iPhoneを実際に使っていて分かった「iPhoneのメリット・デメリット」
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カテゴリ: #iPhone
日本で一番売れているスマートフォンと言えばAppleのiPhoneです。シェアは45%を記録(KANTER調べ)、出荷台数も50%を超えています(IDC調べ)
確かに電車などで周りを見てもiPhoneを持っている人が圧倒的に多い。どうしてここまでiPhoneが売れているのでしょうか。
初めてのスマートフォンでiPhoneにしようか悩んでいる人、iPhoneを友だちや家族に薦めたいけど、理由をうまく説明できない人のためにiPhoneを7年間使ってきた筆者がiPhoneのメリットとデメリットをまとめました。
目次:
iPhoneの6つのメリット
まずはiPhoneがなぜ人気なのか、なぜ一度iPhoneを使ったら次のスマートフォンでもiPhoneを買ってしまうのか、iPhoneが人気の理由、メリットを解説します。
直観的で使いやすいiOS
スマートフォンを選ぶにあたって外観のデザインも大切ですが、それよりも大切なのが中身の「ソフトウェア(OS)」です。スマホも人も長く付き合うには外見よりも中身が大切です。
iPhoneが採用しているソフトウェアはAppleが開発する「iOS」です。元々はiPhone OSとして開発が進んでいましたが、iPadやiPod touchなど他の製品でも採用されたことから「iOS」に変更されました。
通常、スマートフォンを買い換えると使い方や操作性が大きく変わってしまいます。「あの機能どこにいったんだろう?」「あの設定はどこ?」と戸惑うことがほとんどです。それはそれで楽しいわけですが、使う機種が変わっても使い方は変わらない方が圧倒的に便利です。
iPhoneはすべての機種に「iOS」を採用しているため、古いiPhoneから新しいiPhoneに買い換えても使い方は同じ。使う年数が長ければ長いほどノウハウが溜まってiPhoneを使いこなすことができます。
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ノウハウは自分だけでなく他のiPhoneユーザーにも溜まっているので、iPhoneの使い方に困った時はネットで調べたり、LINEやTwitterで「○○教えて!」と投稿すれば、すぐに解決策が見つかります。
それでもわからなければ公式アプリ「Appleサポート」でAppleのスタッフに直接、電話やメール、チャットですぐに教えてもらうこともできます。Appleのサポートはもちろん、ユーザー同士のサポートが充実しているのも大きなメリットです。
iCloudでさらに便利に
iPhoneをさらに便利にするのが「iCloud」です。
iCloudを使えばiPhoneで入力したイベントの予定、メール、メモ、連絡先、撮影した写真・動画などがAppleのサーバに保存され、自動同期によってiPadやPCで同じ内容を確認することができます。逆にPCで変更した内容はiPhoneにも反映されます。

さらに、紛失したiPhoneをiPadやPCで探せる「iPhoneを探す」やパスワードの生成・保存・同期できる「iCloudキーチェーン」、iTunesやApp Storeで購入した音楽やコンテンツを家族6人で共有できる「ファミリー共有」が利用できます。
特に便利なのがiPhoneがWi-Fiに接続されている場合、夜中にiPhoneをバックアップする「自動バックアップ」です。ついつい忘れがちなバックアップですが、iCloudが自動でやってくれるのでiPhoneを買い替える時、紛失した時でもこれまで使っていた状態で新しいiPhoneを使うことができます。
iPhoneからiPhoneの機種変更が簡単
iOS 12.4から直接iPhoneのデータを転送する方法が追加されました。新しいデータ移行の方法だと移行元のiPhoneのバックアップをとる必要がないため、簡単に行えます。
iOS 11で導入された「クイックスタート」機能を利用すると簡単に初期設定の際に新しいiPhoneにWi-FiやApple ID/iCloudなどの設定を引き継ぎすることができます。

クイックスタートの設定の途中で直接転送のデータ移行が選択できるようになっています。クイックスタートの設定手順は以下の通りです。
①BluetoothとWi-Fiをオンにし、移行元と移行先のiPhoneを近くに置く
②移行元のiPhoneに「新しいiPhoneを設定」が表示されるので続けるをタップ
③青いアニメーションを移行元のiPhoneのカメラで読み取る
④移行先のiPhoneにパスコードを入力する
⑤Face IDやTouch IDを設定する
⑥データを転送から「iPhoneから転送」を選択
⑦各種設定をおこなう(Apple PayやSiri)
⑧データが転送される
⑨再起動後、アプリがダウンロードされデータ移行が完了
クイックスタートは、移行元のiPhoneと移行先のiPhoneが物理的に近くにないと利用できないので、手元にある場合のみ利用できます。
新しいiPhoneの初期設定と同時に、iPhoneからiPhoneへのデータ移行が簡単に行えます。
安心して使える強力なセキュリティ
大切な個人情報が詰まっているスマートフォン。安心できるセキュリティもiPhoneのメリットです。ここでは、iPhoneを安心・安全に使える強力なセキュリティについて紹介します。
例えば、iOSは最新のセキュリティ対策が反映された最新版が頻繁に配信されます。2016年には13回、つまり1ヶ月に1回以上のアップデートが配信されています。キャリアやメーカーの都合でアップデートが配信されない、といったこともなく常に最新の状態が保たれます。
古くなったiPhoneではOSのアップデートが打ち切られることもありますが、スマホの買い替え時期の多くが2〜3年なのに対して発売日から4〜5年はアップデートが提供されています。
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iPhoneアプリをダウンロードできる「App Store」では約220万本のアプリが公開されていますが、すべてAppleによって厳しく審査されています。iPhoneを破壊したり、データを盗み取るようなアプリは基本的に存在しません。
「iCloud」においても写真・バックアップ・カレンダー・メール・パスワード(ログイン情報)などAppleのサーバに送信する時点で暗号化され、保存される時も暗号化されるため安心して利用できます。他人から推測されやすいパスワードを設定することでiCloudに不正アクセスされる事件も発生していますが、2ファクタ認証または2ステップ認証を利用することで不正アクセスを防ぐこともできます。
iPhoneで支払いができる「Apple Pay」では、クレジットカードの番号はiPhoneにもAppleのサーバーにも保存されず、Appleにも解読できない方法で暗号化された独自の番号と、1回のみ利用できるワンタイムコードの両方を使って安全に支払いが行われます。
他人がクレジットカードの情報を知ることはないため、通常のカード払いよりも安全に利用できます。また、万が一iPhoneを紛失した場合はiCloudの「iPhoneを探す」からクレジットカードの情報を遠隔で削除することができます。
弱点だった耐水、Apple Payに対応
iPhoneの最大の弱点は防水とおサイフケータイに対応していないことでした。特におサイフケータイのためにAndroidを使い続けている人も多いはずです。
待望とされていた※耐水性能に対応した「iPhone 7」と「iPhone 7 Plus」が2016年に発売されました。「Apple Pay」も日本でようやく使えるようになりました。
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耐水に対応したことによって水がかかったりトイレや手洗い場で水に濡れても故障することはありません。iPhoneが汚れた場合は水で洗い流してキレイにすることもできます。
iPhoneで支払いできるApple PayはiPhone 6以降の機種で利用できます。Suicaが内蔵されたiPhone 7シリーズ以降なら交通機関や店舗でも利用できます。普通電車はもちろん、新幹線の改札を通り抜けたり、コンビニや自動販売機など対応店舗・対応機器にiPhoneをかざして支払いを済ませることもできます。
※Appleは耐水と表現していますが、IP67等級に適合した性能で他メーカーのスマートフォンでは「防水」と表現されるものです。なお水没によるAppleのサポート・保証はありません。
音楽を存分に楽しめる
音楽プレイヤー「iPod」から進化したiPhone。もちろん音楽も快適に楽しめます。
楽曲は「iTunes Store」アプリからカンタンにダウンロードしたり、購入またはレンタルしたCDをPCから取り込んでiPhoneとPCを接続するだけでカンタンに同期できます。

iTunes Storeで購入した楽曲ならばiCloudを通じてiPhoneやPCに自動で同期され、iPhoneの空き容量を減らさずに再生できるストリーミング視聴が利用できます。
年額3,980円の「iTunes Match」を契約すればiTunes Store以外で購入した楽曲やCDから取り込んだ楽曲も自動で同期され、ストリーミング視聴も可能。iTunes Storeで配信されている楽曲なら高音質にする強力な変換機能も備えています。
月額980円*数百万曲が聞き放題の「Apple Music」に加入すればエキスパートが選んだおすすめとプレイリスト、ジャンルやムードに合わせて厳選されたラジオステーションからまだ知らないアーティストや楽曲に出会うこともできます。Apple MusicはAndroidでも利用できますが、iPhoneならペアリングしたApple Watchでランニングやサイクリングなどワークアウトでも音楽が楽しめます。
*個人メンバーシップは月額980円。学割が適用されるメンバーシップは月額480円。家族で利用するファミリーメンバーシップは月額1,480円
iPhoneの3つのデメリット
iPhoneも万能ではなく購入しづらい、選びづらいデメリットもあります。ここではiPhoneのデメリットにも触れておきます。
格安スマホと比べて値段が高い
Androidには低価格の格安スマホから高価格のフラグシップまで幅広いラインナップがありますが、iPhoneは基本的に高価格で購入しにくいイメージがあるかもしれません。
ドコモやau、ソフトバンクで購入する場合はキャリアの割引サポートやキャンペーンで実質支払額は安くなります。また、AppleやキャリアのiPhone下取りキャンペーンを利用することで新しいiPhoneを安く購入することもできます。
もっとiPhone高く売って、新しいiPhoneを安く購入したい場合は少し手間と時間がかかりますが、買い取りサービスやオークション、メルカリなどフリマアプリで出品するのもオススメです。iPhoneは発売から時間がたっても値段が下がりにくく、人気なので売れやすい傾向にあります。
iPhone 7シリーズからイヤホンジャックが廃止される
iPhone 7シリーズでイヤホンジャックが廃止されました。イヤホンジャックに使い慣れた人、愛用しているイヤホンがある人にとってはデメリットかもしれません。
普段充電で利用するLightning端子でもイヤホンが使えるほか、パッケージにLightning端子版の純正イヤホンとイヤホンジャックをLightning端子に変換するアダプターも付属されているため今すぐに音楽が聞けないということはありませんが、音質面が気になります。
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イヤホンジャックからLightning端子に変わることで音質にも変化があるのかもしれません。味覚と同じで聴覚も人それぞれなので全員がそうとは言えませんが、自分が試したところ音質の違いは感じませんでした。
音質以外にもLightning端子をイヤホンに利用することでiPhoneを充電しながら音楽が聞けないというデメリットもあります。解決策はワイヤレスイヤホンです。オススメしたいのはApple純正のワイヤレスイヤホン「AirPods」。これまでのワイヤレスイヤホンでは面倒だったペアリング問題を完全に解消。電池持ちは8時間、15分の充電で3時間利用できるなどスタミナ面も問題ありません。
AirPodsを使っているとイヤホンのケーブルがいかに邪魔だったかがわかります。満員電車ではひっかかりが気になり、カバンの中で絡まってすぐに使えないなど。AirPodsに慣れた今では有線イヤホンに戻ることは考えられません。音質を犠牲にしてでもAirPodsで得られる完全ワイヤレスの新体験に価値はあるでしょう。
SDカードが使えないため大容量が確保できない
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Androidは本体容量が小さくてもSDカードに対応している機種であれば容量を後から追加することができます。iPhoneではSDカードなどを使って後から容量を追加することはできません。
これも「iCloud」で解消することができます。iPhoneが容量不足になってしまう原因のほとんどが膨大な写真と動画でしょう。iCloudを利用すれば高画質な写真と動画はすべてiCloudに同期されてiPhoneには最適なサイズの軽量な写真と動画だけが残るので容量不足を軽減することができます。
また、「音楽を存分に楽しめる」でも紹介したようにiTunes Storeで購入した音楽も「iCloud」に同期され、iPhoneの保存容量を減らさずに音楽を再生できるストリーミング視聴が利用できます。
iCloudは無料で5GBまでしか使えませんが、ジュース1本分の月額130円で50GBまで容量を拡張することができます。
iCloud以外にも写真と動画を無料・無制限で保存できる「Googleフォト」、写真を無圧縮・無制限で保存できる「Amazonプライムフォト」、定番のオンラインストレージ「Dropbox」やLightning端子付きのUSBメモリやPCに古い写真や動画を退避することで容量不足を解消することもできます。
今、iPhoneを購入するならiPhone 12シリーズがオススメ
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iPhoneのメリットを最大限に感じ、デメリットを抑えられるのがiPhone 12シリーズでしょう。
有機ELディスプレイや新しいボディデザインの採用、今後展開が期待される5G対応にも対応しました。大きくなっていくスマホが多い中、iPhone 12 miniのコンパクトなサイズ感は、iPhone 8などの手に収まるスマホが好きなユーザーにおすすめできます。
SDカードが使えないため容量不足が気になる人は、iPhone 12 Pro / Pro Maxなら512GBまで選ぶことができます。IP68等級の耐水・防沫仕様によって次の買い替え時期まで安心して長く使うことができます。
iPhone 12 / 12 miniでは「パープル」、iPhone 12 Pro / 12 Pro Maxは「パシフィックブルー」が新色として登場しました。とくにProシリーズの新色はここ数年人気のカラーになっています。
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iPhone 12 / 12 miniとiPhone 12 Pro / 12 Pro Maxは、基本性能に決定的な違いがあるわけではなく、高性能なトリプルカメラが必要かどうかがポイントになります。
同じPro系の機種でもiPhone 12 ProとiPhone 12 Pro Maxのカメラ構成はまた違うので、望遠で撮りたい人(Maxは2.5倍)、手ブレ補正を重視する人(Maxのみセンサーシフト式)はMaxも検討した方が良いでしょう。
以下iPhone 12 Proでの作例になります。カメラ性能で検討している人は参考にしてください。
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iPhoneのメリット・デメリットまとめ
以上がiPhoneのメリットとデメリットでした。最後に箇条書きでまとめておきます。
・買い替えても使い方が変わらない
・わからないことはネットで調べたり、友だちに教えてもらえる
・Appleに直接聞くこともできる
・写真やメール、メモ、カレンダー、連絡先、パスワードなど多くのデータを「iCloud」でiPadやPCに共有できる
・忘れがちなバックアップをiCloudに自動保存できる
・最新のセキュリティ対策が施されたOSアップデートをすぐに適用できる
・iTunesの優れた音楽管理機能で音楽が存分に楽しめる
・値段は高いが、割引サポート・下取り・買い取り・フリマアプリを利用することで安く買える
・イヤホンジャックの廃止で有線イヤホンが使いづらくなった
・SDカードは使えないが、iCloudやGoogleフォトなどストレージサービスが容量不足を軽減できる
冒頭で「初めてのスマートフォンでiPhoneにしようか悩んでいる人、iPhoneを友だちや家族に薦めたいけど、理由をうまく説明できない人のため」と書きました。iPhoneもAndroidも両方長年使ってきた筆者も初めてスマートフォンを買う人の相談にも乗ってきましたが、最初のスマートフォンはiPhoneを薦めるようにしています。
わからないことをネットで調べればすぐに解決できて、友だちにも教えてもらえて困ることが少ないのが大きな理由です。薦めた相手が家族なら質問攻めにされることがほとんどでしょう。iPhoneなら質問されることも少なく、ネットの記事を教えるだけで解決します。
自分がiPhoneを使っている場合、質問される相手が友だちや気になっている相手なら丁寧に教えてコミュニケーションを取ることで仲が良くなることもあります。相手もWIN、自分もWIN、iPhoneおすすめです。