【レビュー】y.u mobileを実際に使ってみてわかった8つのメリット・デメリット
2020年3月にスタートしたMVNO「y.u mobile」は、余ったデータ容量が無駄にならない「永久不滅ギガ」やシンプルな料金プランが特徴です。
この記事では、y.u mobileはどんな格安SIMなのか、実際に使ってわかったメリット・デメリットを紹介します。
▼この記事を読んだら分かること
・y.u mobileってどんな格安SIMなのか
・y.u mobileの料金体系
・y.u mobileを実際に使った感想、評価
・y.u mobileのメリット・デメリット
目次:
y.u mobileとは

y.u mobileは「わかりやすさ」をコンセプトにした格安SIMです。1人で使うか、家族で使うかを選ぶだけの2択なので、料金プランはとてもシンプル。オプションも最低限必要なものだけを厳選しているので迷わず選べますし、解約金もかかりません。
運営元は、ヤマダ電機とU-NEXTの合弁会社(Y.U-mobile)。これまで「ヤマダニューモバイル」という格安SIMを提供してきた会社で、新しい格安SIMといっても十分な実績があるのは安心です。
ドコモ回線のMVNOなので、つながる場所はドコモと同じ。エリアの心配もありません。
y.u mobileの料金プラン+通話料金

y.u mobileの料金プランはたったの3つだけ。選び方も単純明快で、1人で使うなら「シングル」、「シングルU-NEXT」、家族で使うなら「シェアU-NEXT」が最適です。各プランの特徴を解説します。
シングルプラン
音声通話SIM | データSIM |
---|---|
1,070円 | 800円 |
※税込表記
※2021/10/1改定
1人用のシングルプランは、データ容量が5GB/月のプランです。音声通話SIM、データSIMから選択できます。
容量を選べないのは少し不安になるかもしれませんが、大手キャリアのスマホユーザーの49%が月3GB未満で足りているという調査結果を元に、無駄なく使えるように考えられています。

仮に5GBで足りない場合はどうすればいいのかというと、足りない分はお得にチャージできるようになっています。
データ容量の追加は1GBごとに1,000円程度するところも珍しくありませんが、y.u mobileは1GBにつき330円でチャージできます。たとえば、もし音声通話SIMで2回チャージして7GB使ったとしても、基本料金と合わせて税込みでも1,730円なので、毎月あまり変わらない値段で済みます。
まとめて10GBチャージをすれば、1,200円と割安でチャージすることができます。
自分に合うプランを考えて選ぶ手間もなく、必要なときに必要な分だけ足せば無駄なく使えるプランです。
▼シングルプランのポイント
5GBで容量が足りなくなっても、1GB / 330円で安くチャージできるため、無駄なく使えるプラン
シングルU-NEXT
音声通話SIM | データSIM | |
---|---|---|
基本料金 | 2,970円 | – |
※税込表記
シェアU-NEXTは、一人でもたっぷりデータ量を使いたい、U-NEXTユーザーの人におすすめです。
データ容量は10GB/月ですが、毎月1,200ポイントもポイントが付くので、これをデータチャージに使えば実質+10GBで20GBのプランになります。
さらに「U-NEXT」を無料で使えるので、映画・ドラマ・アニメなど20万本以上が見放題。見放題対象外の最新作品をレンタルするときも最大40%分のポイントが返ってきます。
▼シングルU-NEXTのポイント
・データ容量が10GB / 月で、たっぷりデータ量が使える
・毎月、1,200ポイントがついてくる(データチャージの支払いにも使える)
・映像配信サービスのU-NEXTの月額料金が無料
シェアU-NEXT
音声通話SIM | データSIM | |
---|---|---|
基本料金 | 4,170円 | 3,950円 |
追加SIM(2枚目以降) | 550円※1 | 330円 |
※税込表記(2021/10/1改定)
※1:音声通話SIMは2枚目までは追加料金なし
シェアU-NEXTは、家族みんなでy.u mobileに乗り換える人やスマホ以外にタブレットも持っている人に適したプランです。データ容量は20GB/月で、SIMカードを追加して最大4台まで容量をシェアできます。
「容量は1種類、足りない分はチャージ」という考え方はシンプルプランと同じ。こちらも330円/1GBでチャージできます。

シェアU-NEXを選ぶメリットは、データ容量を分け合えること以外にもあります。
シェアU-NEXTを契約すると、シングルU-NEXT同様に、毎月1,200ポイントもポイントが付くので、これをデータチャージに使えば実質+10GBで30GBのプランになります。
もちろんこちらも「U-NEXT」が無料で利用できます。
▼シェアU-NEXTのポイント
・データ容量が20GB / 月で、最大4枚までSIMカードの追加が可能(家族で使える)
・毎月、1,200ポイントがついてくる(データチャージの支払いにも使える)
・映像配信サービスのU-NEXTの月額料金が無料
y.uでんわ

y.u mobileの通話料は、通常は22円/30秒です。y.uでんわという専用アプリを使って電話をかけると、半額の11円/30秒で済みます。アプリはiPhoneとAndroidのどちらでも利用できます。
よく電話をかける人なら、かけ放題オプションに入っておくとさらに通話料を抑えられます。y.u mobileのかけ放題オプションは「10分かけ放題」「無制限かけ放題」の2種類があります。
「10分かけ放題」は858円/月で、1回10分以内の国内通話が何度でも無料になります。「無制限かけ放題」は2,970円/月で、10分制限のない完全なかけ放題です。手短な連絡を頻繁にするなら「10分かけ放題」、長電話をするなら「無制限かけ放題」が適しているでしょう。
▼通話料金、かけ放題オプション
通話料金(y.uでんわを使うと半額に) | 通常:22円/30秒 |
y.uでんわ利用後:11円/30秒 | |
10分かけ放題 (1回につき10分以内の国内通話が何度でも無料) |
月額:858円 |
無制限かけ放題 (10分制限なしのかけ放題) |
月額:2,970円 |
※税込表記
※「無制限かけ放題」:1回の通話は2時間が上限
実際にy.u mobileを使ってみた感想

実際にy.u mobileのSIMカードを用意して、普段通り快適に使えるのか、通信速度はどれぐらい出るのかを試してみました。端末はiPhone SE(第2世代)を使用しました。
実際に今までどおり使ってみてどうだったか?

ドコモ回線のMVNOなので、エリアの心配はなし。まずは通話からチェックしてみます。「y.uでんわ」アプリを入れてみると、特別な設定は必要なく、メニューもiPhone標準の電話アプリに近いデザインなのですぐに違和感なく使えます。


続いて、データ通信の使い勝手をチェック。WebサイトやSNSを見る分には画像の読み込みも含めてストレスなし。Spotifyなどの音楽ストリーミングサービスや、YouTubeなどの動画も快適に視聴できました。
始まったばかりでユーザーがまだ少ないため、今後の混雑状況によって速度は変わっていくでしょう。
ただし、大容量プランがないことや低速切り替え機能がない(容量を減らさず低速で大量に通信し続けられない)ことを考えると、極端な負荷をかけるヘビーユーザーは出てきにくいはずなので、混雑が深刻になる可能性は低いかもしれません。
実際に通信速度を測ってみた
朝(8時台) | 昼(12時台) | 夜(19時台) | |
---|---|---|---|
下り速度 | 67.8Mbps | 55.2Mbps | 46.0Mbps |
上り速度 | 32.7Mbps | 37.2Mbps | 15.9Mbps |
通信速度を測れるアプリ「Speedtest.net by Ookia」で計測してみると、平日の検証にも関わらず、全時間帯で下り(ダウンロード)40Mbps以上をマークする優秀な結果でした。朝は60Mbps以上、昼や夜の混雑による速度低下も比較的穏やかです。
テザリングも問題なく使えた?

SIMフリーのAndroidスマホとiPhoneで試してみたところ。テザリング(インターネット共有)も問題なく使えました。リモートワークでパソコンやタブレットを繋ぎたい人も安心です。
y.u mobileを使ってわかった8つのメリット・デメリット
y.u mobileを使ってみて、ただシンプルなだけではないさまざまな長所が見えてきました。どんな人に向いているのか、メリット・デメリットを整理します。
メリット①:プランがシンプルで分かりやすい
やはり最大のメリットは、シンプルで分かりやすいことです。たくさんあるプランやオプションの中から最適なものを選ぶのは、利用状況をまめにチェックしたり、自分の使い方をしっかり把握している人でないと難しいですよね。
y.u mobileならプラン選びはほぼ不要、オプションも無料通話が必要かだけ考えればOKです。これまでは店員さんと相談してプランを決めていた人が、格安SIMデビューで初めて1人で契約するといった場合でも、失敗しにくく安心できます。
メリット②:シングルU-NEXT・シェアU-NEXTにはU-NEXTが無料でついてくる
シングルU-NEXT・シェアU-NEXTを選ぶと、「U-NEXT」月額プランを無料で使えます。通常は2,189円(税込)するサービスなので、基本料金だけでおまけに付いてくるのはなかなかお得です。
映画・ドラマ・アニメなど20万本以上が見放題で、「ファミリーアカウント」という無料で家族用アカウントを発行できる機能を使えば、各自で好きな時間に好きなものを観られます。
メリット③:端末保証がついている

y.u mobileにはオプションサービスがほぼ無いと聞いて、「端末の保証はどうしよう」と心配する人もいるかもしれません。でも、実は基本料金に含まれているんです。
音声通話SIMの利用が条件となりますが、「修理費用保険」が無料で付きます。画面割れや水没など、修理費用を年間2回、合計30,000円まで肩代わりしてくれます。
発売から5年以内または購入から1年以内の端末が対象なので、乗り換え前に使っていた機種をそのまま使い続ける予定の人も保証を受けられる可能性が高いです。
メリット④:繰り越されるギガ(データ容量)に有効期限がない

余ったデータ容量を繰り越せる仕組みは多くの格安SIMに用意されていますが、翌月までなどの期限がある場合がほとんどです。
y.u mobileには「永久不滅ギガ」というユニークなサービスがあり、100GB以内なら何ヶ月でも使い切れなかったデータ容量を残しておけます。
足りない分は1GB330円でチャージしておくことになるので、余分にチャージしてしまっても無駄にならないのは助かりますね。
メリット⑤:ヤマダ電機の店舗で申込みができる
サービス開始時点では新型コロナウイルスが流行している影響もあるので、営業時間が短縮されていたりと実店舗には足を運びにくかったりと難しいかもしれませんが、y.u mobileはネット契約に自信がない人でも申し込みやすい格安SIMです。
ヤマダ電機系列の格安SIMなので、全国のヤマダ電機の店舗で申し込めます。即日開通に対応している店舗(当日中にSIMを持ち帰れる店舗)は約500店舗です。
メリット⑥:リユースのiPhoneとセットで購入できる
y.u mobileでは人気のiPhoneをリユースで販売/span>しています。<音声通話SIMとセットで購入できるので、端末と一緒に乗り換えたいと検討している人にとってもおすすめです。
購入できるiPhoneの種類は「iPhone 7」「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」「iPhone X」「iPhone SE(第二世代)」の5種類。
価格帯は機種・容量ごとに異なります。バッテリーも新品に交換済み、音声通話SIMを申し込みした人には、修理費用の保険もついてるので安心です。
デメリット①:シンプルなプランゆえに選べるデータ容量は少ない
プランのシンプルさは人によってはデメリットにもなるかもしれません。1GBごとのチャージ費用が安めなので7GB~10GB程度までチャージして使っても十分安いのですが、一々チャージするのが面倒と感じる人もいそうです。
デメリット②:通話のオプションが少し高め
通話関連のオプションは「10分かけ放題」が858円/月、「無制限かけ放題」が2,970円/月と少し高めです。
ただし、専用アプリを使うタイプとはいえ、MVNOで無制限かけ放題を選べるところ自体が貴重なので、オプション料金以外の部分で魅力を感じるなら検討の価値はあります。
評価まとめ

y.u mobileは料金プランやオプションのシンプルさが特徴の格安SIMで、難しく考えずに携帯料金を安く抑えたい人におすすめです。また、U-NEXTの見放題や端末保証が無料でついてくるのもお得感があります。
プランが難しくないものがいい、端末保障もあったほうが安心できるなど、これから初めて格安SIMを使おうと検討している人、映画やドラマ・アニメが好きな人にもチェックしてほしい格安SIMです。