたりはかなりスマホライクに使用することができるでしょう。

ズバリ筆者が感じたガラホ×LINEの使い勝手

ここまでスマホとガラホでの違い、ARROWS ケータイ F-05Gの動作例を紹介してきましたが、最後に実際に筆者が約2週間ガラホでLINEを使用してみて感じたこととしては、メッセージの送信など日常的に利用する機能においてはスマホよりガラホのほうが使いやすい場合がある、ということです。

具体的にいうと、物理テンキーを搭載していることで人によっては画面を凝視することなくそれなりに文章を打つことができてしまいます。途中で説明した確定キーを押す回数が多いという問題はあるものの、それ自体は別に複雑な動作でない(同じボタンを複数回押すだけ)ため、はじめこそ面倒ですが、慣れてしまうと無意識に操作できてしまうという特徴が挙げられます。

テンキーと文字入力の相性はやはりよい
テンキーと文字入力の相性はやはりよい

そういった意味でも、LINEを文章メインで使用している方にとっては、ガラホでのLINE利用は結構オススメできるのではないかと感じました。特にガラケーから機種変更を検討しているユーザーにとっては操作性が大きく変わることもなく、またタイムラインもリアルタイムで更新されるため、使い勝手としては格段に向上していると実感することができるでしょう。

まとめ

ガラホで利用するLINEに関してご紹介してみましたが、少しはイメージが掴めましたでしょうか?最後にもう一度、ポイントを整理しておきます。

  • スマホとガラホのLINEアプリのつくりは非常に似ているが、一部機能は利用できない
  • 文章メッセージ、スタンプの送信、無料通話は問題なく利用できる
  • 物理テンキーのおかげで文章メッセージは非常に入力しやすい

ガラケーからの機種変更候補として今後ますます注目されるであろうガラホ。少なくともLINEに関していえば、従来(ガラケー)よりも使いやすく感じる方がかなり多いのではないかと思います。

この記事を書いた人(編集:モバレコ編集部)

まきはら とよかず

まきはら とよかず

スマホをはじめとする「ガジェット」に関心があるフリーランスのブロガー/ライター。中でも特に関心が強いのは海外向けのSIMフリー製品。個人輸入なども楽しんでいます。ややマニアックなガジェット系ブログ「そうすけブログ.com」もほぼ毎日更新中。

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