AQUOS sense 5G レビュー! 4万円未満で買える基本機能を強化した5G対応ミドルレンジスマホ
2021年2月発売の新製品「AQUOS sense 5G(アクオス センス ファイブジー)」をレビューします。
本製品はsenseシリーズ初の5G対応モデルで、標準・超広角・望遠のトリプルカメラを搭載して価格が4万円以下と安価でコスパに優れた一台です。
安心の防水・防塵にくわえて、あると便利なおサイフケータイや生体認証(指紋認証・顔認証)にも対応しています。
今回はそんなAQUOS sense 5Gの外観デザイン、スペック、カメラ性能をレビューしていきます。
目次:
AQUOS sense 5Gの外観デザインをレビュー
AQUOS sense 5Gの外観を写真多めで紹介します。
前面 / 背面デザイン
ディスプレイは約5.8インチ フルHD+(2,280×1,080ドット)のIGZO液晶ディスプレイを搭載。色鮮やかで発色が良く、バッテリー消費が少ないのが特徴です。
インカメラはディスプレイの上部にしずく型で配置されています。その上には受話口が空いています。
ディスプレイの下には指紋認証センサーを内蔵。設定によりナビゲーションボタンとして使用することも可能です。
指紋認証センサーを長押しすることで、電子決済アプリを起動する「Payトリガー」機能を搭載しています。
背面はアルマイト加工されたアルミニウムボディで、指紋や汚れが目立ちにくくサラサラとした触り心地です。
米国国防総省の調達基準「MIL-STD-810H」の19項目にクリアしており、不意の落下などでも傷が付きにくくなっています。
背面カメラは左上に集約されています。
カメラ構成は約1,200万画素の標準カメラ、約1,200万画素の超広角カメラ、約800万画素の望遠カメラの3つを搭載しており、シーンに応じて使い分けて撮影できます。
細かい部分ですが、おサイフケータイのセンサーもカメラの中心部にあるのは珍しいです。本体を持ち替えずにセンサーに当てる事ができるのは便利でした。
レンズはSIMカード1枚分くらい出っ張りがあるため、傷つくのが心配な方は別途ケースを付けて使用したほうが良さそうです。
側面デザイン
右側面には音量ボタン、Googleアシスタントボタン、電源ボタンが並びます。電源ボタンは中央が膨らんでいるので、指の感触でボタンの位置が分かりやすくなっています。
中央のGoogle アシスタントボタンを押すと、Googleアシスタントやエモパーを呼び出すことができます。
左側面にはSIM・microSDスロットを内蔵。SIMイジェクトピンを使わず取り外すことができます。
上部には3.5mmイヤホンジャックを内蔵。変換アダプタなどを使わなくても有線イヤホンが使えます。底面には、モノラルスピーカーとUSB Type-Cポートを内蔵。
サイズ感・重量
AQUOS sense 5Gは側面から背面にかけて緩やかな傾斜が付いており、手にフィットして持ちやすさに貢献しています。
本体サイズは約148 × 71 × 8.9mmと現行機種にしては比較的コンパクトですが、片手持ちで画面の上部をタップするときは持ち替える必要がありました。
重量は178g(実測値177g)とそこそこ重さがあります。4,570mAhの大容量バッテリーを搭載していることを考えると、十分なトレードオフだと思います。
カラーバリエーション
カラーバリエーションは全部で7種類。どれも落ち着いた色味で老若男女問わず使いやすいカラーリングとなっています。
【通常カラー】
・ライトカッパー
・ニュアンスブラック
・オリーブシルバー
・ライラック
【ドコモオンラインショップ限定】
・スカイブルー
・イエローゴールド
・コーラルレッド
今回は限定カラーのコーラルレッドをお借りしてレビューしていきます。
AQUOS sense 5Gのスペック・性能をチェック
AQUOS sense 5Gのスペックをまとめると以下の通り。スペック詳細は公式サイトよりご確認下さい。
本体サイズ | 約148mm×約71mm×約8.9mm |
---|---|
重量 | 178g |
ディスプレイ | 約5.8インチフルHD+(2,280×1,080ドット) IGZO液晶ディスプレイ / リッチカラーテクノロジーモバイル / アウトドアビュー / のぞき見ブロック(ベールビュー) / リラックスビュー |
OS | Android™ 11 |
CPU(SoC) | Qualcomm® Snapdragon™ 690 5G mobile platform 2.0GHz+1.7GHz オクタコア |
メモリ(RAM) | 4GB |
内蔵ストレージ(ROM) | 64GB |
外部ストレージ | microSD(最大1TB) |
メインカメラ | 【標準カメラ】有効画素数 約1,200万画素 CMOS F値2.0レンズ[広角83°焦点距離24mm*相当] 電子式手ブレ補正 【超広角カメラ】有効画素数 約1,200万画素 CMOS 【望遠カメラ】有効画素数 約800万画素 CMOS |
フロントカメラ | 有効画素数 約800万画素 CMOS F値2.0レンズ[広角78°焦点距離26mm*相当] |
バッテリー容量 | 4,570mAh(バッテリー内蔵式) |
充電端子 | USB Type-C(USB PD・18W急速充電対応) |
ワイヤレス充電 | 非対応 |
防水・防塵 | IPX5・IPX8/IP6X |
おサイフケータイ(Felica) | 対応 |
生体認証 | 指紋認証(物理式)・顔認証 |
OSは最新のAndroid 11を搭載しています。AQUOS senseシリーズは、発売から2年間で最大2回のOSバージョンアップが保証されているため、多くのユーザーが安心して長く使い続けられるのが特徴です。
CPU(SoC)はミドルレンジの「Qualcomm® Snapdragon™ 690 5G」を採用し、メモリ(RAM)は4GB、内蔵ストレージ(ROM)は64GBを搭載しています。外部ストレージはmicroSDカードに対応し、最大1TBまで使用できます。
その他にも、防水・防塵、おサイフケータイ、生体認証(指紋認証・顔認証)にも対応しています。4万円未満という低価格ながら、ユーザーが求めている機能は一通り揃っている一台となっています。
ベンチマークスコア
スペックの参考までに、ベンチマークアプリを使ってスコアを計測してみました。
Antutu Benthmark (Ver 8.5.3)の測定結果 |
GeekBench5の測定結果 | 3DMarkの測定結果 |
---|---|---|
270,814 | シングルコア:590 マルチコア:1,710 |
Sling Shot Extreme OpenGL ES 3.1 2,464 |
測定結果はこちら。現行のミドルレンジモデルの平均点に近いスコアです。ネットで調べ物をしたり、SNSを利用するような日常使いには必要十分の性能です。
メモリ容量が4GBと控えめなので、一度に大量のアプリを切り替えて使う用途では少々不満が出るかもしれません。
画質設定によってはゲームも快適に遊べる
スペックよりも大事なのは実際の体感速度。試しにいくつかゲームをインストールして遊んでみましたが、画質を落として負荷を下げるとゲームも快適に遊べました。
Snapdragon845以上のスペックを要求する「原神」は、画質設定を低く調整すると何とか遊べるレベルでした。長時間遊んでいると背面が熱くなりますが、バッテリー持ちについてはそれほど極端に悪くなることが無かったです。
ゲームを少しでもキレイな画質で快適に遊びたいという方は、AQUOS sense 5Gよりもスペックの高い機種を選んだほうが良さそうです。
AQUOS sense 4とAQUOS sense 5Gを比較
AQUOS sense 4 | AQUOS sense 5G | |
---|---|---|
販売価格 | 税込37,224円 | 税込39,600円 |
本体サイズ | 約148mm×約71mm×約8.9mm | 約148mm×約71mm×約8.9mm |
重量 | 約177g | 178g |
ディスプレイ | 約5.8インチフルHD+(2,280×1,080ドット) IGZO液晶ディスプレイ /リッチカラーテクノロジーモバイル アウトドアビュー / のぞき見ブロック(ベールビュー) / リラックスビュー |
約5.8インチフルHD+(2,280×1,080ドット) IGZO液晶ディスプレイ /リッチカラーテクノロジーモバイル アウトドアビュー / のぞき見ブロック(ベールビュー) / リラックスビュー |
OS | Android™ 10(OSバージョンアップでAndroid 11に対応) | Android™ 11 |
CPU(SoC) | Qualcomm® Snapdragon™ 720G Mobile Platform 2.3GHz+1.8GHz オクタコア | Qualcomm® Snapdragon™ 690 5G mobile platform2.0GHz+1.7GHz オクタコア |
メモリ(RAM) | 4GB | 4GB |
内蔵ストレージ(ROM) | 64GB | 64GB |
外部ストレージ | microSD(最大1TB) | microSD(最大1TB) |
メインカメラ | 【標準カメラ】有効画素数 約1,200万画素 CMOS F値2.0レンズ[広角83°焦点距離24mm*相当] 電子式手ブレ補正 【超広角カメラ】有効画素数 約1,200万画素 CMOS 【望遠カメラ】有効画素数 約800万画素 CMOS |
【標準カメラ】有効画素数 約1,200万画素 CMOS F値2.0レンズ[広角83°焦点距離24mm*相当] 電子式手ブレ補正 【超広角カメラ】有効画素数 約1,200万画素 CMOS 【望遠カメラ】有効画素数 約800万画素 CMOSF値2.4レンズ[望遠45°焦点距離53mm*相当]電子式手ブレ補正 |
フロントカメラ | 有効画素数 約800万画素 CMOS F値2.0レンズ[広角78°焦点距離26mm*相当] |
有効画素数 約800万画素 CMOS F値2.0レンズ[広角78°焦点距離26mm*相当] |
バッテリー容量 | 4,570mAh(バッテリー内蔵式) | 4,570mAh(バッテリー内蔵式) |
充電端子 | USB Type-C(USB PD・18W急速充電対応) | USB Type-C(USB PD・18W急速充電対応) |
ワイヤレス充電 | 非対応 | 非対応 |
防水・防塵 | IPX5・IPX8/IP6X | IPX5・IPX8/IP6X |
おサイフケータイ(Felica) | 対応 | 対応 |
生体認証 | 指紋認証(物理式)・顔認証 | 指紋認証(物理式)・顔認証 |
AQUOS sense 4とAQUOS sense 5Gの性能はほぼ同じです。端末の外観デザインやカメラ性能も同じになっているので、5Gの対応有無、販売路線、販売価格などで選んでみてください。
CPUはsense 4がSnapdragon™ 720G、sense 5GはSnapdragon™ 690 5Gを搭載しています。ベンチマークスコアではsense 4のほうが若干高くなっていますが、体感ではほとんど違いが分からないと思います。
AQUOS sense 5Gのカメラ性能
AQUOS sense 5Gは、標準カメラ・超広角カメラ・望遠カメラのトリプルカメラを搭載しています。AI対応により被写体を自動的に検出し、最適な画質に調整してくれます。
実際にAQUOS sense 5Gの背面カメラで撮影した作例をご紹介します。設定は全てオートで撮影し、リサイズのみ行っています。画像をクリック(タップ)すると大きな写真で確認できます。
風景撮影
まずは街並みを天候別に撮り比べてみました。青空が出ているときはビルのディティールまで細かく描写され、影の部分も黒つぶれせず表現できています。
夕暮れ前にくもり空になって多少暗くなりましたが、まだまだ十分綺麗な画質を保っています。写真を拡大しても、手前の橋からビルの窓の細部まで潰れていません。
重苦しい雨雲が広がると、写真が全体的に暗く写ってしまいました。こんなときは、Googleフォトの編集機能を使って明るさやコントラストを少し補正すると良いでしょう。
接写・逆光撮影
路肩に咲いたブーゲンビリアを接写で撮影してみました。AIが自動的に花を認識して、色鮮やかな色味に補正されています。
逆光のアングルで桜を撮影。HDR補正が自動的に掛かりましたが、フラグシップモデルと比べると補正能力はそれほど強力ではありません。
望遠・超広角で撮り比べ
立ち位置を変えずにカメラを切り替えて撮影してみました。
超広角カメラはより広いアングルを撮影でき、街並み全体を撮るのに適しています。望遠は一部にフォーカスした画角で、より被写体を際立たせることができます。
どちらも標準レンズと比べると暗めに写るため、撮影時に少し明るさを補正するとさらに綺麗な仕上がりになります。
食べ物撮影
スマホのカメラで撮影することの多いメシ撮りを試してみました。
AIが自動的に「食べ物」と認識して、彩度とコントラストが高めで暖色寄りに補正しています。価格帯を考えると十分な写りではないでしょうか。
暗所・夜景撮影
夕暮れの薄暗いシーンで撮影してみました。雲の透明感や空のグラデーションはしっかり描写できているものの、影になった部分が暗く写りました。
AQUOS sense 5Gのカメラは、暗所や夜景を撮るのは少し苦手な印象です。
暗い場所で撮影すると無理に明るくしてノイズが出たり、シャッタースピードが遅くなって手持ちでは手ブレしやすくなります。画質もシャープさがなくぼんやりとした写りになりました。
AQUOS sense 5Gの使ってわかった感想・特徴
AQUOS sense 5Gをしばらく使ってみて、良かったところや特徴について解説します。
のぞき見ブロック・スクロールオートなど独自機能が満載
AQUOSシリーズには、SHARP独自の機能「のぞき見ブロック」「スクロールオート」「Clip Now」などに対応しています。
のぞき見ブロックは、電車などで他人に画面をのぞき見されないように、横から見たときだけ画面が見えにくくなる機能です。通知パネルからボタン1つで切り替えができ、人の目が気になるシーンで重宝します。
スクロールオートは、画面をゆっくりスクロールして表示されるボタンを押すと、自動的にスクロールしてくれる機能です。ブラウザで長いニュース記事を読んだり、SNSのタイムラインを確認するときに便利でした。
Clip Nowは、指1本で画面上部をなぞるだけでスクリーンショットが撮れる機能です。音量下ボタンと電源ボタンの長押しでも撮影できますが、片手で撮影するならClip Nowを使用したほうが使い勝手は良かったです。
大容量バッテリー・急速充電に対応
AQUOS sense 5Gのバッテリー容量は4,570mAhの大容量。
省電力設計のIGZOディスプレイと相まって、バッテリー持ちについては他社製品と比較しても非常に優れています。
朝充電を満タンにして外出し、電話やメール、SNSのチェック、マップやカメラを使用していましたが、夜になっても半分近くバッテリーが残っていました。一日中ヘビーに使用しても1日余裕で持ってくれるのは安心です。
USB PD(Power Celivery)による最大18Wの急速充電にも対応しているので、もし朝充電し忘れたとしても、短時間で一気に充電が完了するのが便利でした。
指紋認証と顔認証が便利!
AQUOS sense 5Gは指紋認証と顔認証に対応しています。両方に対応していることで、使用するシーンに応じて使い分けることができます。
ディスプレイ下部に内蔵された指紋認証センサーは感度も良く、マスクをしていてもサッとロック解除できて便利です。最近はディスプレイ内蔵式の指紋認証も増えていますが、物理式のセンサーのほうが個人的には使いやすいと思います。
顔認証は画面を見るだけでロック解除ができてよりスマートです。手に持って操作するときはこちらのほうが便利なシーンも多いです。
概ね不満はないですが、他社製品と比べるとロック解除からホーム画面の表示まで少し遅いのが気になりました。ロック解除は1日に何度も行う動作なので、もう少しスムーズに動作してくれると嬉しいです。
カメラ性能はもう一歩
背面のカメラはトリプルカメラに進化したものの、画質については価格相応の写りだと感じました。最近では同じような価格帯でも写りの良い機種が増えているので、もう少し頑張ってほしかったです。
とはいえ、日中の明るい場所での撮影は良い写りをしていたので、カメラの画質にこだわらず「記録用」と割り切って撮るなら十分使えると思います。
【ドコモ】2021年12月10日よりAQUOS sense5Gが22,000円割引!
2021年12月10日より「オンラインショップ限定 機種購入割引」の対象機種にAQUOS Season5が追加されます。
購入方法は新規契約・機種変更・プラン変更・MNP・白ロム(機種のみ)購入全てが対象で、本体価格39,600円から22,000円の割引です。
人気端末のAQUOS sense5Gが安く手に入るチャンスです。気になっている方はぜひチェックしてみてください!
対象端末 | AQUOS sense5G |
---|---|
割引名 | オンラインショップ限定 機種購入割引 |
割引額 | 22,000円 |
本体価格 | 39,600円 |
割引後価格 | 17,600円 |
最新機種〜旧モデルまで!
オンラインショップ 最大22,000円割引
評価まとめ
SHARPのAQUOS senseシリーズは、SIMフリーや複数キャリアで取り扱いがあり定番のミドルレンジモデルになっています。
従来機種と比べて基本性能が向上したことで、動作の安定感や操作性が増してより使いやすくなりました。
近年はコスパに優れた海外モデルが増えていますが、防水・防塵、おサイフケータイなど日本仕様に合わせたスマホはまだまだ少ないです。
AQUOS sense 5Gはそれらの機能を過不足なく搭載しており、万人におすすめしやすいモデルです。コスパ重視の方は、ぜひ購入を検討してみてください。