Y!mobile(ワイモバイル)が繋がらない・繋がりにくい? 原因と対処法を詳しく解説

ワイモバイル 繋がらない

ワイモバイルはソフトバンクグループの格安なSIMサービスを提供する通信会社です。「格安SIM」だから「MVNO」と思われることもありますが、位置づけとしてはUQモバイルと同じくソフトバンクのサブブランドとなっています。

ソフトバンク本体よりも通信料金が安く設定されていますが、ソフトバンクと同様のエリアが使えるので不自由なく通信・通話を楽しむことができます。
そんなワイモバイルですから、「通信品質が心配」という声もあるようです。実際にワイモバイルの使い勝手はどうなのかを検証してみます。

小川正人

監修者情報
小川正人(Ogawa Masato)

新聞社が推薦する通信サービスに精通したコンサルタント。QUANTA代表。スマホや格安SIM・ポケット型WiFi・光回線などの通信、モバイルサービスの専門家。大手家電量販店で販売員を行っていたが光回線やモバイルサービスの種類や料金体系の複雑さを痛感。「お客様が最適なプランを選べるようにしたい」との思いからlivedoorの通信サービスメディアサイト「livedoor Choice」に携わる。一時期は通信の実態を経験するために、光回線を3社、スマホキャリア、格安SIMを12社同時に契約していた。2019年には2019年度バリューコマースMVPを受賞。
監修者について(マイベストプロ)

ワイモバイルの電波は繋がりにくいの?

ワイモバイルの電波はソフトバンクと同じネットワークを利用しています。ソフトバンクが提供する4G周波数帯はBand 1,3,8,11,28,41,42です。
この帯域が利用できるスマホであれば、快適に通信・通話をすることができ、それこそ日常生活での利用において、原理的には問題なく利用可能なものになっています。

またワイモバイルはソフトバンクのサブブランドという位置づけです。そのため一般的なMVNOと違い、通信品質が高く電波も安定しているので、はじめての「格安スマホ」「格安SIM」に最適な選択となります。

ただ、高い通信品質を誇るワイモバイルでもソフトバンクの回線を利用しているため、ソフトバンクが苦手とする場所の影響をダイレクトに受けます。
都市部での通信状況であれば、独自の通信施策やWi-Fiネットワークによってある程度快適とは言えますが、山間部や沿岸部の通信はドコモ・auと比較すると弱いと言われています。
そしてソフトバンクに限ったことでは無いですが、一箇所に大勢の人が集まるイベントではどうしても弱くなってしまいます。

しかし実際の使用感はどのようなものなのでしょうか。
いくつかTwitterで利用者の声を集めたので見てみましょう。

お昼の時間や帰宅時間は、やや通信が遅くなるようです。ただ基本的には安定した通信速度で3大キャリアと比較しても遜色のないものです。

エリアによる違いはあるものの、当初あったワイモバイルとソフトバンクで品質が違うという意見も解消されつつあるようです。

ワイモバイルのSIM契約をしたという方、最初は戸惑ったとあるものの使い勝手は上々とのことで、はじめて持つ人も安心して使えるのではないでしょうか。

実際に繋がりやすいのかワイモバイルの通信速度を計測

ワイモバイルの速度を検証
モバレコで毎週計測している速度比較のグラフ

モバレコで毎週計測している格安SIMの通信速度比較においてワイモバイルの下り速度は常に上位の成績を出しています。

ここでは、モバレコで計測している2019年10月14日(月)~2019年10月20日(日)の計測結果を抜粋して主要5社の、「朝」「昼」「夜」の速度計測結果をまとめてみました。
※詳しい、計測の仕組みや調査条件はこちら

●朝

下り 上り
ワイモバイル 11.08Mbps 5.31Mbps
UQモバイル 8.12Mbps 1.7Mbps
mineo Dプラン 2.47Mbps 3.08Mbps
BIGLOBEモバイル タイプA 9.07Mbps 6.03Mbps
LINEモバイル D 2.93Mbps 3.14Mbps

●昼

下り 上り
ワイモバイル 10.39Mbps 4.78Mbps
UQモバイル 6.02Mbps 0.97Mbps
mineo Dプラン 0.6Mbps 2.27Mbs
BIGLOBEモバイル タイプA 3.74Mbps 6.55Mbps
LINEモバイル D 0.58Mbps 4.21Mbps

●夜

下り 上り
ワイモバイル 13.63Mbps 5.83Mbps
UQモバイル 6.9Mbps 1.45Mbps
mineo Dプラン 4.3Mbps 4.75Mbps
BIGLOBEモバイル タイプA 13.22Mbps 7.43Mbps
LINEモバイル D 3.81Mbps 4.08Mbps

ワイモバイルの下りの通信速度は十分な結果が出ました。1日を通じて、ネットで調べものをしたり、SNSで利用するといったダウンロードの通信は問題なく使えるといえるでしょう。

一方で、上りの通信速度は特別ダントツに遅いといったわけではないので、メールの送信やInstaglumの画像アップなど普段使いには問題なさそうです。

もちろん、使用する環境、エリアによって通信速度はどうしても左右されるものになり、上記の結果は参考目安になりますがワイモバイルの通信速度は繋がりやすいといえるでしょう。

ワイモバイルが繋がらない時の確認・対処法①

●電波障害が起きていないか公式情報をチェック

電波が繋がらないときというのは、周辺の状況によって起こります。例えば満員電車のような閉鎖された小さな空間だと一時的に通信が悪くなってしまいます。
しかし「長時間にわたり通信状況が悪い」「全く繋がらない」ということがあった場合は、通信障害が起きている可能性があります。そういった際は公式情報をチェックするのがオススメです。

公式情報はワイモバイル、またソフトバンクの公式HPかTwitterなどをチェックすることで、通信状況について情報発信をしています。繋がりにくい状況下での確認は難しいかもしれませんが、落ち着いたところで「あれはどうだったのかな?」という感じで確認するのがいいかもしれません。

ワイモバイルが繋がらない時の確認・対処法②

●通信制限にかかっていないか

意外と忘れがちなのが、通信容量を使い切った際に引き起こる通信制限です。ワイモバイルには3種類のプランがあります。

■スマホベーシックプラン

プランS プランM プランR
データ通信量 3GB 9GB 14GB
データ増量無料
キャンペーン ※3
(最大2年間)
+1GB +3GB +3GB

それぞれのデータ通信は プランS:3GB、プランM:9GB、プランR:14GBとなっています。

大手キャリアからMNPでワイモバイルに変えた場合は、通信容量の少なさに戸惑うかもしれません。そのためワイモバイルのアプリで通信容量の状態を確認したり、契約しているプランを把握しておくことが大切です。

仮に通信容量が足りなくなっても、データ容量を追加購入できます。また「オートチャージモード(快適モード)」というオプションがあり、これは通信制限にかかった際、自動的にデータ容量を追加するというものです。自分で決めた回数分まで自動的に追加され、料金は1回のチャージで500MB/500円となっています。

基本的に通信制限にかかると、月末までの通信速度は128kbpsに制限されるのでこの点は注意しましょう。(※128kbpsはウェブサイトの検索くらいしかできず、SNSや動画視聴はほとんどできません。)

ワイモバイルが繋がらない時の確認・対処法③

●設定を見直す

電波が繋がらない、見落としがちな理由の一つとして端末の設定が変わっていることもあります。一つずつチェックしていきましょう。

モバイルデータ通信がOFFになっていないかチェック

機種により多少の違いはありますが、「設定」から「モバイルデータ通信」がOFFになっていないか確認してみましょう。「モバイルデータ通信」がOFFの場合、ワイモバイルの回線が使えない状態になっているため要注意です。

機内モードになっていないか確認する

機内モード
上記では「機内モード OFF」となっています

こちらも「設定」から変更ができる項目です。飛行機のアイコンが「機内モード」のスイッチとなっており、Wi-FiやBluetoothなどをワンタッチでON/OFFできます。これがONになっていると電波が受信できなくなります。設定が容易な半面、簡単に機能がONになってしまうため注意ください。

APN設定をやり直してみる

APN設定

APNとは「Accuses Point Name」の略です。
携帯電話の回線を使用し、インターネットなどのネットワークへ接続する際に、必要な設定のことを指します。つまり設定がきちんとできていなければ、インターネットへ繋がらない場合があります。

突然APNが変わるということはまず無いですが、SIMフリースマホを新たに利用する際は設定が必要になります。ワイモバイル公式サイトで詳しい手順がのっているので確認しながら設定し直してみてください。
ワイモバイル初期設定方法 -Y!mobile公式から引用

ワイモバイルが繋がらない時の確認・対処法④

●本体操作改善

端末設定を見ても改善がみられない。全く関係がなかったという場合は、端末そのものの設定を確認するといいでしょう。

本体の再起動をする

本体の再起動

端末復旧で最も基本となるのが本体の再起動です。1度スマホの電源を切ることによって、スマホのキャッシュ(データ)がリセットされます。それにより重くなった動作が解消されたり、反応が良くなったりします。ちょっとした不具合であれば、電源を落とした後少し時間を置いてから再起動すると、意外と簡単に解消できたりするんです。

SIMカードの抜き差しを試みる

SIMカードを抜いてみる

本体からSIMカードを抜き、再度入れ直すことで電波状態が回復することもあります。ただし、この時にICチップを直接触ったり、傷をつけたりすると通信がまったくできなくなる可能性があります。ワイモバイルは数多くの実店舗があるので、何を試しても繋がらないという時は、ショップで相談するのをおすすめします。

対応エリア・速度が不安の方はサブブランド、格安プランがおすすめ!

ワイモバイルはソフトバンクのサブブランドという位置づけから、格安SIM(MVNO)よりも速度が安定する傾向にありますが、速度重視ではそれ以上におすすめのプランがあります。

そこでおすすめしたいのが、大手キャリアのオンライン専用格安プラン、サブブランドです。

ここでは、速度重視でワイモバイルからの乗り換え先を探している人におすすめのプランを紹介します。

ahamo

ahamo

ahamoは、ドコモのオンライン専用格安プランです。ドコモと同じ高品質な通信を、より格安な料金で利用することができます。

■ ahamo 料金プラン

  ahamo ahamo大盛り
月額料金 2,970円 4,950円
月間データ容量 20GB 100GB
データ量超過後の通信速度 最大1Mbp 最大1Mbps
通話料金 5分間かけ放題無料
超過後:22円/30秒
通話オプション かけ放題オプション:1,100円
eSIM

※ 価格はすべて税込み

ahamoには5分間かけ放題が無料で付いている点が特長です。通話をたくさんしていた人にも乗り換え先としてはおすすめです。

また最大100GBまでの大容量が使えるプランも珍しく、20GB以上のギガを毎月使う人は格安で利用できます。

LINEMO

LINEMO

LINEMOは、ソフトバンクのオンライン専用格安プランです。格安な月額料金ながら、ソフトバンクと同じ通信回線を利用できるため安定した速度で利用することができます。

■ LINEMO 料金プラン

  ミニプラン スマホプラン
月額料金 990円 2,728円
月間データ容量 3GB 20GB
データ量超過後の通信速度 最大300kbps 最大1Mbps
通話料金 22円/30秒
通話オプション 通話準定額:550円
話定額:1,650円
LINEギガフリー
eSIM

※ 価格はすべて税込み

LINEMOは20GBを月額2,728円、3GBの場合月額990円で利用できます。

LINEMOではLINEのサービスがカウントフリーで利用できる「LINEギガフリー」というサービスが無料で使えるため、LINEの通信量を抑えることができます。

またスマホプランに加入の場合、速度制限後も最大1Mbpsの速度で通信することができます。

最大1Mbpsあれば、Web閲覧やテキストメインのSNSなら通常通り閲覧することが可能です。

毎月低容量~中容量のギガを利用したいという方はLINEMOがおすすめです!

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UQモバイル

UQモバイル

速度が遅い、繋がらないと感じたらauのサブキャリアUQモバイルの利用がおすすめです。

UQモバイルは、安定したau回線が利用でき、格安SIMの中でも安定した速度に定評があります。

モバレコの格安SIM速度ランキングでも、1位の高速回線を誇っています。

■ 格安SIMの最新通信速度ランキング

平均ダウンロード速度 平均アップロード速度
1位 UQモバイル 78.84Mbps 12.83Mbps
2位 スターモバイル 74.22Mbps 12.83Mbps
3位 ワイモバイル 72.25Mbps 14.61Mbps
4位 NUROモバイル 70.23Mbps 12.06Mbps
5位 日本通信SIM 58.94Mbps 10.83Mbps

※参考・引用元:格安SIMの速度比較

また、UQモバイルでは通信速度制限後の最大速度が1Mbps(トクトクプラン/コミコミプランの場合)と、Web閲覧やテキストメインのSNSであればストレスなく利用できる速度になります。

ミニミニプランは通信速度制限後、最大300kbpsの通信速度になりますがデータ容量を節約できる「節約モード」があります。

「節約モード」は高速通信から低速通信にデータ容量を節約できるため、必要な時だけデータを利用することができます。

スマホの速度の遅さが気になるという方は、ぜひUQモバイルをチェックしてみてください!

■ UQモバイルの料金プラン

ミニミニプラン トクトクプラン コミコミプラン+
データ量 4GB 15GB 30GB
月額基本料金 2,365円 3,465円
3,278円
自宅セット割の
割引料金
-1,100円 -1,100円 -
au PAY カードお支払い割の割引料金 -187円 -187円 -
割引適用後の
月額料金
1,078円 2,178円 3,278円
音声通話 従量 従量 10分通話定額

※ 料金は税込み
※ 参考・引用元:UQモバイル公式サイト

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まとめ

ワイモバイルはソフトバンクのサブブランドということもあり、通信の安定性と通信速度の速さが魅力です。ソフトバンクの通信網を利用していながらも安価で使えるということもあり、「通信品質で劣る」というような噂がささやかれていますが、実際のところはそんなことはありません。

わかりやすい料金プラン、豊富な端末セットがあり、キャリアからMNPしてくるのに最良の選択の1つであると言えます。

最近ではキャリアの通信料金も安くなったとはいえ、まだまだ格安SIMやキャリアのサブブランドと比較すると割高です。少しでも安くしたいのであれば、ワイモバイルをMNP先に選択してみてはいかがでしょうか。

この記事の編集者

モバレコ編集者:シーモ

モバレコ編集者:シーモ

格安SIM・スマホジャンルを3年以上担当。
モバレコ編集部に着任後、ドコモ→ahamo→mineoに乗り換えるなどフットワークが自慢。
実際に選ぶ・乗り換える経験で得た目線を大事にしています。
良い所はもちろん悪い面もわかる、読んでいて納得感のある記事作りを心がけています。
推しはmineoとIIJmio。

この記事を書いた人(編集:モバレコ編集部)

Kawamata

Kawamata

酒と音楽が好きな京都在住ライター。某格安SIMサイトで編集を担当していたが、心機一転し京都に移住。IT、ガジェットからサブカルチャーまで幅広いジャンルの執筆が可能。最近では京都のことも書けるように。

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